2005.12.21

左利きの女性は乳がんのリスクが2倍?

UKTodayより「左効きの女性は乳ガンになりやすい?――乳ガン発症の原因解明に新説誕生か

左利きの女性は、右利きの女性と比較して、更年期前に乳ガンにかかる確率が2倍という研究報告が「the British Medical Journal」に掲載されたことが報じられた。
オランダの研究チームは1932年から1941年に生まれた1万2000人以上の女性について利き手と乳がんの発病率の関係を調べました。

その結果、社会的地位や経済的地位、喫煙、家族の病歴、出産経験など危険因子を考慮しても左利きの女性の方が右利きの女性に比べて乳がんを発症する危険性が2倍であったとのことです。

研究チームは、子宮内で分泌されているホルモン量の多さにより左利きになる可能性が高くなるとともに、乳房の細胞組織にも影響が及び、それががん細胞の発生と何らかのつながりを持っているのではないかという仮説を提案しています。

この研究を行ったオランダの研究機関では、「この発見は、女性にとって乳ガン予防の新発見となりうるが時期尚早だ。しかし、原因究明の第一歩と考えている」と述べている。
テストステロンが何らかの作用を及ぼしていることも考えられます。ただ、この研究結果だけから左利きなので・・・とびくびくする必要はないでしょう。

<参考>「喫煙と乳ガンの関連−閉経後は関係ないそうです」・「乳ガンのリスクがあがる方法と下がる方法

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2005.11.02

ブロッコリーの新芽で胃がん予防

YomiuriONLINEより「ブロッコリーの新芽で胃がん予防の可能性…筑波大

ブロッコリーの新芽に、胃がんの原因と注目されるヘリコバクター・ピロリ菌を殺傷し、胃炎を抑える効果があることを、筑波大の研究グループが突き止めた。米国で開催中の米がん学会主催の国際会議で2日発表する。
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研究では、ピロリ菌に感染している50人を二つのグループに分け、一方にはブロッコリーの新芽を、残り一方には、アルファルファのもやしを、それぞれ毎日約70グラムずつ、2ヶ月間、食べ続けてもらいました。

その結果、実験前後で、ピロリ菌の活性の強さを比較したところ、新芽を食べたグループは、活性が約30%−60%減少、さらに、胃炎も抑えられたとのこと。もやしを食べたグループでは変化が見られなかったようです。

ブロッコリーの新芽には、スルフォラファンという抗酸化物質が多く含まれています。このスルフォラファンはブロッコリーの芽のピリッとする辛味の成分ですが、解毒作用と抗酸化作用から優れたガン予防効果があると言われています。

ラットを使った実験でも、優れたガン予防効果があることが認められています。

谷中講師は「スルフォラファンは、特にブロッコリーの新芽に大量に含まれる。ピロリ菌を除菌しなくても、胃炎を抑え、胃がんを予防できる可能性がある」と話している。
この成分はブロッコリーの新芽に多く含まれていますが、他にもカリフラワー、キャベツなどにも含まれています。ただし普通のブロッコリーでは新芽の100分の1程度しか含まれていません。

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2005.10.18

カーボンナノチューブの爆弾でがん細胞を爆破!

BioTodayより「光を当てて熱すると爆発するカーボンナノチューブ

光を当てて熱すると爆発するカーボンナノチューブ(ナノ爆弾)が開発されました。Thomas Jefferson University in PhiladelphiaのBalaji Panchapakesan等による研究成果です。
ナノ爆弾研究チームはドラッグデリバリー、いわゆる薬をがん細胞や病巣に直接届けるための媒体としてカーボンナノチューブに着目し、研究していました。

その研究途中に偶然発見されたのがナノ爆弾です。爆弾はカーボンナノチューブを束にすることで作られます。このナノチューブの束にレーザー光をあてるとナノスケールの爆発が起こりました。

研究チームはこの爆弾をがん細胞の除去に使えるかもしれないと考えています。特に乳がんの治療に役立つのではとのことです。実際にリン酸塩、塩をふくむ水中でも爆発を再現することができました。

癌細胞をターゲットにした抗体などとの組み合わせにより、癌治療に応用可能です。
がん細胞に選択的にとりつくことができれば、ほとんど痛みもなく外科的な処置ができるかもしれません。

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2005.10.14

森林浴は抗ガン作用を高める?

Asahi.comより「抗がん力持つ細胞、森林浴で機能向上 森林総合研究所

森林浴をすると抗がん能力が上がるとの研究成果を農林水産省系の独立行政法人・森林総合研究所がまとめた。森林浴の新たな一面として、注目を浴びそうだ。
東京都内の企業に勤める37−55歳の男性会社員12人を対象にした実験の結果です。12人はそれぞれ残業や通勤時間が長いなど、高いストレスにさらされていると考えられている人たちです。9月2日から3日間、長野県飯山市内の森林に滞在しました。

近くの森林遊歩道(2.5km)を初日に1回、2日目に2回歩いてもらい2日目、3日目の計3回血液を採取。

これをふだんの状態と比べたところ、がん細胞を破壊するナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性が、2日目で平均26.5%、3日目で平均52.6%上がったとのことです。また、血中のNK細胞の数や、NK細胞が出す抗がんたんぱく質も増えていました。

NK細胞はTリンパ球でもBリンパ球でもない第3のリンパ球といわれています。体内でウイルス感染細胞をやっつけたり、腫瘍細胞をやっつけたりする働きをもちます。

研究チームは、樹木が発散するフィトンチッドが緊張をほぐし、NK細胞の働きを抑えるストレスを低下させたと推測しています。

森林総研が日本医大公衆衛生学教室のチーム(責任者=李卿・講師、川田智之・教授)に委託した研究で、林野庁が13日午後、発表する。
仕事を休んでのんびりしたらストレスもなくなり、森林でなくても効果が出そうではありますが(笑)

<参考>「熊野古道を歩くとストレスが解消される

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2005.10.05

がんの増殖に関係するタンパク質発見

Asahi.comより「がん増殖止めるカギ、たんぱく質発見 米の日本人教授ら

がん細胞の増殖を止める鍵になるたんぱく質を、米ハーバード大の中谷喜洋(なかたに・よしひろ)教授(分子生物学)らの研究チームが発見した。
がん細胞が際限なく増殖し続けるのは、細胞が自ら死ぬ「アポトーシス」というシステムが正常に働かなくなることが一因といわれています。アポトーシスとは、体内で役目を終えたり、異常が見つかった細胞が増殖を止めて自ら死ぬ現象をさします。

このアポトーシスがうまく働かないと、細胞は無秩序に増加し、がんになります。

今回、研究チームが発見したのは「p600」とよばれるタンパク質。がん細胞内では、このp600が異常に多くなっており、アポトーシスを誘発するシステムが機能しなくなっていました。

そこで、p600の合成を妨げたところ、がん細胞は次々と死んでいったとのことです。

子宮頸(けい)がん、骨肉腫、乳がん、直腸がんの細胞で、がん細胞は10%以下になりました。他のがんでも同様にp600の増加がみられることから、p600を制御することができれば画期的な抗がん剤になることも考えられます。

従来の抗がん剤の多くは、細胞のDNA合成を妨げるもの。正常細胞のDNAにも影響を及ぼすため、副作用が強い。効果も限定され、薬だけで治癒可能なのは、血液やリンパ球などごく一部の特殊ながんだけで、より一般的な胃がんなど固形のがんを治癒する薬は、ほとんどないのが現状だ。
実際にp600を抑制する抗がん剤ができるには長い時間がかかりそうですが、期待できる結果ではあります。

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2005.09.22

幼時にフライドポテトを食べ過ぎると大人になって乳がんになる?

日経Healthより「幼時にフレンチフライを多食すると乳ガンのリスクが上がる

子どものころ、フレンチフライ(フライドポテト)をたくさん食べた子どもは、成人してから、乳ガンにかかるリスクが大きいことがわかったと「国際ガンジャーナル」(InternationalJournal of Cancer)で報告された。
ポテトフライ近年、日本でも乳がんが増えてきています。その理由として、ライフスタイルの変化が大きな要因となっていることが指摘されています。特に大きいのは食生活の欧米化です。昔にくらべて栄養状態がよいため、初潮年齢が早く、閉経年齢が遅くなっており、女性ホルモンが関係するといわれる乳がんが増加しているのではないかとのことです。また、女性が社会へ進出してきたことで、妊娠未経験者や初産年齢が高くなってきたことも要因の一つです。

この乳がんに関して、興味深いデータが出されました。

子どものころ、フレンチフライをたくさん食べた子どもは、成人してから乳ガンにかかるリスクが大きいということです。

調査は、ボストンにあるブリガム女性病院とハーバード大学医学部の研究者たちによって行われました。1993年の時点で、乳ガンにかかっている女性582人と乳ガンにかかっていない1569人の1921年から1965年生まれの女性について、その人たちが幼いころどういうものをよく多べてていたかなど、幼時の食習慣を、母親にアンケートを出して聞いたとのこと。

その結果と、乳ガンにかかっている女性は、3歳から5歳の間にフレンチフライをよく食べていたことが判明。この期間にフレンチフライをよく食べた人は、食べなかった人より、乳ガンにかかった率が27%高く、これは統計的に有意な差であったとのこと。

週に1回程度以上食べた場合が危険だそうです。

これまで、乳ガンにかかるのは、女性の一生になかで幼時の食習慣と深い関連があるという研究報告があったが、この研究はこれをさらに裏づけたと見られている。
やはりアクリルアミドが関係しているのでしょうか。でも子どもたちは総じてポテトフライが好きですし、これでまた母親の頭痛の種が増えましたね(笑)

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2005.09.21

日焼けで赤くなる男性は皮膚がん以外のがんも要注意?

毎日新聞より「日焼け:赤くなる男性、発がん危険度高い 九州大解明

日焼けで皮膚が赤くなる男性は、黒くなる男性に比べて、血中のDNAを損傷する率が高いことを、入江正洋九州大助教授(健康科学)らが突き止めた。DNA損傷は発がんのリスクを高めるため、赤く日焼けをする人は注意が必要という。札幌市内で16日まで開かれていた日本癌(がん)学会で発表した。
紫外線による日焼けには2種類あります。ひとつは肌が赤くなる「サンバーン」と呼ばれるもので、もうひとつは肌が黒くなる「サンタン」と呼ばれるものです。サンバーンは皮膚に炎症が起こりヒリヒリ痛む状態で、軽い火傷でもあります。これは約24時間後にピークに達し、その後3−4日たってから色素が沈着し褐色の「サンタン」へと変化します。通常はこのようにサンバーンからサンタンへと移行しますが、中にはサンタンにならない人もいます。

入江助教授らは、日ごろ屋外スポーツをしない男子大学生27人に、8月の晴れた日の海辺で6時間、水着姿で日光浴してもらいました。その結果、日焼けで赤くなる人と黒くなる人がほぼ半々に分かれました。それぞれ、血中の白血球DNAの損傷を示す指標物質であるヒドロキシデオキシグアノシンの濃度を測定。

その結果、ヒドロキシデオキシグアノシンは、赤くなる人は実験前に白血球10万個当たり0.6個だったのに対し、実験後には1.2個程度まで倍増したとのこと。黒くなる人は実験前後でほとんど変わらず0.2個だったそうです。実験翌朝に再度測定すると、黒くなる人はほとんど変わらないのに、赤くなる人は0.8個で、実験前のレベルには戻っていなかったとのこと。

また、日焼け止めクリームを塗る群と塗らない群で実験を行ったところ、塗らない群ではこの物質濃度が0.4個から0.6個に増えていました。

この物質が増えると、皮膚の老化を起こしやすくなるとともに、肺や肝臓、泌尿器などの発がん性を高めることが分かっています。

入江助教授は「日焼けで赤くなる人にとっては皮膚がんだけでなく、他の発がんリスクも高めることになる」と話している。
皮膚がんとの関連は以前より指摘されてましたが、他のがんにも影響があるとは・・・。

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2005.09.15

女性ホルモンは乳がんだけでなく肺がんにも関与

YomiuriONLINEより「女性ホルモン、肺がんとも関連性…厚労省研究班

乳がんとの関連がよく知られる女性ホルモンが、肺がんの危険因子でもあることを、厚生労働省研究班が大規模な追跡調査で突き止め、14日発表した。
乳がんは女性ホルモンと関係があることが分かっていますが、肺がんとの関連の報告ははじめてではないでしょうか。

研究チームは1990年−94年に40−60代で、喫煙経験がない女性約4万5000人を追跡調査。初潮、閉経、ホルモン剤の使用歴などを分析しました。

このうち2002年までに肺がんになった人は153人。初潮から閉経までの期間が最も短いグループ(初潮16歳以上、閉経50歳以下)が、最も肺がんの危険性が低く、他のグループの半分以下。最長のグループ(同15歳以下、51歳以上)の場合、最短グループに比べ、危険性が2.5倍高まるという結果になりました。これは、月経のある期間に女性ホルモンが多いことが関係していると思われます。

また、子宮筋腫などの手術を受けて人工的に閉経し、エストロゲンなどのホルモン剤を多く使用した人は、使用していない人に比べ肺がんにかかるリスクが2倍以上高かったとのことです。

女性ホルモンは乳がんの危険因子のひとつだが、たばこを吸わない人にも多い肺の腺がんは、女性ホルモンと関連する可能性が指摘されていた。研究班の津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長は「乳がんに比べれば関連性は薄い」と話している。
ただホルモン剤の投与の際、それが適量であるかどうかはしっかりと判断しないといけないかもしれません。

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2005.09.02

オリーブオイルにも鎮痛作用があった?

Yahoo!NEWSより「オリーブ油に鎮痛作用 がんのリスクも低減?」(共同通信)

新鮮なオリーブ油に、抗炎症薬イブプロフェンと同様の鎮痛作用を持つ物質が含まれていることを米ペンシルベニア大などの研究チームが突き止め、1日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
オリーブ油イブプロフェンは頭痛薬や風邪薬などによく使われている解熱・鎮痛・抗炎症作用をもつ物質です。痛みや熱の原因となるプロスタグランジンという物質の合成を抑える作用をもちます。

この研究では搾りたてのエキストラバージンオリーブ油を口にすると感じるのどの刺激が、風邪薬などに含まれているイブプロフェンをのんだ際に感じる刺激と似ている点に着目。オリーブ油に含まれる特定の物質がその刺激の原因となっていることをつきとめました。

この物質は「オレオカンタール」と名付けられましたが、その化学的な構造は異なるにもかかわらずイブプロフェンと同じくプロスタグランジンの合成を抑制する作用が認められたとのこと。

研究チームは「物質の含有量が少ないので、油を食べても頭痛には効果がないが、長期にわたって摂取すれば、イブプロフェンと同じようながんのリスク低減や、血栓をできにくくするなどの効果が得られるかもしれない」としている。
問題は通常市販されているエキストラバージンオリーブオイルの中にはこの物質があまり含まれないことです。この物質を多く含むのはクレタ島やギリシア産のオリーブオイルだそうで・・・高くつくなぁ(笑)

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2005.07.07

前立腺がんの診断にPSAは役に立たない?

YomiuriONLINEより「前立腺がん検査値「目安にならない」…米研究チーム

前立腺がんの早期発見や悪性度の把握に役立つとして日本でも普及している前立腺特異抗原(PSA)検査値について、全米男性約2万人に対する疫学調査を行った米テキサス大などの研究チームが「がん発見の効果的な目安にはならない」との結果をまとめた。
前立腺がんは最近急増しています。進行が遅いがんではありますが、初期には自覚症状がないため発見しにくいのが特徴です。骨やリンパ節に転移しやすいがんなため注意を必要とします。

前立腺がんの発見には血液を採取し、PSA(前立腺特異抗原)を検査する方法があります。PSAはもともと体内に存在する成分で、健康な状態でも前立腺で作られています。しかし、前立腺がんがあるとPSAの値が急増します。この値が4ng/ml以下の場合陰性、10.1ng/ml以上の場合は前立腺がんの疑いが強くなります。4.1−10ng/mlはグレーゾーンとされ、がんの場合と前立腺肥大症など他の病気が含まれるとされています。がんが疑われる場合には生検などで診断を確定する必要があります。

しかし、この研究ではPSAの値が低くても前立腺がんであるケースが多かったことが分かりました。

研究チームは55歳以上で前立腺がんでなく、PSAの値も3.0ng/ml以下の18,882人の健康な男性を7年間追跡。その間定期的にPSA検査などを行いPSAの値が増加したり、直腸検診で異常が発見された場合は生検を行いました。

7年後、PSAの値が4ng/ml以下で検査でも異常がなかったすべての男性に生検を推奨。実際に生検を受けた5587人のうち1225人が前立腺がんと診断されました。

結果を分析したところ4.0ng/mlの基準では6.2%が前立腺がんでない偽陽性でしたが、実際の前立腺がんの患者のうち20.5%しか発見できなかったことになるようです。

8割のがん患者をひろいだすためには、基準値を1.1ng/mlまで下げるしかないとのこと。しかしこの場合、がんでないのにがんの疑いありと診断される偽陽性の率もぐんと高まります。

PSAは、血液1ミリ・リットル当たりのナノ・グラム数が「4以下」で正常とされるが、同チームは「この線引きに有効性はない」としている。
PSAで正常とされても安心するなということでしょうか。

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