2006.03.31
Yahoo!NEWSより「大脳皮質「でき方」に違い=知能極めて高い子、急発達-米国立研究所など調査」(時事通信)
知能が極めて高い子供は、思考や感覚、運動などをつかさどる大脳皮質の厚さが、普通の子供より速いペースで長期間増え続けた後、10代後半に普通の子供並みに戻ることが分かった。

知能と脳の大きさの関係の探究には長い歴史があり、論争が続いています。
しかし、知能の高さは大脳皮質の厚さや脳の全重量に単純に比例するのではなく、脳のでき方に違いがあるという報告がなされました。
人間の知的活動をつかさどるのは大脳皮質といわれる部分ですが、この部分は7歳ごろから層が厚くなり、11、2歳でピークを迎えると、その後急激に薄くなることが知られています。
米国立精神衛生研究所のフィリップ・ショー博士らとカナダ・マギル大の共同研究チームは、5歳以上の青少年307人について、磁気共鳴画像装置(MRI)による脳の撮影を、最長19歳まで数度に分けて実施しました。また、この被験者らを知能テストを基にIQが特に高い(121-149)グループ、高い(109-120)グループ、普通(83-108)のグループの3群に分け、年齢に伴う大脳皮質の変化を分析したとのことです。
その結果、大脳皮質が厚くなる時期は、平均的なIQを持つ子どもたちが6歳前後だったのに対し、IQが特に高いグループでは11歳前後、これに次ぐグループでは9歳前後と、遅くなっていることが分かりました。
この傾向は前頭葉など、高度な知的活動にかかわる部分で、特に顕著にみられたとのことです。また、大脳皮質が厚くなったり薄くなったりするスピードも、IQが高いグループの方が速いことも明らかになりました。
この結果をふまえ、チームは「賢さには皮質の厚さ自体より、成長期の変化の仕方の方が重要らしい」と分析しています。
ただ、この変化により知能が高くなるという単純なものではなく、大脳皮質が急激に成長する時期に子どもの年齢が高ければ、脳の成長過程でより複雑な経験をしていることになり、これが知能の伸びを促している可能性があるとみられています。
研究チームは、この大脳皮質の急速な発達に関与する遺伝子を探している。ただ、遺伝子の働きは成長環境に左右されるため、知能の発達には遺伝と環境、教育が複雑に影響している可能性が高いという。
大器晩成ですね(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2006.03.28
Yahoo!NEWSより「「魚の脂肪」持つ豚が誕生 遺伝子改変でヘルシー?」(共同通信)
血液をさらさらにする効果があるという魚の脂肪成分を多く含む豚を、遺伝子組み換えとクローン技術で誕生させたと、米ミズーリ大などのチームが26日付の米科学誌ネイチャーバイオテクノロジーに発表した。

魚の脂肪成分とはエイコサペンタエン酸(EPA)など、血管を詰まらせにくくするとされる「オメガ3脂肪酸」といわれるものです。魚に多く含まれていますが、豚肉には「オメガ6」という別の成分が多く含まれています。
1970年代にはオメガ6が血中コレステロールを下げるということで人気でしたが、オメガ6はは善玉コレステロール・HDLも一緒に下げてしまうということが分かったため、今はオメガ3に注目が集まっています。
チームは豚の胎児から採取した体細胞に、オメガ6をオメガ3に変える「fat1」という遺伝子を組み込んだ後、この細胞を基にクローン技術で子豚を誕生させることに成功しました。
この遺伝子はなんとミミズから取り出したもののようです。生まれた子豚は全部で10匹。DNA鑑定の結果、体内にこの遺伝子を持っていることが確認されました。体内のオメガ3はサケの5分の1程度と考えられています。
しかし研究が初期のため、誰もまだその肉を食べた人はいないようです(笑)。
チームは「よりヘルシーな豚肉への一歩」としている。しかし、ここまで人為的に操作した食品が消費者に受け入れられるかどうかは未知数だ。
現在では2世代目も誕生し、さらにオメガ3の比率は高まっているようですが・・・。そのうち味まで魚の豚肉なんてのができたらどうしましょうか(笑)
<参考>「妊娠中に魚を多く食べるほど子供は聡明になる?」
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2006.03.18
日経Healthより「空腹ホルモンと記憶に密接な関係が」
お腹が空くと頭が冴えて、脳の働きが良くなることがあるが、これに「空腹ホルモン」が関係しているという。

この発表を行ったのは、エール大の研究チーム。空腹ホルモンとは、1999年に日本の研究チームが発見した「グレリン」と呼ばれるホルモンのことです。
グレリンは、お腹の内容量が減少すると消化管内でつくられ、血流に放出されます。それが脳に運ばれて、食欲を刺激し空腹を感じるようになります。
研究チームは、グレリンをつくる遺伝子を欠いたマウスを遺伝子工学の手法で作成。その結果、グレリンを作れないマウスは脳内の海馬部分にある神経細胞が結合している部分の数が、正常なマウスより25%少ないことがわかったとのことです。神経細胞の結合している部分の数は記憶に大きく関係します。
さらに正常なマウスの脳の海馬の部分に、グレリンを注入すると、神経細胞の結合部分の数が増えることも確認されました。
この新学説を米エール大学の研究者らが、雑誌「ニューロサイエンス」(Nature Neuroscience )のオンライン版で提唱している。
記憶のドーピングにはグレリン注射ですか(笑)
<参考>「食欲を減退させるホルモンを発見−食欲増進とは紙一重」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2006.02.17
CNNより「生後7カ月の赤ちゃんに「数の概念」 米研究」
まだ言葉も話せない生後7カ月の赤ちゃんに、数を把握する能力があるとの研究結果を、米デューク大学の研究チームがこのほど発表した。

大人は、見えている2つの物とそこから聞こえてくる2つの音を簡単に対応させることができます。同様のことはサルのような動物でも可能であることが分かっています。しかし、ヒトの赤ちゃんがそのようなことができるかどうかについては意見の分かれるところでした。
今回、研究チームは、20人の赤ちゃんに、2人または3人の見知らぬ女性が「見てごらん」と話す声を聞かせました。と同時に、2人が「見てごらん」と言っているビデオと3人のビデオを見せ、赤ちゃんがどちらに関心を示すかを観察しました。
その結果、聞こえる声の数と同じ人数のビデオを見る時間が、明らかに長いことが判明したということです。
研究チームは、赤ちゃんが、見たり聞いたした情報から「2つ」「3つ」という概念を抽出できることが明らかになったと考えています。
数の概念をめぐっては、これまでにサルを対象にした実験でも、同様の結果が出ている。研究の成果は、算数の早期教育などに活用できる可能性があるという。
赤ちゃんは考えられているよりずっと高度な概念を持っているようです。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2006.01.31
Asahi.comより「耳あかのタイプ、1塩基の違いで決定 長崎大教授ら発表」
ネバネバか、カサカサか、耳あかのタイプは、ある遺伝子の塩基配列のたった一つの違いで決まることが、新川詔夫(にいかわ・のりお)・長崎大大学院医歯薬学総合研究科教授らの研究で分かった。

耳あかにはネバネバした「湿型」とパサパサした「乾型」があります。これは遺伝によるものであることは70年ほど前からわかっていました。しかし、具体的な遺伝子は不明でした。
実は、耳あかは本来湿っているもので、乾燥したタイプは耳あかではなく、単に皮膚がはがれたものです。乾燥タイプの人は耳あかが出ない突然変異ということになりますが、日本人は約8割がこのタイプに分類されています。
研究チームは、長崎県在住の日本人126人の耳あかの型を調査。同時に「ABCC11」と呼ばれる遺伝子の特定の部分の塩基が「アデニン(A)」か「グアニン(G)」なのかを分析しました。
調査対象者のうち乾型は88人で、うち87人が父母の両方から「A」でできた遺伝子を受け継いでいる「AA」型に分類されました。一方、湿型は38人で、全員が父母の片方または両方から「G」を受け継いだ「GA」型か「GG」型だったとのことです。
この遺伝子で「G」を両親のどちらかから受け継ぐと湿型の耳あかになるようです。
耳あかは世界の民族の大半が湿型で、中国北部、韓国や日本など北東アジアでは乾型が多いといわれています。
今回の結果を考古学の研究とあわせたところ、この遺伝子はもともと「G」が一般的でしたが、約2万年前にシベリアなど北東アジアに「A」型に突然変異した人が現れ、その子孫が世界中に散らばっていったのではと研究チームは推測しています。
この遺伝子は、薬剤の代謝や排出と関係しており、将来、耳あかの型が、薬の効果や副作用を予測する一指標になるかもしれないという。29日付の米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に発表した。
将来は医者に行くと体温を測るのと同じように耳あかをとられるかも(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2006.01.24
gooニュースより「きょうが1年で最悪の日=英心理学研究者」
1月23日(月曜日)は1年で一番憂鬱な日―。英国の心理学者がこんな学説を唱えている。

この説を唱えているのは英カーディフ大学のクリフ・アーノール氏。数百人を調査し、数式を使ってその結果を一般化しました。
その結果、人が最も憂鬱になるのは1月24日に最も近い月曜日で、今年は23日がそのパターンに当てはまることになります。
使った公式は、[W + (D-d) x TQ ]/( M x NA) というもの。Wは天候、Dは借金、dは月給、Tはクリスマスからの時間などを表す変数だとのことです。
つまり、クリスマスから大晦日、新年に至るお祭り気分が終わり、日常の仕事に本格的に復帰しなければならないこの時期。気がつくとクリスマス以来の遊びに使った経費の支払いがのしかかり、向こう数週間を眺めても、格段面白そうな出来事も期待できないのがこの時期で、さらに寒い気候が追い討ちを掛けるということでしょうか。
さらに氏はテキサスやフロリダ、カリフォルニアのような気候の良い土地をのぞいてアメリカにもこの公式は当てはまるだろうと述べています。
ただし、23日に憂鬱になりやすいという事実を逆手に取り、ウツを撃退することができる。アーノール氏は「ウツな気分を契機に自分の心を入れ替え、新たな飛躍台にすることに活用できる」と話している。
そういえば僕も一日中、鬱な気分でした(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2006.01.20
YomiuriONLINEより「不正を働いた人物に電気ショック…男は「満足」」
不正を働いた人物が苦しむ姿を見ると、男性は満足する傾向にある――。英ロンドン大が行った最新の脳研究で、そんな結果が明らかになった。

この研究は他人の不幸に対し、人間がどう反応するかを脳画像技術を使い調べたものです。男性と女性とでは反応に明らかな違いが見られたようです。
ロンドン大ユニバーシティー・カレッジの研究チームは、男女各16人の被験者の前で、4人の役者たちに簡単なマネー・ゲームを演じてもらいました。その役者たちはマネーゲームにおいて公正な振る舞いを行い好感を持たれるような演技をした人と、詐欺行為を働き他人に嫌悪感をもよおさせる役割の人に分かれていました。
その後、公正な人物たちと嫌悪感を与える役割の人物たちそれぞれに軽い電気ショックを与えて痛がる様子をボランティアに見せ、そのときのボランティアの脳内の活動を分析しました。
分析では、「痛み」「共感」「報われたとの感情」のそれぞれに関係する脳の領域のうち、どの部分が活発になるかを調べたとのことです。
その結果、好意的に思っている他人が苦しんでいるのを見たとき、男女いずれの被験者の場合も、脳の「共感」や「痛み」と関連する領域に反応がみられました。
一方、苦しんでいるのが嫌いな人間の場合、女性は好きな人間が苦しんでいたときと同じ脳領域に反応がありましたが、男性は脳の「報酬」と関連する部分に大きな反応が見られたということです。
研究チームは、より大規模な調査を実施して、今回の研究結果を確認する方針という。
古来から男性の方が社会的な秩序を大切にする環境にあったということでしょうか。紋きり的すぎるような気がしますが・・・。
<参考>「孤独を感じるのは遺伝子のせい?」・「腹内側前頭皮質(vmPFC)が厚い人ほど不安になりにくい」・「強欲な人ほど進化の適応度が高い−慈善行動は不適応?」
| Permalink
|
| TrackBack (1)
Asahi.comより「染色体にヒト進化の根源? 慶大など発見」
ヒトの23対ある染色体のうち8番染色体の中に、チンパンジーと比べて遺伝的な相違が大きい領域があることを、慶応大の清水信義教授(分子生物学)ら日米独などの研究グループが見つけた。脳や免疫機能に関連している遺伝子が含まれ、ヒトの進化に関与している可能性があるという。19日付の英科学誌ネイチャーに発表する。

ヒトの染色体は性染色体を含めると23対46本ありますが、このうち8番染色体は全遺伝情報の5%を担い、今までに739個の遺伝子が発見されています。
研究チームはこの8番染色体を詳しく分析し、染色体の片方の端に近い部分でチンパンジーと大きく相違する部分を発見しました。
ヒトとチンパンジーのゲノムを比較すると、全体では1.2%の相違があります。しかし、8番染色体のこの部分での相違は平均2.1%で、最大では3.2%だったとのことです。
変異が大きい領域には、外敵などが侵入した際に最初に働く自然免疫や、脳が小さくなる「小脳症」の原因となる遺伝子など神経系の遺伝子が多数存在していることもわかった。
また、脳の大きさに関連する遺伝子なども含まれているとのことです。
同領域には機能不明の遺伝子もあり、今後解析を進めるという。
8番染色体がヒトをヒトたらしめているということでしょうか。
<参考>「チンパンジーのゲノム概要解読−ヒトはなぜヒトたりえるのか」・「ヒトとチンパンジーの大きな違い」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.12.18
Asahi.comより「「冷やすと甘くない」舌のたんぱく質特定 九大教授ら」
甘みは、食べ物が冷たいと感じにくく、温めると強まる――。日常生活で経験するこの現象にかかわる、舌にあるたんぱく質を、九州大の二ノ宮裕三教授(口腔<こうくう>生理学)らとベルギー、米国の研究チームが突き止めた。英科学誌ネイチャーの最新号で発表した。
味覚は、嗅覚と同様に、舌に多く分布する味蕾の中の化学受容体に物質が結合することで検出されます。このようにして見分けられるものを基本味といいますが、それには甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つがあります。もともとは甘味、酸味、塩味、苦味の4つが基本味とされてきましたが、最近はうま味も基本味として認められるようになってきました。元来日本語のうま味は英語でも「umami」として使用されています。
味蕾の化学受容体が味分子を検出すると、それを神経に伝える中継ぎ役のたんぱく質である「TRPM5」のチャネルが開きます。このTRPM5と温度との関係を研究チームは分析しました。
その結果、細胞レベルの実験では、温度を上げるとTRPM5の働きが強まりました。さらに普通のマウスと、TRPM5を作れないよう遺伝子操作したマウスの舌に、15−35度にした様々な種類の糖や甘味料、うまみ、酸味、塩味、苦みに関係する物質の溶液を垂らし、神経の反応を比較したところ、甘みに対し、普通のマウスは温度が高いほど反応も高まったのに対し、TRPM5のないマウスにはほとんど変化がなかったとのことです。
甘み以外では、温度による変化はありませんでした。
二ノ宮教授は「細胞の同じ部分が味と温度の両方にかかわっていたのは意外だ。甘みも温度も体内のエネルギーと密接なことが関係しているのでは」と話している。
赤ワインが室温で飲まれるのもこれが理由のようです。
<参考>「味覚は脳のどこに伝わるか」・「味覚ロボット登場!」・「若い女性ほど味に敏感−若い女性が行列を作る店は美味しい?」・「ネコが甘味を感じない理由が分かった」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.12.09
Asahi.comより「犬の遺伝情報を解読 がんなどの解明に貢献・米グループ」
ボクサー犬のゲノム(遺伝情報全体)の高精度の解読が完了した。

解読したのは米ハーバード大とマサチューセッツ工科大がつくったブロード研究所と、米国立ヒトゲノム研究所などのグループ。ゲノム解読に選ばれたのは、「ターシャ」という名前の雌のボクサー犬。候補犬100頭の中で、塩基約24億個を読みとるのにDNAが最も適しているという判断でターシャを選びましたが、結局はどのイヌでも同様に解読できることが分かったそうです。
ビーグルなどボクサー以外の9品種でもDNAの概要を調べ、はっきりした部分についてボクサーのDNAと比べたところ、イヌのゲノムを構成する塩基約24億個の中で違いは平均で塩基約900個につき1個で、ヒトの個人差と同程度の小ささだったということです。
差がもっとも大きいアラスカンマラミュートとは塩基787個に1個の違いがあり、もっとも小さいイタリアングレーハウンドは954個につき1個でした。
イヌの遺伝子数は1万9300個と推測され、ほとんどがヒトのゲノムにも見られる遺伝子のイヌ版です。またこれまでの研究ではヒトの遺伝子は約2万2000−2万3000個ではないかと推測されていますが、イヌのゲノム解読によって、これまで人間特有の遺伝子と思われていたものは、実は遺伝子ではないのではないか、という問題がでてきたと研究チームは発表しています。
イヌの主な死因のひとつはがんで、今回の高精度の解読によってがんに関連する遺伝子の解明が進むと期待される。イヌとヒトのゲノム情報を組み合わせることで、がんを始めとする病気の遺伝的な原因を究明できるという。
イヌのゲノム情報は2003年に雄のプードルのものが部分的に解読されていますが、今回はさらに詳細な解読に成功しました。
<参考>「チンパンジーのゲノム概要解読−ヒトはなぜヒトたりえるのか」・「深海細菌のゲノム解析」・「マツタケのゲノム解析−人工栽培は実現するか」・「ニワトリの遺伝子数は2万数千個−やっぱりヒトなみです」・「ニキビ菌のゲノム解読−何になるの?」・「イネのゲノム解析ほぼ終了−遺伝子数はヒトより多いです」・「ヒトの遺伝子数は2万2千個−ハエとあまりかわりません」・「ヒトとチンパンジーの大きな違い」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.12.01
Yahoo!NEWSより「神経成長因子が恋する感情に作用=イタリア研究者チーム」(ロイター)
イタリア・パビア大学の研究者チームはこのほど、学会誌「精神神経内分泌学」で、人の恋する感情は神経成長因子(NGF)という分子の働きが影響している、とする研究結果を発表した。

神経成長因子(NGF)とは 神経細胞の誕生を促す作用や神経細胞の生存を維持する作用、脳の損傷時に修復する作用、脳神経の機能を回復し脳の老化を防止する作用など神経細胞の生と死に密接に関わるタンパク質です。
パビア大学の研究チームは18−31歳の男性と女性の血液で神経成長因子として知られているタンパク質を分析しました。
被験者となったのは最近激しい恋に落ちた58人と、同数の長い間交際をしている人、交際相手のいない人です。
最近激しい恋に落ちた人たちのNGFの血中濃度は、交際相手のいない人のグループや長期間交際をしている人のグループに比べ、かなり高いという結果が得られました。
また、激しい恋に落ちてから1年後も同じ人と付き合っていた38人を調べるとNGFの血中濃度は他のグループと同程度まで低下していたという結果になりました。ロマンティックな愛の段階は終わり安定期にはいったということなのでしょう。
研究者チームは、恋をすると、なぜNGFの血中濃度が高くなるのかははっきりしないものの、交際が始まる前の「社交上の相性」にNGFが大きな影響を及ぼしていることは明らかだとしている。
惚れっぽい人はNGFの濃度が高くなりやすいということでしょうか(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.11.18
YomiuriONLINEより「不妊症治療に光、精子・卵子形成の必須たんぱく質発見」
未成熟な生殖細胞が精子や卵子になる際に起きる「減数分裂」の進行に欠かせないたんぱく質を、東北大加齢医学研究所の松居靖久教授らのグループがマウスの実験で発見した。
生物は減数分裂により染色体数を半減させ、精子や卵などの生殖細胞を作ります。
減数分裂の前期ではそれぞれの親由来の相同染色体がペアをつくり、一部の遺伝子の交換が起こります。その後、2回の細胞分裂により親の半分の染色体を持つ細胞ができます。
この遺伝子の交換は、生物個体で起こりうる遺伝子の異常を補い合ったり、生物の多様性を生み出す上で重要な意味を持っています。こういった減数分裂の初期段階で起こるできごとは、それらを直接引き起こす遺伝子の働きが調節されることにより制御されていると考えられていますが、詳しいメカニズムは分かっていません。
今回、研究チームは減数分裂の際に、遺伝子の働きを活性化し組み換えを促すたんぱく質が存在することを、マウスを使った実験で確認し、「マイセッツ」と名付けました。
マイセッツの遺伝子を持たないマウスを作って調べた結果、正常なマウスよりも卵巣や精巣が小さかったとのことです。また、遺伝子の組み換えが正常に行われないため生殖細胞の減数分裂が止まり、卵子や精子にならないことも確認されました。
松居教授は「マイセッツと構造が似た遺伝子はヒトにもある。ヒトの不妊症の一部はこの遺伝子の異常によって起きている可能性もある」としている。
人でも同じことが起こっているのでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.11.13
UKTodayより「社交性の欠如にあらず――「孤独」を感じるのは遺伝子のせい!」
孤独は誰もが経験したことのある感情だが、このほど、人が孤独を感じる原因を探った研究結果が発表され、孤独を感じる原因は太古の昔から引き継がれてきた遺伝子にあるとの結果が報告されたことが伝えられた。
孤独を感じる程度は人によってまちまちです。しかし心理学的には人が孤独を感じる原因は、引っ込み思案の性格や社交性の欠如などが原因と考えられてきました。
今回、研究チームは1991年から12年にわたって8,387人の双子を継続的に調査しました。双子の比較研究は遺伝について考察するときによく行われます。
孤独の程度を定量化するために、これらの双子に様々な状況に対する自分の反応を段階づけてもらったところ、一卵性の双子の半数が同じ結果を出し、二卵性の双子でも4分の1が同様の結果だったということです。
このことから、研究チームは孤独の感じ方は部分的にしろ遺伝するのではないかと指摘しています。
これまで、子どもの双子を使った研究で同じような結論が出されたことはありますが、大人の調査によるものはこれがはじめてです。
またこの研究では、孤独を感じる原因の半分は遺伝子にあり、女性は男性よりも孤独を感じやすいと指摘しています。
人類が狩猟や採集によって食物を得ていた太古の昔、食べ物が不足すると人々は、限られた食糧を他人と分け合わなければならない事態を避けるために、家族や友人からわざと自分を隔離していたとみられ、このような孤独にうまく耐えることのできた者だけが生き残って、子孫を残すことができたという。
孤独を感じない方が生存する上で有利だということでしょうか(笑)
たしかに、孤独を感じることは心臓病のリスクとなるという研究結果が発表されたこともありますが。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.11.11
Asahi.comより「求愛の相手性、遺伝子が決めていた ハエで確認」
一つの遺伝子が脳の中で働くか働かないかで、オスに求愛するかメスに求愛するかの行動が変わることを、北海道教育大の木村賢一教授(発生遺伝学)らがショウジョウバエで確認した。

遺伝子が行動にどのような影響を及ぼすかという研究は、よくショウジョウバエの遺伝子を使って行われます。
ショウジョウバエの中には同性愛の傾向を示す「サトリ」といわれる突然変異体が存在します。この「サトリ」は「フルートレス(Fru)」という遺伝子の変異が原因であるといわれていました。
この遺伝子はオスでのみ発現しますが、どのように働く遺伝子であるかははっきりとは分かっていませんでした。
今回の研究では、脳の中でフルーツレスが働いている細胞を調べ、オスとメスは一部で神経回路パターンそのものが異なることを発見したとのことです。この違いは、ニューロン前駆細胞が雌で消失するために生じるようです。雄では、フルートレスがこの消失を阻害するため、前駆細胞が神経回路を形成し、その働きでオスではなくメスに求愛するようになるようです。
サトリのような同性愛のハエはこの神経回路がメス同様消失しています。
さらにメスの遺伝子を操作してフルーツレスが働くようにすると、オスそっくりの回路ができ、行動の面でも他のメスに対して迫るようになったとのこと。
木村さんは「フルーツレスは哺乳(ほにゅう)類では見つかっていない。人間の性行動は、多くの遺伝子や環境などの要因が複雑に絡み合っているのではないか」と話している。
ヒトはともかく、性行動のような複雑に思われる行動がたった一つの遺伝子に左右されているというは驚きです。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.11.09
WiredNEWSより「故人のDNAを含む木を「生きた墓標」に」
他界した後も人間のDNAを生き続けさせる方法を、イギリスのアートグループが編み出した。遺伝子組み換え技術の神秘的な応用法だ。

これはアーティストであるゲオルク・トレメル氏と福原志保氏が設立した英バイオプレゼンス社による企画です。「DNAマニホールド法」という方法を用いています。
この方法では、木のDNAのうち実際に発現することはない、いわゆる冗長な部分に余分な情報を載せることが可能になります。
これを用いて亡くなった人のDNAを木の中に埋め込み墓の代わりにするという計画です。
最初の試みは日本の桜の木で行なわれる予定になっています。これにかかる費用は約3万5000ドルと試算されています。一般的な葬儀より少し高くなりますが、この方法が考案された背景には英国の墓地不足があります。同じような墓地不足で悩む日本でももしかすれば受け入れられるかもしれません。
日本にはすでに樹木葬というものもあることですし。
ただこの木から将来的にDNAをとりだし、クローンを作ることができるようになるかというと少し疑問です。
一連の複雑な遺伝子操作を駆使すれば、保存したデータを取り出すことは可能だろうが、実際に情報を取り出すことは「故人が映っている『ベータマックス』のテープを埋めて、2050年に誰かがそのテープを再生する方法を見つけてくれるのを期待するようなものだ」と、米ジェネティクス・センター社のデビッド・ハイマン氏は述べた。
ただ無機質な墓でなく、生きている木とともに亡くなった人が生きているような感覚もありますね。ただその木が枯れてしまったらどうするんでしょうか(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.11.08
BioTodayより「腹内側前頭皮質(ventral medial prefrontal cortex、vmPFC)が厚い人は不安になりにくい」
ボランティア14人を対象にした試験の結果、腹内側前頭皮質(ventral medial prefrontal cortex、vmPFC)が厚い人は不安になりにくいと分かりました。

精神的にストレスの強い状態で受けたトラウマはその後もちょっとしたきっかけで精神的・肉体的な苦痛をもたらすPTSDを発症することがあります。しかし、PTSDを発症しやすい人とそうでない人がいるようです。
研究を行ったのはMGH(マサチューセッツ総合病院)の研究チーム。研究チームは14人の被験者を対象にした実験を行いました。被験者は手に電極をつけてモニターの前にすわります。画面にライトアップした部屋の写真が映し出されると、軽い電気ショックが流れます。この操作を5回繰り返した後に、電気ショックなしで10回以上写真を見せました。
次の日に皮膚の発汗の様子をチェックするモニターをつけて同じ写真を見せたところ、発汗量が多く、不安を感じている人とそうでない人にわかれました。
脳スキャンを利用して不安消滅に関係する脳部位、腹内側前頭皮質の厚みを測定したところ、この部分の厚みが少ない人ほど発汗量が多く、不安に感じていることがわかったということです。
この結果から、そのメカニズムは不明ですが、vmPFCが大きい人は不安障害になりにくくタフであると考えられました。
神経で図太い部分はここだったんですね(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.11.03
Yahoo!NEWSより「子の寿命は父親次第?=染色体「減り方」に相関−スウェーデンの研究チーム」(時事通信)
寿命の長さのバロメーターとされる染色体末端部の長さは、父親から子に遺伝し、母親からは遺伝しない可能性があることが分かった。スウェーデン・ウメオ大の研究チームが2日までに、同国の49家族を対象に分析した成果を米科学アカデミー紀要の電子版に発表した。
寿命に大きく関わるのではないかと考えられているのがテロメアです。テロメアは直線上のDNAの両端に位置している部分ですが、細胞分裂のたびに短くなります。これが限界まで短くなると細胞が死ぬことになります。
研究チームは49家族の計132人について、血液の単球細胞のテロメアの長さを分析しました。
その結果、男性の平均テロメア減少率は年間25塩基対であったのに対し、女性は同16塩基対であり、これが男性より女性が長生きする理由でないかとのことです。
また、132人を父、母、息子、娘の4グループに分け、親子間のテロメアの減少率の相関を調べたところ、父と息子、娘の間には統計的に強い関係がありましたが、母と子どもの間には関係が見られなかったということです。
原因はまだ分からないという。
父親が長生きしてくれることを祈りましょう。(笑)
ただ、以前には母と子どもが相関しているという全く逆の報告もありましたが・・・。
<参考>「肥満と喫煙はテロメアを短くする!−早く老けこむことになるのか?」・「テロメア修復のメカニズム−ヒトは不老不死に近づいているのか?」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.10.15
Yahoo!NEWSより「人間の遺伝子、2割に特許 米国内の登録を調査」(共同通信)
人間の遺伝子の少なくとも18・5%について、米国の企業や大学などに特許が認められていることが、米マサチューセッツ工科大の研究グループの調査で判明。14日付の米科学誌サイエンスに発表された。

特許とは、ある技術を発明・考案した人がその技術を占有できるようにするシステムですが、遺伝子情報を解析し、その解析データから独自の機能を発見したときも、特許として認められるようになっています。
遺伝子の特許自体は70年代から存在します。特定の遺伝子情報を解析し、どういうタンパク質をどのように生み出すかなどの機能が明らかにされれば、「医学上有用性あり」とされ特許と認定されます。
当然、人類共通の財産である遺伝子情報を特許とすべきでないとの声も多く、こちらの方が多数派かもしれません。遺伝子情報による治療という面から見ても、特許などない方が有益なのかもしれません。
しかし一方、企業側が特許による利益があるがゆえに、遺伝情報の解析を進めていますし、それがヒトゲノムの解析にも大いに役立っていることは間違いありません。ベンチャー企業の中には、投資家から資金を集め遺伝子情報の解析事業に乗り出しているところも多くあります。
米国は特に、戦略的な遺伝子情報の解析が進んでいたことと、なにより遺伝子特許の取得基準が緩やかなため遺伝子特許が多く出願されています。
研究グループによると、米政府の遺伝子データベースに登録されている約2万4000の遺伝子のうち、18.5%に当たる4382の遺伝子について、計4270件の特許が認められていました。
特許を持っていたのは約63%が民間企業で、約2000の遺伝子に関する特許を持つ会社もあったようです。大学が保有する特許は28%にすぎませんでした。国別の特許保有率では米国が78%、日本は4%だったとのこと。
遺伝子の特許については、自由な研究が妨げられる危険や、商業利用が過熱することへの懸念が出ており、今後、議論を呼びそうだ。
僕らは特許を身にまとって歩いているようなものですか(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.10.09
Yahoo!NEWSより「細菌から遺伝子取り込む ホヤ「変態」へ新機能」(共同通信)
動物なのに食物繊維の主成分、セルロースを合成する脊索(せきさく)動物のホヤは、セルロース合成遺伝子を細菌から取り込んだことを佐藤矩行京都大教授と笹倉靖徳筑波大講師(発生生物学)が8日までに突き止めた。

酒の肴として親しまれているホヤですが、動物でありながらセルロースを合成するというきわめて珍しい特徴をもつ動物でもあります。
ホヤは脊索動物門のなかの1グループ、「尾索類」に属し、体をおおう「被のう」にセルロースが含まれています。
研究チームは、世界各地に生息するカタユウレイボヤを用い、セルロースを合成する遺伝子を稲などの植物やカビ、細菌の遺伝子と比較しました。その結果、ホヤと細菌の遺伝子が極めて似ており、ホヤが進化の過程で細菌の遺伝子を取り込んだと推測されました。
また、ホヤにはもう一つ、変態するという特徴があります。ホヤの成体は固着生活を送りますが、その幼生はオタマジャクシに似た形をしており泳ぎ回ることができます。
研究チームは遺伝子を欠損させたホヤの中に変態後も尾部を失わず泳ぎ続けるものを発見しました。この原因遺伝子を突き止めたところ、セルロース合成遺伝子が破壊されていることを発見。すなわち、ホヤのセルロース合成酵素は、セルロースの合成を行うとともに、変態を正常に進行させる機能をもつことが明らかになりました。
別の種の生物から遺伝子が水平移動したことを示し、この遺伝子は、ホヤが成体になる「変態」に欠かせない役割を新たに担っていることが判明した。動物の進化解明に役立つという。
もらい物の遺伝子をさらに有効利用しているといったところでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2005.10.01
WiredNEWSより「切った尻尾も内臓も再生できる遺伝子操作マウス」
特別な能力を持つマウスが、米国のウィスター研究所で偶然発見された。遺伝子操作が施されたこのマウスは、どうやらイモリのような驚くべき再生能力を身につけており、生存に不可欠な臓器でさえ再生する。

このマウスを発見したのはエレン・ヒーバー=カッツ教授。自己免疫疾患を研究するために皮膚結核の一種を発症するように遺伝子操作されたマウスを扱っているときに偶然発見しました。
教授らは遺伝子操作したマウスの耳に小さな孔を開け、対照群と区別していましたが、その耳が傷跡も残さず素早く治癒することがわかりました。
教授の研究チームはこの結果に驚き、他の部分も再生するかを確認。このマウスの足や尻尾を切断したところ、見事に再生しました。また、脊髄を切断したり、心臓を凍らせたりするなど臓器を傷つけても再び再生しました。
再生しなかったのは唯一、脳だけだったとのこと。
さらに再生能力をもつマウスの細胞を通常のマウスに注入すると、注入されたマウスにも再生能力が備わりました。再生能力をもつマウスと通常のマウスを交配すると、子孫はその能力をさらに強化して受け継ぐこともわかりました。
この再生能力の仕組みはまだ詳しくわかっているわけではありませんが、おそらく十数個の遺伝子が関与しているのではないかと研究チームは考えているようです。
「こうした(マウスの再生能力に関与する)遺伝子が発見されたなら、相当するヒトの遺伝子を薬か(いずれは)遺伝子治療によって操作することを考えられるようになる。そして、人間の再生能力が高められる」と、寿命に関する専門家で科学誌『リジューブネーション・リサーチ』の編集者、オーブリー・ド・グレイ氏は語る。
まるで小説の世界ですが、こんなことがもし可能になればヒトはどうなるのでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2005.09.28
Yahoo!NEWSより「毛髪育成のタンパク質解明=「悪役」封じ込め再生守る−米大学」(時事通信)
髪の毛が新たに生えてくるために重要な役割を果たすタンパク質の働きを、米ジョンズ・ホプキンズ大学の研究チームが26日までに突き止めた。このタンパク質は、はげの原因になる「悪役」のタンパク質を封じ込め、毛の再生サイクルを守っているという。研究成果は「米科学アカデミー紀要」の電子版に発表される。

近年、「男性型脱毛症」で悩んでいる人は500〜1000万人といわれていますが、その発症メカニズムはいまだに明確にされていません。
毛髪は休止期→成長期→退行期というヘアサイクルを繰り返しています。このサイクルを制御しているのは毛髪の根元に存在する毛乳頭細胞だといわれています。しかし、「ワイズ」と呼ばれるタンパク質が、再び髪の毛を生やそうとする毛包部分の細胞に働き掛けて、そのサイクルを妨害することがはげの原因と考えられていました。
kennedy Krieger研究所とジョンホプキンス大学の研究チームは、生まれつき体毛のない状態から体毛が生えたネズミを使った実験により、体毛回復に関与しているタンパク質「へアレス」の働きを調べました。その結果、へアレスがワイズを封じ込めて髪の毛のサイクルを阻害しないようにしていることが分かったとのことです。
へアレスは遺伝子の指令で働いているが、研究チームは「毛の再生はさまざまな原因が重なった複雑な過程をたどる。分子レベルのメカニズムは分かっていない」と一層の研究が必要であることを強調している。
遺伝子制御でハゲを治す日がくるかもしれません。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.09.27
週刊米国健康ニュースより「音痴を科学的に解明」
失音楽症、いわゆる音痴の人では脳の右側の活動に異常がみられることが、カナダおよびフィンランドの研究者らによって明らかにされた。医学誌「Annals of Neurology」8月29日号に掲載された。
音楽の能力には非常に個人差が大きく、音感の非常にいい人から悪い人(いわゆる音痴)まで様々です。
この中で、特に音楽感覚に問題がある場合を「失音楽症」と呼びます。失音楽症は生理的な欠陥により正しい音の認識と記憶ができない感覚性失音楽賞と音の認識と記憶はできるが正しく発声ができない運動性失音楽症に分けられます。
モントリオール大などの研究チームは、脳波検査(EEG)を実施し、さまざまな領域の脳細胞が音に対してどのように応答するか評価しました。そのために音痴の人8人と正常音程の人10人を対象として、異なる音程を各音100ミリ秒ずつ連続して聴かせたました。その結果、音痴の人は音程が少しずれただけではその変化を感じ取ることが困難だったとのことです。さらに、音痴の被験者には脳の右側に異常も認められました。
このような先天的な音痴の場合は、通常のトレーニングで治療することは困難なようです。ただ、知能面をはじめ他には一切問題はなかったとのこと。
専門家らは「音痴と失読症などの言語障害や読字障害との関連が認められており、今回の研究結果は、聴力、言語能力および読字に関する症状の診断法や治療法に寄与するものと考えられる」と評価している。また、治療選択肢の可能性を得るきっかけとなり、種々の治療法が脳に対してどのような影響を及ぼすかを評価する道を開くものとして期待されている。
この分野での研究報告もMRIやPETでますます多くなってくるでしょう。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.09.25
YomiuriONLINEより「歯の形や数を調節する遺伝子…京大チームが発見」
哺乳(ほにゅう)類の歯の形や数を調節している遺伝子を京都大大学院の伊藤信行教授(分子生物学)らの研究チームが見つけた。23日付の米科学誌「サイエンス」に発表する。
この遺伝子は「エクトディン(ectodin)」と呼ばれる遺伝子です。骨の形成を促進するタンパク質である「Bmp」の働きを抑えるものとして2003年に発見されました。
この遺伝子の働きを詳しく調べるために、エクトディンを持たないマウスを作ったところ、歯の形と数に異常が見られたとのことです。
欠損マウスの歯は平均約20本で、正常マウスよりも約4本多く、正常なら2本ある前歯(門歯)が4本あり、奥歯(臼歯)も本数が増えていました。
また、奥歯には上下の歯がうまくかみ合うようにと決まっている歯の形に、突起など異常が多くみられたうえ、ばらばらに生えていました。
この遺伝子は、歯ができるごく初期の段階で働き、歯の数や形を決めていると推測される。
哺乳類の歯の形や本数は進化を考える上でも大きな働きをします。何かの手かがりになるかもしれません。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.09.18
Yahoo!NEWSより「余計な事気になるのが原因=大切なのは集中力−高齢者の記憶力低下・米大学」(時事通信)
年を取ると人の顔などをすぐに覚えられなくなるのは、記憶力が足りないのではなく、ほかの余計な事に気を取られてしまうのが原因−。米カリフォルニア大の研究チームが17日までに、高齢者の脳の働きを調べた実験結果を、米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンスの電子版に発表した。
調査はfMRIを用いて、60−77歳の高齢者16人と、19−30歳の若者17人を対象に行われました。
高齢者と若者の両方にある場面を記憶するように指示すると、高齢者も若者も脳内の活動が活発になりました。しかし、ある場面を無視するように指示した場合、若者は脳内の活動が低下したのに対し、高齢者はあまり低下しませんでした。
つまり、無視するべき余計なことに気をとられすぎるのが健康な高齢者でも生じる短期記憶の障害の原因ではないかと研究チームは推論しています。
健康な高齢者でも起きる短期記憶の障害は、ひどくなれば対人関係や車の運転などに支障を来す。研究チームは、記憶力ではなく、集中力の制御の問題なら薬で対処できるだろうと指摘している。
余計なことはできるだけ無視するように心がけましょう(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.09.16
Asahi.comより「勉強したら脳細胞増える マウスですが…大人にも希望?」
勉強すると脳細胞が増える仕組みの一端を、東大の久恒辰博・助教授(脳科学)と大学院生の戸塚祐介さんが実験で突き止めた。何かを覚える時に出ると知られている脳波の一種「シータ波」が脳の中の海馬という部分に伝わると、将来脳神経細胞に育つ前駆細胞が刺激され、最終的に脳細胞が増えることがわかった。15日付の米科学誌「ニューロン」に発表する。

海馬は大脳皮質に記憶を蓄積したり必要な記憶を引き出したりするときの出入り口となる部分です。これらの脳細胞はいったん失われると再生しないといわれていましたが、98年にスウェーデンの科学者が成人の脳でも海馬で神経細胞が生まれることを示しました。ただ、どのようなメカニズムで神経細胞が増えるのかは分かっていませんでした。
この実験では、マウスの脳に電極をさし、シータ波と同じような刺激を与えました。すると海馬にある前駆細胞が興奮し、この興奮が引き金となって前駆細胞が脳神経細胞に育つことが分かりました。
シータ波が海馬に伝わると、神経細胞が神経伝達物質であるガンマアミノ酪酸(GABA)を出し、それが神経細胞のもととなる前駆細胞を刺激するというのが、そのメカニズムのようです。
またGABAと同じ神経細胞の興奮を抑制する作用をもつ抗不安剤をマウスに投与すると、GABA供給量が増え、新生ニューロンの数が通常の1.5倍になることも確認。逆にGABAを遮断する神経興奮剤を与えると前駆細胞が通常より3倍に増えましたが新生するニューロンの数は減少したとのことです。
シータ波は物を記憶しようとしたり、学習に集中しているとき、睡眠中などに出る脳波です。このシータ波が脳の細胞の新生のきっかけを担っているようです。
久恒さんは「人も学習しているときに海馬からシータ波が出ているとの研究がある。勉強すると頭がよくなる仕組みがわかった」と話す。
うつ病患者は海馬の神経細胞の新生が少なくなっていることが分かっています。うつ病などの治療に役立つかもしれません。
さて、数学の問題でも解きましょうか(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.09.03
Asahi.comより「マウスゲノムの70%に重要な機能 理研など解析」
マウスの遺伝情報全体(マウスゲノム)の大半が無駄と思われていたが、全体の長さの約70%が、遺伝子を調節するなど、細胞内で利用されていることを理化学研究所などの国際研究グループが解明した。人でも同様の仕組みがあると考えられ、たんぱく質を作る遺伝子を主体に説明する従来の生命観を覆す成果になる。2日付の米科学誌サイエンスに発表する。

ゲノム上にはタンパク質を作る遺伝子と、タンパク質を作らない遺伝子が混在しています。このうち意味があるのはタンパク質を作る部分であると考えられてきました。タンパク質を作るDNAは転写という機構によりRNA(リボ核酸)を作り、このRNAからタンパク質が合成されます。この領域がいわゆる「遺伝子」と呼ばれる部分です。残りの部分はその機能がはっきりとしないこともあり、「ジャンクDNA」ともいわれます。
ヒトゲノムの97%以上はジャンクであるといわれており、実際にタンパク質を作っているDNAは2%ほどに過ぎません。
マウスゲノムは約30億の塩基から構成されていますが、研究チームはマウスの細胞で作られているRNAを詳しく解析。その結果、ゲノムの70%以上でDNAがRNAを作り、大半は何らかの機能を果たしていることが分かりました。DNAが作った全RNAのうち53%(約2万3000個)は、タンパク質を作らないこともわかりました。
このようなジャンクDNAは全く無駄な領域であるという説もあれば、何らかの働きをもっているのではという説もあり、はっきりしたことは分かっていませんでした。
この研究ではこれらのRNAが決まった遺伝子やタンパク質と結びつき、その働きを抑えるなどの役割を持っていることが推測されています。ゲノムのうち意味があるのはごく一部であるとの従来の考え方を覆す報告です。
たんぱく質を作らないRNAが、生命活動の重要な役目を担っていることになる。理研グループは人にも同様の遺伝子調節の仕組みがあるとみている。新たに見つかった遺伝領域は、例えばがんに関連する遺伝子を調節するなど、医薬品開発の新たな目標になりうるという。
ヒトの遺伝子がマウスと同じくらいしかないのに、はるかに高度な生命活動を営めるのはこの領域のおかげかもしれません。
難病などの原因解明にもつながるかも。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.09.02
Asahi.coomより「チンパンジーのゲノム概要解読 ヒトの能力解明手がかり」
ヒトに最も近い生物、チンパンジーの全遺伝情報(ゲノム)の概要を米国のチームが解読した。ヒトのゲノムと比較すれば、知性などヒト独特の能力を解明する手がかりとなるが、すでにヒトとチンパンジーの間で進化の様子が違う遺伝子の候補などもあり、今後の研究が期待される。この成果は1日発行の科学誌ネイチャーに発表された。

ヒトに最も近い動物であるチンパンジーのゲノム解析がほぼ終了しました。哺乳類のゲノムが解読されたのは、ヒト、マウス、ラットに続き4種目となります。
研究結果によれば、ヒトとチンパンジーのゲノムの違いは4%程度。このうち塩基が一つだけ違うのは全体の1.23%で、これはすでに日本のグループが示している結果と同じとなりました。しかし、挿入や欠失などが起こっている部分を含めると違いは4%程度となります。特にタンパク質を作る遺伝子に限ると、71%に微妙な違いがあることが分かりました。
ヒトとチンパンジーが共通祖先から枝分かれしたのは約600万年前とされていますが、ヒトとチンパンジーの双方でその後、いくつかの遺伝子について急速な変化が起きていることも判明。目立ったのは嗅覚や免疫、精子を作る遺伝子などでした。
MITの別のチームが解読データをもとに、Y染色体を人間と比較したところ、人間では昔からの遺伝子がよく保たれていたのにチンパンジーでは少なくとも5種類の遺伝子が機能しなくなっていたことも報告されています。雌の獲得に極めて激しい競争があるチンパンジーでは、精子づくりに関係しない遺伝子の機能が徐々に衰えたためと考えられます。
今回の結果は正確さが99%程度の概要で、まだはっきりしたことはいえないが、調べられた遺伝子の中には、ヒトとチンパンジー双方で突然変異が起きやすく環境適応に役立つと考えられるもの、チンパンジーよりヒトの方が進化が速いものの候補も見つかった。ヒトにあり、チンパンジーで失われるなどした遺伝子も50以上見つかった。
ヒトが直立歩行をしたり言語を習得することができたのはなぜかという問いにまだ答えは出ていません。チンパンジーとヒトのゲノムの違いを比較することはヒトがなぜヒトたり得るのかという問いのヒントになるかもしれません。
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2005.07.29
Exciteニュースより「ネコが甘い生活をおくれない理由」
ネコはアイスクリームが好きかもしれないが、ネコが引きつけられているのは砂糖の味ではない。というのも、ネコは遺伝学的に甘味を味わうことが出来ないからだ。25日、研究者の発表で明らかになった。

よく知られているように、ネコは食生活に関してはとても気むずかし屋です。そのネコが甘いものを好まないということは既に1970年代には実験で確かめられていました。しかし、なぜネコが甘いものを好まないのかということはよく分かっていませんでした。
全ての哺乳類は下に味覚の受容体があります。辛み、酸味、甘味、苦味などを感じるそれぞれの受容体のうち甘味の受容体はT1R2とT1R3という2つのタンパク質により構成されています。
フィラデルフィアの「Monell Chemical Senses Center」の研究チームはこの2つのタンパク質を作る遺伝子領域に欠陥があるのではないかとの仮説をもとに研究を行いました。チームはトラやチータを含む6匹のネコ科の動物から唾液と血液を採取し遺伝子を調査。
その結果、T1R2を生成する遺伝子部分に変異が生じており、タンパク質を生成できないことが分かりました。トラやチータでも同じ部分に変異があったようです。
この遺伝子を失ったことがネコが肉食になったことと関係があるのではと研究チームは推測しています。
「今でも不明なのはどっちが先かということです。肉食行動が先か、T1R2タンパク質の喪失が先か?遺伝子に関して言えば、使えなければ捨てるという事例なのか?」クマ、イヌ、アライグマなど肉食動物の多くが甘味を好む。
もしかすれば糖尿病などの治療にこの結果が生かされる日が来るかもしれません。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.06.18
Yahoo!NEWSより「マンモスはアジアゾウ系 名古屋大の小沢教授ら解析」(共同通信)
名古屋大大学院の小沢智生教授(古生物学)が愛知万博(愛・地球博)会場で17日会見し、シベリアの永久凍土から発掘され公開中のケナガマンモスについて「DNAを解析した結果、アフリカゾウよりもアジアゾウと近縁であるとの結果が得られた」と発表した。

マンモスは約400万年前から1万年前頃まで生息していましたが、更新世末期に絶滅したとされています。
このマンモスはアフリカにおいてアフリカゾウの仲間、インドゾウの仲間などと分岐したと考えられていましたが詳しいことは分かっていませんでした。
しかし、マンモスはむしろアフリカゾウなどよりアジアゾウに近いゾウだったようです。
研究では愛知万博で展示してあるユカギルマンモスの細胞から採取したミトコンドリアDNA(1万6853塩基対)を全解読することに成功しました。これを現存するゾウのDNAと比較。すでにDNA配列が明らかになっているアフリカゾウ、アジアゾウなど8種類のゾウと比較したところ、アジアゾウのDNA配列とは数%しか異ならず、近縁種であることが判明。今まで考えられていたよりも古い約730万年前にマンモス、アジアゾウの共通の祖先がアフリカゾウなどの系統と分かれたと推定しました。
1万年以上前の先史に滅びた生物のミトコンドリアの遺伝子情報の特定は前例がないという。
忙しくてなかなか愛知万博に行けません。知人の添乗員はすでに10回以上行ったといってるのをうらやましく聞いています(笑)
<参考>「マンモスの絶滅は寒冷化のせい−ゴンとドテチンのせいではありません(笑)」・「愛知万博、マンモスの全身展示を断念−発掘できませんでした」・「マンモス頭部のCT画像−病気は見つかりませんでしたか(笑)」
| Permalink
|
| TrackBack (1)
Asahi.comより「「仕方ない」でも脳は次善の策、別部位で思考 サル実験」
すし屋でトロを注文したら品切れで、しかたなく赤身を頼む――こんなときに活発に働く脳の領域を、京都府立医科大の木村実教授(神経生理学)らがサルの実験でつきとめた。やむをえず不本意なものを選ぶときの脳内メカニズム解明に一歩近づく成果だ。17日付の米科学誌サイエンスに掲載される。
これまでの研究では、動物が多くの選択肢を与えられたときは、金銭、名誉などの「報酬」の大きさで意思を決定することが知られており、大脳皮質や大脳基底核が関係するとされてきました。
しかし、現実の世界では報酬の大きな望んだものが必ず手にはいるわけではありません。
この研究では、期待しているものが手に入らず他のものしか得ることができない場合に視床にある正中中心核(CM核)といわれる部分が活性化することがわかりました。
実験では、緑のランプがついたときにサルがボタンを押せば報酬として水をたくさん与え、赤のときは少ししか与えませんでした。すると、赤をつけたときは緑に比べ、反応までの時間がわずかに長くなったそうです。大きな報酬が見込めないため、しかたなく選び、反応が鈍くなったと考えられます。
この時、電極を脳にさして脳神経の働きを調べるとCM核が活性化していることが判明。緑のランプのときは活性化せず、逆にこの部位を電気的に刺激すると、しかたなく行動したときのようにサルの反応が鈍くなることも確認しました。
この部位は特に落胆や不幸に関係していると考えられます。
木村教授は「期待通りに物事が進むことは少ない。ベストの選択肢が選べなくても、パニックに陥らず、次善の選択をするのは知的な行動だ。その脳のメカニズム解明の突破口になる」といっている。
思い起こせば、僕の毎日は正中中心核がつねに働いているようです(笑)
<参考>「同性愛の男性はやはり視床下部の働きに違いがあった?」・「強欲な人ほど進化の適応度が高い−慈善行動は不適応?」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.06.17
UKTodayより「学習能力が衰退したわけじゃない!?――大人の外国語習得が困難な理由」
子供に比べて、大人が新たな外国語を習得するのが困難なのは、年齢と共に学習能力が衰退していくためという考え方が一般的だった。しかし、このほど実は学習能力の低下が原因ではなく、大人の脳が母国語に必要ではない音をより分けるようになっていくためであるという新たな研究結果が伝えられた。
外国語を聞いて理解する能力の習得は年齢を重ねるごとにだんだんと難しくなります。子どもたちは大人にとって難しく聞き逃してしまう細かな違いを聞き分けることができます。これは仕方ないことではないかと思われていました。
しかし、 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのポール・イヴァーソン博士らによれば、これは大人の脳が母国語に存在しない外国語の音を認識しづらくなっているからとのことです。その結果、子どもたちならば簡単に聞き分けることができる音が聞き分けられず、外国語の習得そのものを困難にしているとのこと。
博士らは日本人に「L」と「r」の聞き分けを行わせる実験によってこれを示しました。
加えて、大人の外国語習得が困難である主な原因は、母国語を介して外国語を学習しようとする学習方法にあるとされるが、こうした学習方法をすることが常である大人を対象とした、新たな外国語教授法が開発されることで、母国語に頼ろうとする大人の学習脳を訓練しなおすことも可能と指摘されている。
僕は外国に行ったときはもっぱら妻頼みです(笑)
<参考>「バイリンガルは脳の構造が違う−ただし幼児期にバイリンガルになったときだけ」
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.06.07
Yahoo!NEWSより「精子、卵子へ“羅針盤” 分化は受精後6日で」(共同通信)
胚(はい)の中で、初期の生殖細胞がその他の細胞と分かれて精子や卵子になるコースを進む際に“羅針盤”の役目をするタンパク質を理化学研究所神戸研究所の斎藤通紀チームリーダー(分子生物学)らがマウスの実験で見つけ、英科学誌ネイチャー(電子版)に6日、発表した。
体細胞生物の体を構成している細胞には、体細胞と生殖細胞があります。このうち体細胞は様々な形態に分化し、個体の恒常性を維持するという働きがあります。一方、生殖細胞は次の代に情報を誤りなく伝えることが唯一の働きとなります。
生殖細胞のもとになる始原生殖細胞は発生7日目の原腸陥入運動開始後の中胚葉に40個ほどの細胞として作られます。
今回の研究では、受精卵から生殖細胞に分化するのに必要な遺伝子を発見しました。
この遺伝子は「Blimp1」と呼ばれるもの。この遺伝子を働かなくしたマウスの胚をつくると生殖細胞はできず、胚は約10日で死にました。
またマウスの場合、生殖細胞は従来いわれていた7日と6時間で他の細胞から分かれるという説を覆し、6日と6時間で現れることもわかりました。
このタンパク質はこれまで免疫細胞の最終的な分化に関与することが知られており、生殖細胞では最初の部分で関与しているらしい。
受精後6日で次の代への足がかりができているんですね。
<参考>理化学研究所
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.05.24
YomiuriONLINEより「苦味感じる遺伝子、人類進化で急速に退化」
苦味を感じる遺伝子は人類進化の道のりで急速に退化したことを、総合研究大学院大学(神奈川県葉山町)の郷康広研究員らが突き止めた。

多くの動物は「苦み」を「毒」と判断し避けるといわれています。動物たちはあまり苦いものを食べません。
ところがヒトは「苦味」も味覚の一つととらえているようです。例えば山菜やゴーヤなど苦味を味わう食べ物もあるくらいです。ビールなども苦みを味わう飲み物ですね。
研究ではチンパンジーやゴリラ、マカクザルなど12種類の霊長類の苦味遺伝子(苦味を感じるセンサーをつくり出す遺伝子)を調べました。ヒトではこの遺伝子は25個働いており、他に機能を失った残骸のような遺伝子が11個あります。
しかし他の霊長類が持つ残骸遺伝子はヒトよりも少なく、さらに1個の苦味遺伝子が機能しなくなるのに平均して780万年かかっていました。ヒトの場合は200万年と退化が3.9倍も速かったとのこと。
苦味への感受性は、毒を体内に取り入れないよう備えられたとされているが、人類は、発達した脳で毒を学習し、実際に食べなくても見分けられるようになったことが急な退化の原因らしい。この成果は米遺伝学会誌の今月号に発表された。
同じ霊長類でも苦味に関する感受性は体の小さいものほど強いという研究結果もあります。大型の動物であれば多少摂取しても大丈夫だからでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.05.22
YomiuriONLINEより「人間は進化の過程でがんになりやすく…米大学など発表」
人間は進化の過程で、類人猿を含むほかの動物よりがんになりやすい特性を持つようになったことが、米コーネル大とデンマーク・コペンハーゲン大の研究でわかった。米オンライン科学誌「公共科学図書館・生物学」に発表された。
ヒトとチンパンジーが500万年前に分かれてから、この2つの生物は大きく違う進化を遂げました。分子レベルでDNAを調べて差違は少ないのですが、そのわずかな違いの中に進化の鍵があるかもしれません。
研究チームはヒトとチンパンジーのDNAを解析。いくつかピックアップされた差違の中でヒトにだけがんになりやすくする遺伝子が含まれていることがわかりました。この遺伝子には精子のアポトーシス(死滅)を抑えて量産する働きもあると思われます。
つまりこの遺伝子のおかげでヒトは妊娠率が高くなり人口の増殖に有利になったが逆に発がん率を高める結果ももたらしたと思われます。
人類は約700万年前に類人猿との共通祖先から枝分かれしたが、その後の進化の過程でこの遺伝子を獲得したとみられる。
まさに諸刃の剣の遺伝子です。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.05.11
CNNより「同性愛男性の脳、フェロモン反応は女性に近いと報告書」
性フェロモンに対する同性愛男性の脳の反応は、異性愛男性の脳よりも、むしろ異性愛女性の脳の反応パターンに近いと、スウェーデンのカロリンスカ大学病院の研究チームが9日、米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。
男性の脳と女性の脳の機能差については多くの研究がされています。右脳と左脳をつなぐ脳梁など、いくつかの部分にはっきりとした医学的差違が見られるとの報告もあります。
また同性愛者の脳の解剖の結果、視床下部のINAH−3という部分に同性愛男性と異性愛男性で大きな違いがあるとの説も話題をよびました。
今回、研究チームは男性の汗などに含まれる男性ホルモン、テストステロンの誘導体である「4,16-androstadien-3-One(AND)」と女性の尿などに含まれる女性ホルモン様物質「estra-1,3,5(10),16-tetraen-3-ol(EST)」を12人ずつの同性愛男性と異性愛男性、異性愛女性にかがせ、間脳の視床下部をPET(陽電子放射断層撮影)装置を使って調べました。
男性の汗などから抽出したANDをかがせた場合、女性と同性愛の男性で視床下部が活性化したのに対し、異性愛男性では活性化しませんでした。一方、女性の尿などから抽出されるESTに関しては異性愛の男性しか反応しなかったとのことです。ほかの香料などではどのグループも同じような反応をしめしました。
研究チームは、同性愛男性の視床下部がANDに対して反応していることから、同性愛の傾向と、視床下部の神経系が、大きく関係している可能性がある、と話している。
また議論をふりまきそうな報告ではありますが。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.03.25
WiredNEWSより「メンデルの法則を覆す研究結果、米国の科学者チームが発表」
150年間、科学において不動の地位を保ってきた遺伝法則に疑問を投げかける研究結果が発表された。パーデュー大学の分子生物学者たちによると、植物は、親の世代が遺伝的な欠陥を持っていたとしても、正常に発達するために祖父母かそれ以前の世代から受け継いだ別の遺伝情報を選択することがあるという。

1866年にオーストリアの修道士であるグレゴール・ヨハン・メンデルはよく知られている「メンデルの法則」についての論文を発表しました。発表当時は注目されず、メンデルの死後、1900年に再発見されて初めて評価されたメンデルの法則ですが、今では遺伝学の基礎として高校や中学の教科書にも載っています。
アブラナ科の植物であるシロイヌナズナはメンデルの法則を見事に無視しました。
パーデュー大学の実験によると、花が癒着して開かなくなるという突然変異遺伝子を2つ持つ両親から生じた子の世代のうち10%が奇形の花でなく、祖父母あるいはそれ以前の世代と同じような正常な白い花をつけました。
メンデルの法則に従えば、このような両親から生じた子の世代は全て奇形の花をつけるはずです。それが祖父母などのように正常な花をつけたということは両親から受け継いだ遺伝子の他に祖父母の遺伝子のコピーをどこかに保持していなくてはいけません。
この遺伝子情報がどこに保持されているかということはまだ判明していません。考えられる仮説としては、DNAのどこかに祖父母の遺伝子情報を保持している、又はRNAに遺伝子情報を保持しているなどがあげられています。現状では祖父母の遺伝子情報をDNAに保持しているとは考えにくいようです。
また、何がきっかけで本来失われているはずの古い世代の遺伝子情報を発現するのかについても分かってはいません。
正常な遺伝子の鋳型がどこに保存されており、何がその発現のきっかけとなるかを突きとめるには、もっと多くの遺伝子を対象としたさらなる研究が必要だろうと、プルート準教授は述べた。
この現象がシロイヌナズナに限ったものなのかもこれから調べて行く必要はあると思いますが、ヒトでも病原性の突然変異を両親から受け継ぎながら軽い徴候しか示さないケースも報告されています。ヒトでも同じようなことがあるのかもしれません。
遺伝子のメカニズムは思っているよりも複雑なのかもしれません。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.03.23
BioTodayより「宗教的行動にも遺伝子が関与している」
男性ばかりの一卵性双生児169ペアと同じく男性ばかりの二卵性双生児104ペアの比較から、宗教的行動にも遺伝子が関与していると考えられました。<
ミネソタ大の研究者がミネソタで生まれた一卵性双生児169組と二卵性双生児104組に対し、成人後の現在と子どもの頃の宗教的な関心についてアンケートを行った結果です。
25年ほど前までは宗教的な行動は養育環境によって形作られるものと考えられてきましたが、最近の研究では遺伝的な要因も大きいのではといわれるようになってきました。
この研究では子どもの頃には一卵性双生児、二卵性双生児ともに宗教的行動は似通っていました。しかし一卵性双生児は成人になっても似たような宗教的な行動を取っているのに対し、二卵性双生児は年齢を重ねるごとに宗教的な類似性が消失していったということです。
すなわち、子供の時には家族の宗教行動(環境)に沿って行動するため一卵性でも二卵性でも似た行動様式となりますが、親から独立して自分の意思で生活するようになると、環境とは別の内的因子(遺伝など)が宗教的行動により強い影響を与えるようになると考えられました。
ここまで遺伝で決まるとなれば少し怖い気もしますが。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.03.13
UKTodayより「強欲な人ほど「生き残る」!――慈善活動は人間本来の行動に反するため、カラダに悪い?」
インド洋津波被災者への援助として寄付をしたり、ホームレス支援の雑誌「ビッグ・イシュー」を毎週購入したりと、チャリティー精神に富む英国人は多いが、このような人は進化論的にみた場合、強欲な人よりも生き残るチャンスが少ないという研究結果が報告された。

昨年のインド洋の津波では各国から巨額の援助が集まりましたが、それ以上に注目されるのは個人の寄付が非常に多かったことです。
見返りを求めず他の個体に親切な事をする動物はヒトに限っているわけではありません。多くのほ乳類、鳥類、昆虫やバクテリアにさえ見られる行動です。しかし、他の動物の場合は、これは遺伝子により説明されます。多くの遺伝子を共有する個体を助けることで将来的に遺伝子を残せる可能性が高まります。
しかし、ヒトの場合は遺伝子を共有していない相手に対してもこのような慈善行動を行います。 New Scientistに掲載された研究報告によると、インド洋の津波でのこのような状況に触発された研究者らが、人間の慈善行動について実験を行い、それを分析。その結果、このような無償の好意は人間の社会概念の発達と共に培われてきたものであることが指摘されたということです。
このような慈善行動はヒトの先祖が狩猟や採集を行っていた時代に、孤立した集団が生き残る方法として編み出されたものとされ、当時は同じ小集団の中で直接的な見返りがあることを前提とした行動だったとのこと。
したがって、見返りを期待しない現在の慈善行動は人間本来の行動パターンとは異なる不自然な行動であり、人間の脳がうまく対処できない可能性もあるとのことです。つまり個体の生存に関しては不適応なのではと結論づけていますが・・・。
ちなみに津波被災者に対する援助金は、英国だけで3億ポンド(約600億円)となり、1984年のバンド・エイドのオリジナル・シングルとコンサートの売上額800万ポンド(約16億円)を大きく上回ったとされる。
社会の変化がヒトを変えたのでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (5)
2005.03.11
Yahoo!NEWSより「縁結びのタンパク質を発見 Izumoと命名、大阪大」(共同通信)
精子と卵子が融合する際に不可欠な“縁結び”のタンパク質を岡部勝大阪大教授(生殖生理学)らが発見、英科学誌ネイチャーに10日発表した。
縁結びの神様を祭る出雲大社(島根県)にちなみ「Izumo」と命名。新たな避妊法や不妊治療につながる可能性があるという。
岡部教授らが発見したのは精子の頭部にあるタンパク質。マウスの精子が卵と融合するのを阻害するモノクローナル抗体を用い、この抗体に結合するタンパク質を見つけ出しました。
このタンパク質は縁結びで有名な出雲大社にちなんで「Izumo」と名付けられたそうですが。なかなかユニークです(笑)
遺伝子操作でこのタンパク質を欠失させたマウスは形態は正常ですが卵と融合できない精子を作りました。つまりIzumoを作れないマウスと正常な雌を交配しても、雌は妊娠しません。体外受精でも精子は卵の内部までは侵入しますが融合して受精卵にはなりませんでした。
ヒトの精子にもこのIzumoが含まれていることも確認されました。Izumoを失ったヒトの精子とハムスターの卵細胞はやはり融合しなかったとのことです。実験はできないでしょうがヒトの精子とヒトの卵子の融合も阻止すると見て間違いないようです。
卵子にも、融合に必要なタンパク質があることがすでに分かっている。
この成果を応用していけば、不妊治療や逆に避妊に役立つ可能性もあります。
しかしこの分野はKAGUYAだとかIZUMOだとかそんな名前をつけるのが好きみたいです(笑)
<参考>「XXの染色体をもった精原細胞−ますます男はいらない?」(サイト内リンク)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.02.19
Yahoo!NEWSより「配列複製のメカニズム解明 老化に関連のテロメア」(共同通信)
染色体の両端にあり、細胞が分裂するたびに短くなる遺伝子の配列「テロメア」が複製される際、DNAの傷を修理するのと同じ生体内のメカニズムが利用されることを、国立長寿医療センター研究所(愛知県大府市)の松浦彰・室長(分子遺伝学)らが突き止めた。
テロメアはDNAの中で老化や寿命に関係があるのではないかといわれている領域です。直線上のDNAの両端に位置し主に6個のヌクレオチドの配列が繰り返している部分です。
細胞が分裂するときは分裂してできた娘細胞に同じDNAが複製されますが、このときDNAの両端にあるテロメアが短くなります。長生きした細胞ほどテロメアは短くなりこれが寿命を決めるのではないかといわれています。
ただ決定的な証拠があるわけでなく、あくまで仮説の話ということになりますが。
無限に増殖するガン細胞の場合はこのテロメアを修復するテロメラーゼという酵素が見つかっています。一方、通常より寿命が短かったクローン羊のドリーの細胞内では生まれたてのとき、すでにテロメアは短くなっていました。テロメアと寿命は何らかの関係がありそうです。
今回の研究では酵母菌のテロメアとタンパク質の結合を高感度な検出方法で解析しました。その結果、染色体が複製されテロメアの構造が失われると、修復を行う酵素テロメアーゼを働かせるためにMRXといわれる複合タンパク質が結合することが分かったとのことです。
テロメアとの関連が注目されている老化現象の解明や、がんや一部の遺伝病の治療法開発などに役立つことが期待できるという。米科学誌モレキュラーセルに18日発表した。
ヒトはもしかして不老不死に近づいているのでしょうか。
そうなれば思想自体の大変革を求められることになりますが。
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2005.02.01
死海でプカプカ浮かびながら読書する人の写真を見た僕(小学校低学年)は、さっそく風呂にありったけの塩をぶち込んで母親にどえらく叱られた記憶があります(笑)
Yahoo!NEWSより「死海のラン藻から耐塩植物 名城大教授らが開発成功」(共同通信)
名城大総合研究所の高倍昭洋教授は名古屋大や島津製作所の研究グループと共同で、死海に生育するラン藻の遺伝子を用いて、塩分の高い土壌でも生育可能な植物の開発に成功、31日までに米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載された。
ヨルダンとイスラエルの間に位置する死海は塩分濃度が普通の海水の約9倍といわれています。このような場所では普通の植物は育つことが不可能ですが、水の中には原始的な単細胞の植物であるラン藻が生息しています。
死海のラン藻は、耐塩性をもっています。通常、植物は高い塩分濃度の環境では外界と細胞内の浸透圧の差が低下するため、水分の吸収が阻害され、またナトリウムイオンの流入で生存が困難になります。
ところが耐塩性の植物は、細胞内に流入したナトリウムイオンを細胞外に排出し、浸透圧の増加による水の喪失を防ぐための適合溶質と呼ばれる物質を細胞内に蓄積します。
適合溶質として知られているものの一つに「グリシンベタイン」というアミノ酸誘導体があります。
この研究では、このベタインを死海のラン藻から生成する遺伝子を発見したとのこと。この遺伝子を組み込むと淡水性のラン藻が海水で生育したり、ナズナが高温や酸化などのストレスに強くなり枯れるのが遅くなったりしたそうです。
ベタイン生成遺伝子はホウレンソウなどでも見つかっているが、生成できる量はわずか。これに比べ、死海のラン藻の遺伝子はベタインを大量につくり出せるという。
この遺伝子組み換え植物を使えば、塩水の影響で砂漠化が進んでいる乾燥地帯での農業などにとっては明るい話題になるかもしれません。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.01.28
家で仕事に没頭していても、隣で妻が子どもたちを怒りはじめると集中力はとたんに切れてしまいます。問題はそれが10分に1回あることなんですが(笑)
WiredNEWSより「研究結果「脳は他者の怒りや恐怖を無視できない」」
どんなに頑張ってみても、自分や他人に向けて発せられた怒鳴り声は無視できない。怒りの対象にされているのが、父親であれ恋人であれ、姉や妹であれ、見ず知らずの他人であれ、注意を向けざるを得ないのだ。
23日(米国時間)に『ネイチャー・ニューロサイエンス』誌のオンライン版に掲載された論文によると、人間の脳はあらかじめそのように配線されているのだという。怒りのこもった声を聞くと、気にしないでいようと思ったり、そもそも怒りの声に意味がなかったとしても脳は強く反応してしまうと、ジュネーブ大学の研究者たちは説明する。

研究では、fMRIを使って、いらだちを感じさせる音によって脳のどの部分が活性化するかを調べたようです。
その結果、被験者に対して、一方の耳から聞こえてくる怒鳴り声は無視し、もう一方から聞こえる普通の声に意識を集中するよう指示した時でさえ、fMRIの映像では上側頭溝が活発に働いていたとのこと。
つまり脳の仕組みとして、危機が迫っていることを示す音などが耳に入ってきた場合には、それを処理することを優先するため、他のことに没頭していてもその音に反応してしまうということでしょう。
一日中ガミガミと怒鳴っている母親のもとでは勉強できないということでしょうか(笑)
いわれてみればその通りかもしれません。お願いだから子どもを怒る声を出さないでと妻に頼んでも、うちの悪戯大好き娘(5歳)と息子(4歳)の暴走ぶりを見ていたら・・・。
怒らないとわが家はボロボロになってしまうという妻のいいぶんにも納得(笑)
「脳が感情と注意力をどのように扱っているのかをより深く知ることは、正常な人間の脳の中で起こっている感情と注意の相互作用を理解するために非常に重要だ。さらに、対人恐怖症や自閉症、統合失調症、うつ病などの情動障害を伴う病気における、脳の機能不全の原因を特定するのにも役立つだろう」
とりあえず忙しいシーズンなので耳栓を買ってくることにしましょう(笑)
<参考>「我々は人の目から恐怖を読み取っている−ホラー俳優は目が命!」(サイト内リンク)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.01.21
息子(4歳)は器用に右手と左手を使い分けてます。どちらでも自由に使えるようです。そのうちどっちかに決まっていくのでしょうが、面白いので無理矢理直さないことにしました(笑)
Yahoo!NEWSより「左右の脳で構造の差発見 脳機能の違い生む原因か」(共同通信)
熱帯魚のゼブラフィッシュは右脳と左脳で一部の神経回路の構造が違うことを理化学研究所脳科学研究センター(埼玉県和光市)の岡本仁チームリーダーらが突き止め、20日付の米生物学誌カレントバイオロジーに発表した。

右脳と左脳の働きが違うことはよく知られていますが、なぜ右脳と左脳で機能が違うのかということについてはまったくといっていいほど分かっていませんでした。
もともと右脳と左脳で機能が違うという現象はヒト特有のものだと考えられてきました。ところが最近の研究でこれは鳥類、両生類、魚類など幅広く見られるものだと分かってきました。
今回、研究チームはゼブラフィッシュを利用して左脳と右脳の構造の違いを発見したようです。
ゼブラフィッシュは初めて出会う餌を右目で見るという実験結果から左脳と右脳で機能が違うことが指摘されていました。
構造の違いが発見されたのは間脳の手綱核という部分と中脳の脚間核という部分を結ぶ神経回路。人の場合、この回路は気分や意欲の調節にかかわっているとされています。
詳細に調べた結果、手綱核は左右に1個ずつあり、どちらも大きさの違う神経細胞の塊2個からなることが判明。左手綱核の大きな塊と右手綱核の小さな塊は脚間核の背中側に、残りは脚間核の腹側につながっていた。
まだまだ違いはあるのかもしれませんが、この用に微妙な違いが左脳と右脳のように大きな機能の違いになっているのは面白いことです。
うちの息子は右利きか左利きかどっちになるんでしょうか(笑)
<参考>理化学研究所
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.01.16
日経ヘルスより「恐怖心は目の表情から相手に伝わる」
脳が、他人の恐怖の表情をとらえるときには、主に目の表情の変化をとらえていることがわかった。米国と英国の研究チームの共同研究で、科学誌「ネーチャー」に報告された。
人は他人の顔を見て、人が喜んでいるのか、悲しんでいるのか、怒っているのかなどを判断します。
しかし、脳の扁桃体の部分に損傷をもつ場合は、他人の顔から「恐怖」の表情だけが読み取れなくなるようです。
研究チームは扁桃体に損傷をもつ女性に対し、他の人の表情を読み取るテストをしたそうです。その結果、その女性は他人の感情を表情から読み取る際に、目を見ず、口元や鼻の部分で判断しており、目を見ることができなかったとのこと。
他人の目の周囲には自分の視線を合わせることもしなかったようです。
そこで、「目の表情をよく見るように」と教えたところ、この患者も相手が「恐怖の表情」をしているとわかるようになったという。
扁桃体が損傷していても他人の目を見るように教えるだけで、他人の表情を読み取ることができるようになったということは、今まで知られていた扁桃体の働き以外に何か重要なものが隠されているのかもしれません。
本家のnatureの記事では、自閉症などの病気で見られるこの機構の障害は、患者に外界の見方を変えるよう教えることで、克服できる可能性があると結んでいます。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.01.15
Asahi.comより「神経修復、カギ握る酵素の機能を解明 名大教授ら」
神経が伸びるのを抑えている酵素を、名古屋大の貝淵弘三教授(神経情報薬理学)らが明らかにした。動物細胞を使った実験でこの酵素の働きを妨げると神経が伸びた。けがなどで傷ついた神経を修復するなど、新しい治療につながる成果という。14日付の米科学誌セルに発表する。
神経細胞は軸索といわれる長い手のようなものを介して隣の神経細胞に刺激を伝達します。脳の発育も主にこの軸索の成長によります。脳が発育しても神経細胞の数はほとんど増えません。成長にともない軸索や樹状突起を介して他の神経細胞との接続が多くなることが発育といえます。
ところが、この軸索は大人になったあとはなかなか伸びないので、外傷などで軸索が切れてしまうと修復は非常に難しくなります。
この研究ではネズミの脳細胞で、GSK-3βという細胞内の酵素の働きを抑えると軸索がどんどんと伸びることを明らかにしました。逆に遺伝子操作でGSK-3βの働きを活発にすると軸索はどうやっても伸びなかったとのことです。
GSK-3βの働きを制御することで軸索の伸びをコントロールできることになります。
貝淵さんは「この酵素の働きを制御する薬を開発することも可能だ。脊髄(せきずい)損傷など傷ついた神経の治療につながる成果だ」と話している。
神経細胞の修復へのめどが立ったというのは嬉しいニュースです。
もしかして、どんどんと軸索を伸ばせば天才になるんでしょうか(笑)
<参考> 名古屋大学大学院医学研究科 神経情報薬理学講座
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.01.12
幼稚園へ通い始めてから息子(4歳)の語彙は飛躍的に増えたのですが、「うんこちんちん」というのは勘弁してください(笑)
Asahi.comより「ネズミが言語聞き分けた!? 日本語とオランダ語」
ネズミも、日本語とオランダ語を聞き分けられる!? スペインの研究チームがネズミの意外な能力を実験で証明し、米心理学会の専門誌に発表した。特別な訓練をした結果、人間とサル以外では初めて、異なる二つの言語を区別できるようになったという。言葉を獲得する基礎となる原始的な能力を、幅広い哺乳(ほにゅう)類が持っている可能性を示している。
言葉をこれだけ自由に操ることができるのはヒトだけです。音による情報伝達を用いる動物は数多くいますが、これだけ高度な音声発達機構と豊かな内容の言語を操ることができるのはヒトの特徴でしょう。
鳥類などは音声発達機構は高度なものをもっていますが伝達内容はあまり優れていません。イルカやクジラにしても同様で、しっかりとした言語体系をもっているという報告はないと思います。
ただ、この能力がなぜヒトにだけあるのかはあまりよく分かっていません。ほかの動物においてもこのようなメカニズムは存在するのかどうかが大きな鍵となります。
この研究では、ネズミを4つのグループに分け、日本語とオランダ語の文章を(1)コンピュータの合成音声で流す (2)合成音声で逆さ読みする (3)それぞれを母国語とする複数の人物の声で流す (4)特定の1人の声で流すという各条件で、日本語とオランダ語を聞き分けどちらかの言語の時にレバーを下げると餌をもらえるという訓練を繰り返しました。
その結果、訓練で使っていない文章で実験しても合成音声と特定の人物の声ならば日本語とオランダ語を聞き分けることができたようです。逆さ読みと不特定の人物の声は聞き分けることができなかったとのこと。
こうした実験で同様の能力が実証されているのは、人間とタマリン(小型サルの一種)だけ。人間の赤ちゃんでは、複数の人物の声でも言語を聞き分けることが分かっているが、研究チームは「言語を使うのに必要な能力は、人間だけではなく複数の動物に備わっている」と説明している。
ワタボウシタマリンやヒトの赤ちゃんは複数の声を聞き分けることが分かっています。ただ、ヒトがこういった能力を獲得する以前にその土台となる能力は他の動物たちも獲得していたといえるでしょう。
それはともかく、やっぱりところかまわず息子の発する「うんこちんちん」はどうにかならないんでしょうか(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2005.01.08
Asahi.comより「脳の情報伝達重要物質を確認 東京大グループ」
神経細胞同士が連絡する接合部(シナプス)では、「ダイナミン」と呼ばれるたんぱく質が、情報伝達物質の放出や回収を支える重要な役割を果たしていることを、東京大医学部の高橋智幸教授(神経生理学)らのグループが確かめた。神経難病の原因解明につながる基礎研究だ。7日付の米科学誌サイエンスに発表する。
神経細胞どうしの間隙であるシナプスで情報を伝達しているのは、アセチルコリンやアドレナリン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質です。これらの神経伝達物質は合成されるとシナプス小胞と呼ばれる部分に貯蔵されます。ここからシナプス間隙に放出された神経伝達物質はつながっている細胞の受容体と結びつきます。このうちいくつかは再びシナプス小胞に貯蔵され再利用されます。
高橋さんらは、この仕組みが動く際にダイナミンが不可欠なことを、マウスなどの脳神経細胞を使った実験で確かめた。
21世紀は脳の世紀ともいわれています。脳の高次機能のメカニズムを明らかにしたり、脳と同じような働きのできるコンピュータを創ったりが目標になりますが、今後20年くらいで一気に研究が進むのではないでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2005.01.07
どうして妻は髪を切ってきた日に「あっ、髪切ったんだ」と言わないと怒るのでしょうか(笑)。何で妻の機嫌が悪いのか理解不能な数日間をおくる僕の身にもなってほしいものです。
UKTodayより「女性が容姿に敏感な理由は、脳の仕組みのせい!――言葉の捉え方に男女差あり!」
拒食症や過食症といった摂食障害が男性より女性に多く見られるのは、容姿に関する言葉の認識状況に男女差があり、女性は「肥満」や「体重過剰」といった容姿に関する言葉を感情的に捉えているためとの研究結果が報告されたことが伝えられた。
どうも広島大のグループの調査のようですが、男女それぞれ13人に「瞬間」、「質問」など中性的な言葉30個と「肥満」、「体重過剰」など容姿に関する言葉30個の中から最も不愉快に感じる言葉を選んでもらい、そのときの脳の様子を観察したとのことです。
その結果、容姿に関する言葉では男性は言葉を認知する脳内の部位が活性化したのに対し、女性では恐れや感情に関する部位が活性化したとのこと。男性が容姿に関する言葉をただの言語として認知したのに対し、女性は感情的に受け止めているようです。
この調査結果で、女性の方が男性より10倍も高い確率で摂食障害に陥る理由を説明できるとされており、さらに研究をすすめることにより、摂食障害をもつ人の脳の構造を解明することが可能と期待されている。
妻にこれを話したら、「女性は脳がそうなってるんだから、髪を切ったときもしっかりとほめなきゃダメなのよ」と返されそうです(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.12.29
娘(5歳)は異常なほどの几帳面。一方、息子(4歳)はとことんルーズです。顔もあまり似ていないのでホントに兄弟か?と思うこともしばしば。ホントに兄弟なんでしょうか。ちがったらどうしよう(笑)
Yahoo!NEWSより「3種類のタンパク質で制御 子どもの容姿違う仕組み」(共同通信)
同じ両親から容姿が違うなど異なる遺伝情報を持つきょうだいが生まれる仕組みを制御しているのは、タンパク質3種類のセットであることを、篠原彰大阪大蛋白質研究所教授らが見つけ、米科学誌セルに29日、発表した。
精子や卵をつくるときに減数分裂を行いますが、この際、染色体が組換えをおこします。これにより新しい遺伝子のセットをもった子孫をつくり遺伝的多様性を確保しています。
組換えをおこす遺伝子としてはDmc1というものが知られていましたが、それ以外の2つの遺伝子が関与しているようです。
篠原教授らは、酵母を使い実験。組み換えを制御しているのは、すでに関与が判明していた1種類と新たに分かった2種類、計3種類のタンパク質のセットであることを突き止めた。どの1種類が欠けても染色体同士は接触せず、組み換えは起きなかった。
どうやらこの3種類の遺伝子が協調して組換えを制御しているようです。
どうも僕と妻の体内ではこの遺伝子たちが活発に働いているようです(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.12.23
Yahoo!NEWSより「深海細菌のゲノム解読 セ氏70度までの耐熱性」(共同通信)
世界最深部の水深約1万1000メートルの海底に生息する細菌の全遺伝情報(ゲノム)を解読したと、海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)が22日発表した。細菌はセ氏約70度の高温まで生育できる性質を持っており、ゲノム解読でなぜ高温に耐えられるかが分かれば、耐熱性を持つ酵素の開発にも役立つという。

細菌は好熱性バチルス菌の一種の「ジオバチルスカウストフィラス」。バチルス菌は納豆菌の仲間で土壌中どこにでも生息しているものです。この細菌は生育環境が広く、pH2−12、5−78℃、1気圧−300気圧まで多様な環境下で生育できる環境適応能力を持っています。
洗剤や化粧品への添加、製紙工程の漂白などで使われる酵素を作り出す菌として、産業でも多く利用されています。
ジオバチルスカウストフィラスは1996年にマリアナ海溝の海底で無人探査機「かいこう」が採取した泥に生息していました。深海は低温で、なぜ耐熱性を持つ細菌が生息するかは不明です。
同機構の高見英人グループリーダーらは、DNAを断片にして解析する手法でゲノムを解読、遺伝子が約3500個あった。似た種類で耐熱性を持たない細菌と比較したところ、約2000個が同じ遺伝子だった。研究チームは、共通しない1500個の遺伝子の中に生物が耐熱性を獲得する仕組みがあるとみている。
こういった有用酵素の中には多くの分野で利用されているにもかかわらず熱に弱いものがあるため耐熱性の酵素の開発も望まれています。たとえば熱い湯でも働く酵素入りの洗剤などにも利用価値があるでしょう。
<参考>海洋研究開発機構
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2004.12.18
Yahoo!NEWSより「氷河期末期から自分で生殖 ダーウィンの仮説を証明」
植物のシロイヌナズナは、氷河期が終わる時期に勢力を拡大するため、同一個体内で生殖する「自殖」で世界に広まったことを、清水健太郎京都大研修員らが遺伝子の比較で確認し、17日付米科学誌サイエンスに発表した。
植物には他の花の花粉が受粉しなくても自家受粉を行い子孫を作るという「自殖」の性質をもったものがいます。
自殖では個体の生育が悪くなったり種子数が減少するなど不利な点もありますが、小さな集団でも繁殖できたり蜜花弁がいらないなどの利点もあります。植物の約2割は自殖で繁殖しています。
ダーウィンは「交配相手がいないときは自殖が有利で、自然選択を受けて増える」という仮説を1876年に発表しました。
この研究ではシロイヌナズナで自殖を防ぐ機能を持つ遺伝子が壊れ、自殖が起きることに着目。世界各地から21系統のシロイヌナズナを選び、壊れた部分の塩基配列を解析したとのことです。
その結果、遺伝子が働かなくなった集団が氷河期で温度が上昇し始める1万7000年前に自殖の形質を獲得し世界に分布を拡大したのではないかと結論づけています。
気候変動が生物の進化を引き起こすことの初めての証明になるようです。
交配相手がいない環境では、生物は自殖を選択して子孫を残すという生物学者ダーウィンの仮説を裏付けたとしている。
遺伝子が壊れることが立派な(?)進化なんですよね。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.12.13
先日、娘(5歳)はじいちゃんになんと「マツタケの土瓶蒸し」を食わして貰ったらしいです。「あれ美味しかった」と言う娘に僕は「あれはたくさん食べると毒だから」と(笑)。
毎日新聞より「マツタケ:ゲノム、タカラバイオが解読 人工栽培へ」
タカラバイオ(本社・大津市)は13日、マツタケのゲノム(全遺伝情報)の解読に成功したと発表した。食用キノコのゲノムを解読したのは世界で初めて。同社は「新たに見つかった遺伝子の働きを調べ、マツタケの人工栽培を実現させたい」と話している。
同社はマツタケのゲノムの全塩基3000万−4000万対のうちの80%以上を解読。約9000個の遺伝子を見つけたということです。
タカラバイオといえば、先日は日本で初めて「ホンシメジ」の人工栽培に成功しています。
今後、同社が人工栽培に成功したハタケシメジの遺伝子と比較することで、この9000個の中から生育の鍵を握っている遺伝子を見つけ、マツタケの人工栽培に向けた研究を進めるという。
すでに人工栽培に成功しているシメジなどと遺伝子を比較して数年以内にはマツタケの人工栽培を実現したいとのこと。
人工栽培のものが出回るようになったら、「マツタケは毒だ」というのを訂正しましょう(笑)
<参考>タカラバイオ
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.12.12
「アホー、アホー」と鳴くカラス。あれは人間をバカにしているのでしょうか(笑)
UKTodayより「鳥は「バカ」とは限らない!?――カラスの頭脳はチンパンジー並み?」
鳥はあまり頭がよくないと言われているものの、カラス科の鳥はチンパンジー並みに発達した頭脳を持っている可能性があることが、研究の結果明らかになり、イソップ物語にあるような頭のいいカラスの知恵話も現実に十分考えられるとする説が発表された。
というかカラスが賢いというのはすでに共通認識だと思います。
研究したのはケンブリッジ大学のチーム。ニュー・カレドニア島に生息するカラスは餌を得るために木の枝や木の葉を使用するといった行動をみせ、また早く痛んでしまうエサと長持ちするエサを保存する場所を分けたとのこと。その他、止まり木に糸で吊り下げられ、ある一定の方法でしかとることができないエサを、工夫してとるといった行動をみせたとされ、理論性、応用性、想像力、将来の計画という、知能に関する重要な4つの分野に基づく行動が確認されたということです。
これは目新しい研究ではありません。カラスは身近にいながら個体の識別の難しさゆえに生態の研究が進んでいない鳥類ではありますが、脳解剖などの結果からも非常に優れた知能の持ち主であることが分かっています。イヌよりも賢いとの説も。
レールに遊びで小石をならべて電車を止めたり、以前自分に危害を加えた人間を覚えていたり、道具を使うことも確認されています。
小石を置くのは遊びのようです。遊びの感覚を持つ動物は限られています。また、道具を使うということでは霊長類並み。
調査を行なったケンブリッジ大学の研究チームでは、カラス科の鳥は人間に最も近いといわれるチンパンジーとほぼ同様の知能を持っていると結論。カラスの驚くべき知能を証明する行動としてはエサの適切な隠し場所を見分けるほかに、集団の中での個人を認識できることなどが挙げられている。
人類滅亡後の地球は猿の惑星でなくカラスの惑星かも(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.12.11
なりやすい病気を指摘されるのも精神衛生上あまり気持ちよくないですが(笑)
Yahoo!NEWSより「体質の遺伝情報、ほぼ解読 国際ハップマップ計画」
体質の違いのもとになる遺伝情報を解明しようと、日米など5カ国が2002年10月から進めてきた「国際ハップマッププロジェクト」で、遺伝情報を記録したDNAの塩基配列のうち、目標の約60万カ所の解読が来年2月にも終わる見通しになった。日本の代表研究者、中村祐輔東京大医科学研究所教授らが10日、発表する。
ヒトの遺伝情報は30億個の塩基の中に記録されていますが、1000−2000個に1個の割合で各個人によって違う塩基の配列部分があります。これを一塩基多型(SNP)といい、肌の色の違いや体質の違いなどもここに由来するといわれています。
このSNPの塊(ハプロタイプ)を分析した「ハプロマップ」を作成する国際プロジェクトが国際ハップマッププロジェクトです。日本の他に、英国、米国、カナダ、中国などが参加しています。
このマップを研究することで特定の病気に罹り易い人の遺伝的特性の解析や、個人の遺伝子の特性に合わせた治療法や薬剤の決定などの「オーダーメイド医療」への道筋が開かれることになります。
体質の違いは、塩基配列の1カ所の違い(一塩基多型)が関係していると考えられている。一塩基多型は、いくつかがセットになって親から子に受け継がれるため、セット単位で効率よく解析する手法で、約60万カ所の解読を進めてきた。
気の弱い僕は「あなたは肺ガンになりやすいです」なんて言われるだけで病気になりそうなんですが(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.12.10
じいさんが専業農家だったので、わが家にはニワトリがたくさんいました。ヒヨコを育てる仕事もしていたので、シーズンには何百羽というヒヨコが納屋で鳴いていました。夜、眠れませんでした。親近感はありますが、ニワトリにはつつかれた思い出しかありません(笑)。
Yahoo!NEWSより「ニワトリの遺伝子は2万個強=ゲノム解読で人間並みと判明」
ニワトリの遺伝子は2万〜2万3000個と、人間と同程度とみられることが分かった。米ワシントン大などの国際研究チームが、全遺伝情報(ゲノム)の概要を解読した成果を9日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
酵母のゲノムは遺伝子が6,000個。線虫が14,000個。ハエが12,000個。ヒトは22,000個。先日発表されたイネの遺伝子が約40,000個。一見したところ人の遺伝子の少なさに驚きます。
ただ、ヒトの遺伝子は1つの遺伝子が作るタンパク質の平均数が多く、さらに1つのタンパク質が複数の機能をもっているケースがあるため遺伝子数の多寡で生命機能の複雑性ははかれないという理由があります。さらに遺伝子の外に存在する領域においてゲノムは遺伝子を制御する機能をもっています。
これからの研究でこれらの働きが分かってくることでしょう。
解読成果はニワトリの品種改良に役立つほか、鳥類が恐竜の末裔(まつえい)であることから、進化過程の解明にも貢献すると期待される。
できれば突きをしないニワトリを作ってほしい(笑)
<参考>「ニキビ菌のゲノム解読−何になるの?」(サイト内リンク)・「イネのゲノム解析ほぼ終了−遺伝子数はヒトより多いです」(サイト内リンク)・「ヒトの遺伝子数は2万2千個−ハエとあまりかわりません」(サイト内リンク)・「ヒトとチンパンジーの大きな違い」(サイト内リンク)
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.12.01
息子(4歳)は外から帰ったときに妻に「手を洗った?」と聞かれると必ず「洗った!」と答えます。でも彼の手は見るからに泥だらけ。この先が心配です(笑)
YomiuriONLINEより「ウソつくと脳がフル回転…米チーム、MRIで解析」
うそをついている時の方が、本当のことを話している時より多くの脳の部分を使用していることが、米テンプル大医学部などの研究でわかった。うそをついている時に活性化している脳の部分の中には、行動の動機付けや感情に伴う変化を支配している重要部分が含まれ、うそをつくという人間の特徴的な行動の謎を解く重要な成果として注目される。
確かに嘘をつく方が頭を使いますね。妻に嘘をつくときなんか頭がフル回転です。でも何故かばれるんですが(笑)
調査では、模造銃を撃たせた上で「撃っていない」と嘘をつくことを指示された6人の被験者と、ありのままを話した3人の被験者の脳を機能的MRI装置で断層撮影したようです。
その結果、うそをついている時には、脳の前頭葉の内側にある、怒りや恐れなどのどきどき感のような感情に伴う生理変化に関係する特殊な皮質が活性化。本当のことを話している人は、別の内側部分や前頭葉、側頭葉が活性化していた。活性化した部分の数は、うそつき時に7か所、本当のことを話した時で4か所だった。
アメリカでは今テロ対策で嘘発見技術の開発に力を入れています。音声解読技術を使った嘘発見器の開発も進んでいますがまだまだ実現にはほど遠いようです。
こちらの方が先に実用化されればどうなるんでしょうか。fMRIが小型化されコストも安くなればアメリカの空港に配置されるなんてことになるかも。イミグレーションのときに脳の断層画像を見られたりして(笑)
<参考>「嘘を見破る能力を持った人は1000人に1人−うちの妻は・・・」
| Permalink
|
| TrackBack (1)
ヒトの遺伝子数が約2万2千個と解読されましたが、これってイネの遺伝子数より少ないんですね。
YomiuriONLINEより「イネの全遺伝情報、年内に完全解読へ…国際チーム」
日米中仏など10か国・地域の国際チームによるイネの全遺伝情報(イネゲノム)の解読が、12月中旬にもほぼ完了する見通しとなった。主要メンバーの農業生物資源研究所などが30日、発表した。現在の技術で解読が可能な部分(全体の95%)を、約99・99%の高精度で解読したという。

現在、ヒトを含む100種類以上の生物のゲノム解析が終了しています。これからゲノム研究は応用分野へと展開していくことになるでしょう。
イネは世界の穀物生産の約30%をしめますから、、イネのゲノム解析の終了予定がたったことで食糧問題などにも大きな進展が見られることになります。
まだまだゲノムの解析が終了した段階です。これから個々の遺伝子がどのように働いているかの特定を行うには時間もかかると思いますが。
国際チームは、「日本晴」という品種の解読を進め、2002年12月までに約90%を解読していた。今回、2年前には不可能だった部分も含め、計約3億7000万対の解読が終了。イネの遺伝子数は、2年前の推測より少なく、約4万個とみられている。
これからの研究に期待しますが、その前に遺伝子組み換え作物についての論議を深めなくては。
<参考>農業生物資源研究所
| Permalink
|
| TrackBack (3)
2004.11.27
僕はいびきはかいていないつもりです。が、妻に「うるさい!」と怒られました。いびきはかいていないつもりなんですが(笑)
UKTodayより「飢餓や氷河期を乗り越えるための「知恵」?――いびきの原因は遺伝子にあり!?」
いびきの原因の50%は遺伝子にあるという研究結果が発表され、これらの遺伝子を「修正」することで、いびきの治療が可能になると期待されていることが伝えられた。
一卵性双生児と二卵性双生児の約2,000組を対象に行われたアンケートからの推論です。一卵性双生児の場合片方がいびきをかいている場合、もう片方もいびきをかくケースが一卵性双生児の2倍になったとのこと。他にも夜間に足がつるケースも1.5倍多かったようです。
二卵性双生児が遺伝子の半分を共有するにとどまっているのに比べ、一卵性双生児は遺伝子すべてを共有するため、共通の「傾向」を持つ確率が高い。これらの結果から、いびきの要因の半分は遺伝子にあるとされ、その他の要因としては喫煙や肥満などが関わっていると結論付けられた。
いびきとは上気道が狭くなりこすれて出る摩擦音ですが、原因として今あげられているのは、扁桃腺などの肥大や肥満、アレルギー性鼻炎などがあります。いびきをかいているうちに上気道が閉塞すると無呼吸の状態になります。これが一定時間以上続くのがいわゆる「無呼吸症候群」。
この研究ですごいのは次。
このように睡眠を妨害する遺伝子が代々受け継がれてきた理由としては、極端に寒い気候や食べ物が少ないような状況で生き残るためだったと説明されている。
ちょっとぶっ飛んでるような気もしますが(笑)
いびきをかくことで睡眠量が少なくなれば人は食物を食べて体重を増やし、体内に脂肪を蓄えるため飢餓や氷河期を乗り越えて来られたとのことです。
そっか、いびきは飢餓に備えてたんだ(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.11.20
もともと夜更かし型の僕の体内時計はどうなってるんでしょうか。最近日の出を見たことがありません。腹時計は正確なんですけど(笑)
YomiuriONLINEより「「体内時計」の新メカニズム、名古屋大チームが発見」
生物の生活リズムをつかさどる「体内時計」の新たなメカニズムを、名古屋大学の研究チームが下等生物で発見した。人間で同じ仕組みが見つかれば、眠りや目覚めなどの謎にさらに迫れそうだ。米科学誌サイエンス電子版で18日、発表された。
人には約25時間(個人差があり、24±5時間)周期で睡眠と覚醒を規則正しく繰り返すというリズムがあることが分かっており、このリズムを、サーカディアンリズムと呼びます。
これをつかさどるのが体内時計ですが、最近になって体内時計がリズムを刻むために必要なタンパク質(PERIOD、CLOCK、BMAL、CRYなど)の存在が明らかになってきました。ただ、これらがどうやって体内時計をコントロールしているかははっきりとわかっているわけではなく、これらのタンパク質が合成・分解を繰り返すことで、その周期をリズムとして利用しているのではないかというのがこれまでの定説でした。
この研究では合成分解反応が体内時計のメカニズムではなく、これらの時計タンパク質がリン酸化と脱リン酸化を繰り返すサイクルが体内時計の正体ではないかとのこと。
研究チームによれば、リン酸化・脱リン酸化反応はたんぱく質合成・分解に比べ消費エネルギーが少ない。動物が冬眠中に、代謝が落ち、体温が低下しても体内時計が働くことも、うまく説明できるという。
ちなみに体内時計が狂った場合は、朝起きて2500ルクス以上の光を浴びるのが効果的だそうです。明日は早起きしようかな。無理でしょう(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.11.17
通りすがりの綺麗な女性に見とれていると妻に蹴飛ばされました。夕食は一品少なかったです(笑)
YomiuriONLINEより「性フェロモン感じる遺伝子、ガで初発見…京大グループ」
カイコガの雄の性フェロモン受容体の遺伝子を、京都大大学院農学研究科の西岡孝明教授(応用生命科学)らのグループが世界で初めて発見した。成果は16日、「米国科学アカデミー紀要」オンライン版に掲載された。

ガの雄が遠くから雌に引かれて集まる現象はファーブルの昆虫記にも登場しています。今年はファーブルが昆虫記でガの様子を記録してからちょうど100年。
性フェロモンは配偶行動において雌雄の間で利用される化学物質の総称です。多くの種では雌が揮発性の性フェロモンを放出し、雄がその匂いをもとに雌を探し出すのに利用されます。
フェロモンが雌の出す化学物質であることが分かったのは1959年。ドイツの化学者ブテナントがカイコガのフェロモンを発見しノーベル賞を受賞しています。カイコガのフェロモンは化学名がボンビコールという物質。それ以来数種類のフェロモンの分子構造が解明されています。
西岡教授らは、受容体がある触角に注目。他の部位との比較で触角にしかない遺伝子を特定し、本来は反応しない雌にその遺伝子を組み込んだ結果、雄と同じ反応を見せ、受容体遺伝子と確認した。
フェロモンの構造は分かっていましたが、受容体についての研究は進んでいませんでした。
この研究では雄の触覚特有の112の遺伝子を選び出し、その中からこれまで知られていない配列の候補遺伝子を抽出。雌に注入して活性化したところ雌が他の雌の出す性フェロモンに反応したとのことです。
これ、なんか別の使い道が生まれてきそう(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.11.02
いよいよ大統領選挙も投票です。米国と一蓮托生の極東の某国にとっても重大事ですね(笑)
WiredNEWSより「民主党員と共和党員の脳の違いをスキャン技術で探る」
今年9月、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のジョシュア・フリードマン博士とマルコ・イアコボーニ博士は、共和党員と民主党員それぞれ10名ずつの脳をスキャンする作業を終えた。各被験者には、3名の大統領候補――現職のジョージ・W・ブッシュ大統領、ジョン・ケリー上院議員、ラルフ・ネーダー氏――の画像を見せた。
自分の支持する候補を見ているときは、すべての被験者で脳内の共感に関係があるとされる部位の活動が活発化した。これに対して、対立候補を見ているときには全員、感情を意識的にコントロールしようとする際に使われる部位の血流に増加がみられた。この現象は、被験者が意図的に対立候補を嫌おうとしていたことを示唆している。

fMRIはMRI装置の中で被験者がある作業などを行ったときの脳の活動状態を撮影し画像化する装置です。
その他にも脳内の活動がPETや脳磁計、光トポグラフィーなどを通じて捉えることができるようになってきました。
この脳内活動の画像化によって盛り上がってきているのが心理学や行動科学の分野です。特に最近では消費者の好き嫌いなど、購買決定の分析に使われたりもしているようです。
あらゆる最新の知見を駆使して行われる大統領選挙。有権者の行動パターンの把握に使われても不思議ではありませんね。
しかしながら、民主党員と共和党員の脳の活動には、いくつかの違いが浮かび上がった。たとえば共感の場合、民主党を支持するある被験者の脳は、ケリー上院議員の画像を目にして、「まるで美しい夕焼けを見たような、非常に深い一体感に」満たされて活性化した、とフリードマン博士は述べている。共和党員がブッシュ大統領の画像を見たときの脳の活動は、「実際に人と接した場合に近く、たとえば、自分が誰かに微笑んだら、その人も微笑を返してきたような」反応だったという。
たとえが全然分かりません(笑) せっかくfMRIを使っているのに「美しい夕焼けを見たときの一体感」なんていわれても。
それ以外には9.11の画像を見せたときに蛇を見たとき活性化する部分(小脳扁桃)が活性化した人数は民主党員の方が多かったそうです。
さて結果はどうなりますか。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.10.21
妻によると、息子(4歳)と娘(5歳)か遊んだあと後かたづけをしないのは、僕の遺伝子だそうです。しつけの問題だと思うんだけど(笑)
毎日新聞より「ヒトゲノム計画:遺伝子数は2万2000個 詳細分析発表」
日米欧など6カ国の研究機関でつくる「国際ヒトゲノム計画」は、人間の遺伝子が従来の推定値を1万個も下回る約2万2000個しかないとする研究成果をまとめた。03年4月に解読作業が終了した人間の全遺伝情報(ヒトゲノム)の解読データを詳細に分析した。研究チームは「99.999%以上の精度があり、病気の診断や治療に貢献できるデータになった」としている。21日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
2001年2月にそれまでヒトゲノム計画に取り組んできた科学者の国際チームと、民間の立場でヒトゲノム計画に取り組んできたセレラ・ジェノミクス社が解読されたヒトゲノムデータの結果を発表しました。それまで約10万個程度ではないかと推測されてきた遺伝子の数ですが、国際チームの推計では約3万−4万個、セレラ・ジェノミクス社の分析では2万6千−3万9千個とはるかに少ないものでした。
昨年4月の解読終了宣言のときに発表された遺伝子の総数も3万2615個。
今回の結果では、それらよりもさらに少ない2万2千個とのこと。人間の形成や働きに関する情報が2万数千個しかないというのも驚きです。
今回は、実験データなどをもとに、確実に働いているとみられる遺伝子を選び出した。このほかにも遺伝子が存在する可能性はあるが、2万〜2万5000個の範囲内に収まると推定された。また、免疫やきゅう覚、生殖機能などにかかわる遺伝子約1200個が、人間にはあってマウスにはないことが確認された。
やはり、遺伝子がタンパク質をつくるという考え方だけでなく、さらに新しい考え方が必要とされているのかもしれません。
ハエの遺伝子が1万数千個−2万個ということですから差はあまりありません。高等といわれる生物といえどもそんなにたいしたもんじゃないってこと?
| Permalink
|
| TrackBack (3)
2004.10.19
日本人の典型なので苦手なものは英語です(笑)。海外では英語が堪能な妻のうしろに背後霊のようについているか、あとは度胸と根性と関西弁でのりきります。これがまた何とかなるんですね。僕の関西弁英語(笑)
CNNより「2カ国語習得で脳の形状に変化 英研究」
2カ国語を話す「バイリンガル」の人は、母国語のみを話す人に比べて大脳皮質の言語をつかさどる部分が大きくなっていることが、英ロンドン大の研究で明らかになった。2言語習得の時期が早く、習熟度が高いほど、脳の変化の度合いも大きいという。
以前から同じような研究はされていたと思います。脳の言語中枢には「話すこと」に関係のあるブローカ野、「話し言葉を理解すること」に関係のあるウェルニッケ野などがあります。他にも関係のある部分はいくつかあり、これらが互いにネットワークをつくることで高度な言語活動を行うと考えられています。
特にウェルニッケ野は1ヶ所で全ての言語をつかさどるのでなく、言語ごとに中枢が分かれています。ただ、外国語を習得し始めた頃は母国語と同じ言語中枢が働くため、これが外国語を流ちょうに話せない原因になります。
対象となったのは、英語を母国語とし、年齢や教育水準の近い88人。このうち英語のみを話す人が25人、5歳になる前に2カ国語目を習得した「早期バイリンガル」の人が25人、それ以降の時期に外国語を習得した人は33人だった。画像によると、早期バイリンガルのグループでは、左側の大脳皮質にある「言語野」の部分が大きく発達していた。35歳以上になって新たな言語を習った場合も言語野には多少の変化がみられるが、早期に習う場合ほどではないという。
早めにバイリンガルになるほうが、この言語野の中枢が明確に分かれるため自在に2種類以上の言語を操れるということでしょうか。
脳神経回路の形成段階で言語を習得すれば言語野の中枢が形成しやすくなるのは当たり前といえば当たり前。
でもこれで早期英語教育がまたはやるのかな。完全に日常で二カ国語をしゃべる環境にないと意味はないと思います。また、二カ国語をしゃべれることがそんなに大切ともは思えませんが。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.10.16
嘘がつけない世の中だったら思ってるよりぎくしゃくするんじゃないでしょうか。わが家は・・・崩壊するかも(笑)
CNNより「うそ発見、1000人に1人は9割正解の能力保有と」
まばたきを繰り返したり、ほんの一瞬顔をしかめたり・・・うそをつく時の表情やしぐさは人それぞれ。相手が見抜こうとしても、半分は外れるのが普通とされる。ところが、話している人のビデオ映像を見て、うそをついているかどうかを9割の確率で言い当てることのできる特殊な能力が、1000人に1人の割合でみられるとの研究報告がこのほど発表された。
嘘の発見といえば嘘発見器です。1921年にカリフォルニア州警察で開発されたこの機械。始めは血圧だけを測る簡単なものでした。しかし、機械の性能というよりはその存在感で犯罪者たちは自白したようです。
現在も嘘発見器は使われています。今使われている主なものは血圧や脈拍、発汗、皮膚の電気抵抗などをはかるようにできていますが思っているほど信頼性のあるものではありません。無罪の人を有罪にしたり有罪を無罪と判定するなど正確性は高くありません。
脳波や音声など新しいアプローチでの嘘発見器の開発も行われてはいますがどれも信憑性はいまひとつ。信頼のおける嘘発見器の開発はまだめどもたっていません。
警察でも嘘発見器よりはベテランの取調官が人の細かな動きなどを観察して嘘を見破る方が正確だとの話も。
米カリフォルニア大サンフランシスコ校のモーリーン・オサリバン氏がこのほど、米国医師会が開いた会見で明らかにした。同氏らのチームは、全米各地に住む1万3000人を対象に、ビデオテープを使った「うそ発見テスト」を実施した。テープには、自分の感情や意見、犯罪容疑などについて語る人々の映像を収録。これを見て、うそをついているかどうかを判定してもらったところ、「究極のプロと呼べる成績を挙げた人が14人いた」という。「ほかの人にはない特殊な能力を持っているという意味で、この人たちは『魔術師』とも言える」と、オサリバン氏は語る。
その他にもある特殊な嘘(例えば犯罪者の嘘)などだけは見破る能力を持った人が13人いたそうです。
女性の中には「私は嘘をつくとすぐ分かるのよ」という人がいますがこれってもしかして本当なんですか(笑)。そういえばうちの妻も同じようなことをいっていたような・・・。妻が1000人に1人の能力の持ち主でないことを神に祈りましょう(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (2)
2004.09.26
僕はどちらかといえば(いわなくても)縄文の血が濃い顔です。
YomiuriONLINEより「縄文系は秋、弥生は春に濃い?日本人の精子に2タイプ」
日本人男性の精子濃度には季節変動があり、遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)の特徴から2月以降に濃くなるタイプと7月ごろから濃くなるタイプに大別されることが、徳島大学大学院医科学教育部の中堀豊教授、聖マリアンナ医大の岩本晃明教授らの研究でわかった。
日本人に細眉・一重まぶた・薄い唇の北方系の顔(いわゆる弥生顔)と太い眉・二重まぶた・厚い唇の南方系の顔(いわゆる縄文顔)が混じっているのは縄文以降の日本人の形成過程によります。
縄文時代には日本列島を含む東アジア一帯に住んでいたのは南方系の人々でしたが、およそ5,000年前に寒冷地に適応した北方系の人々が東アジア一帯に拡大を始めました。2,000年ほど前には日本列島にも勢力を伸ばし縄文系の人々を北海道にまで追いやることになります。
現代日本人は平均して北方系7−8割、南方系2−3割の比で混血しているというのが現在の定説です。
この研究では764人の人から精子を提供してもらいさらに男性のY染色体の遺伝情報を調べたとのこと。Y染色体は父親由来の染色体ですから祖先をさぐるてがかりになります。
中堀教授によれば、このDNA構造の違いから、日本人男性は、2万年以上前、アジア大陸から日本に移住してきた「縄文系」と、3000年前から朝鮮半島経由などで渡来した「弥生系」に大別できるという。両グループの精子濃度をみると、理由は不明だが、「縄文系」は7月ごろから12月までが濃く、「弥生系」は2―7月に濃いパターンだとわかった。
古来の生活リズムが現代にも残っているのでしょうか。数千年では人の体はそうも変わらないのかもしれません。
ちなみに縄文系を自負する僕の子どもは2人とも7月生まれです(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.09.11
うちの娘(5歳)の日課。僕が夜中に帰ってくる頃にムクッと起きてきて「のど乾いた、お茶ちょうだい」。僕はお茶くみロボットかい!(笑)
Yahoo!NEWSより「魚も「のどの渇き」感じる トビハゼの行動で」
陸上動物がのどの渇きを感じた際に分泌するホルモンを、干潟に生息するトビハゼに投与すると、水中で過ごす時間が最大で4倍に増えることを、東大海洋研究所の竹井祥郎教授らと岡山大のグループが確認した。竹井教授は「魚類も陸上生物と同様にのどの渇きを感じ、水を飲もうと行動している可能性が高い」としている。

魚ものどが渇くっていうのはユニークです。トビハゼはムツゴロウなど同じく汽水域の干潟に住むマッドスキッパーです。干潟に住む魚なのでのどが渇くんでしょうか(笑)
完全な淡水や海水の中では生きていくことができません。
魚類も体内の水分量が不足すると水を飲みます。特に海水魚であれば体液より海水の塩分濃度の方が高いため体内の水分が常に失われる状態にあります。海水魚は海水を飲むことで水分の不足を補っています。飲んだ海水は食道で塩分を抜かれ薄められた状態で体内に吸収されます。
竹井教授らはトビハゼ約30匹を2つのグループに分け、一方には動物が渇きを感じる際に血液中に分泌されるホルモン「アンギオテンシン」を、残りには生理食塩水を注射した。
ヒトなどの場合のどが渇いたという状態は体内の水分量が不足し、血液中のアンデギオテンシンII(ANG II)が脳に作用することによりもたらされます。魚類でもアンデギオシンを注入すれば水を欲するということは渇きという意識を脳が認識するということでしょう。
それにしても魚が「のどが渇いた」なんて(笑)
ちなみにうちの娘(5歳)は本日は僕が帰ったときには意表をついて「おしっこ」でした(笑)。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
あなたは左脳派?右脳派?なんてことをよく耳にします。世間の評判としては直感的な右脳派の方がかっこよさそうです(笑)
YomiuriONLINEより「左耳は音楽・右耳は言語、互いに役割分担…米大研究」
耳の働きには左右で違いがあることが、米カリフォルニア大とアリゾナ大の乳児約3000人に対する聴覚測定の研究でわかった。
右耳は主に言語を強調して脳に伝え、左耳は音楽に対して同様の反応をするという。これまでも左右の聴覚機能に違いがあるとする説があったが、耳自体の働きは同じで右脳と左脳の違いによるものと考えられていた。
聴覚言語機能をになう左脳に対して音楽などは右脳で処理することが知られています。ただ、今まではこの機能の違いが主に脳機能に由来すると思われていたのですが、耳の聴覚細胞の働きそのものにも違いが見られるようですね。
ただ日本人の場合は、洋楽器や機械的な音は右脳で処理していますが邦楽器や虫の音などは言語と同じく左脳で処理するとの説もあります。日本人の場合はこの結果はどうなるんでしょうか。
研究チームは、乳児の聴覚測定と同じやりかたで、小さなマイクを外耳道に入れ、特定の音を聞かせて、内耳から発する「耳音響放射」と呼ばれる小さな音を測定した。(中略)測定の結果、左右の耳音響放射には明らかな違いがあり、右耳は言語のように断続的なかちかちとしたクリック音に対し、より強く素早く反応、音楽のように連続的な音程(トーン音)に対しては、左耳が強く早く反応していることが確認された。
耳は音を聞くだけの器官だと思われがちですが実は音を聞いたときに「こだま」のように耳からも音が出ています。これを耳音響放射といい、音が耳に入ってから1000分の3−20秒程度で「こだま」のように音が返ってきます。聞き取れるほど大きくはありませんが、測定装置で測定することができます。1978年にロンドン大学のケンプ教授によって発見されました。
原因はよくわかっていませんが内耳の感覚細胞である有毛細胞のうち外有毛細胞が関係していると考えられています。
聴覚が正常な場合は必ず耳音響放射がおこるため、乳幼児の聴力検査で使われています。
でも、知れば知るほどヒトの体というのはよくできてます。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.08.24
息子(4歳)は少し歩くと「つかれたぁ」の連呼です。でも面白いことをしてるときは疲れ知らず(笑)
YomiuriONLINEより「疲れない、太らない…遺伝子操作で「マラソンマウス」」
遺伝子操作によって、長時間走り続けることができ、食べても太らないという究極の「マラソンマウス」を作ることに、米ソーク研究所や韓国のソウル国立大などのチームが成功した。
筋肉には速筋と遅筋があり速筋は瞬発力を出すときに、遅筋は持久力を出すのに使われます。マラソン選手の筋肉では遅筋の割合がきわめて高くなっています。
また、遅筋は体脂肪を燃やす有酸素運動を行うためダイエットにも効果的だといわれています。
研究チームは、マウスの実験で「遅筋」という筋肉を増やし、新陳代謝を大幅に高めるPPARデルタ遺伝子を操作。通常よりこの遺伝子の働きが強いマウスを作り出した。
このマウスを走行器具上で走らせたところ疲れ果てて走るのをやめるまでの時間が通常マウスの1.7倍にのびたということです。しかも遅筋が発達したおかげでどんなに食べても太らない体になったとのこと。
そういえばマラソンの野口選手も相当な大食漢のようですね。
ソーク研究所のロナルド・エバンズ博士は「糖尿病や肥満などの治療にも役立つ」としている。
問題は遺伝子ドーピングなどへの悪用です。あるアンケートによれば「メダルが取れるならば、5年後に死ぬと分かっていても薬を使うか」との問いに52%が「YES」と答えたという話もあります。
遺伝子ドーピングも技術的に不可能とは言い切れない段階に入ってきています。しかし検査技術の方はまだまだそこまで確立されてはいないでしょう。できることなればこのような技術が逆に人を不幸にすることのないようにと願っています。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.07.31
僕の高校生の頃はニキビ面があたりまえでしたが、最近の中高生では少なくなりましたね。むしろ大人たちの方がひどいように思います。
Yahoo!NEWSより「ニキビ菌のゲノム解読=新治療法開発に期待−独大学」(時事通信)
人間の皮膚に常に存在し、にきびの原因となる細菌「プロピオニバクテリウム・アクネス」の全遺伝情報(ゲノム)を独ゲッティンゲン大学などの研究チームが解読し、30日付の米科学誌サイエンスに発表した。この細菌はにきびのほか、コレステロール胆石や心内膜炎などの疾患に関与しており、解読成果は新しい治療法の開発に役立つと期待される。
大人のニキビの原因はさまざまですが、思春期にニキビが多いのは皮脂が過剰なことが主な原因です。過剰な皮脂が分泌することで毛穴がつまりニキビ菌(いわゆるプロピオニバクテリウムアクネス)が繁殖しやすい環境になります。
最近の中高生にニキビが少なくなったのは清潔にしてるからでしょうか。大人のニキビは皮脂が原因と言うよりはストレスや食生活、睡眠などが大きな原因のようですが。
このニキビ菌がコレステロール胆石などに関与しているのは初耳。コレステロール胆石は食生活の変化からか日本人の胆石の60%をしめています。
しかし、このゲノムを解読してもあまり治療には関係ないような・・・。なんかとってつけたような効能だと思うのは僕だけでしょうか(笑)。むしろニキビの治療にといったほうがいいんじゃないですか。
でもなんでニキビ菌のゲノム解析だったんでしょうね(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (3)
2004.07.30
とげとげしかった若い頃とは違い、すっかり角が取れて丸くなった僕は「仕返し」という言葉とはすっかりごぶさたです(笑)
UKTodayより「復讐はチョコレートと同じ味!? ヒトが「仕返し」をするのは満足感を得るため!」
ライバルなどに「仕返し」をしてやりたいと思う願望は、食欲を満たそうとしたり、チョコレートのように甘いものが欲しくなったりする願望と同じであるとする、興味深い研究結果が発表された。
被験者に協力して行うマネーゲームを行わせ、他のプレーヤーに貢献できなかった人に罰ゲームをあたえるというルールを設けたところ被験者は他人を罰することに快感を覚えたとのことです。また、喜びを感じる脳の機能を停止させると説明された偽薬を飲んだ人は、仕返しをする傾向が少なくなったとも。
専門家らは、仕返し願望は怒りによって誘発されるのではなく、むしろ相手に復讐することで一種の幸福感を得ようとする働きが脳にあるためと結論づけている。不快な経験をうけると、脳の前頭葉左部の活動が活発化するが、この部位は喜びや肯定的な思考と共に、食べることなどの楽しい経験を期待する思考と関連しているという。
復讐は蜜の味とはよくいったものです。復讐は脳内では快楽につながるんですね。
脳の前頭葉前部の皮質の左部位は肯定的あるいは喜びの感情に関連した領域で、右部位は否定的あるいは不愉快な経験に関連した領域といわれています。仕返しを行うことで喜びの感情をつかさどる左部位が活発化するのでしょうか。
しかし、仕返しも度を過ぎると、自分は他人よりも強い存在と錯覚し、このような「負の優越感」の「中毒」になることもあると警告されている。
ストーカーなどもこれに該当するのかもしれません。
最近は怒りを制御できなくて「キレる」ケースが大人子どもとわず多いようですがこれらの感情をコントロールする能力が衰えているのでしょうか
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.07.28
娘(5歳)と息子(4歳)の描いた絵を時系列にならべておいてあります。娘(5歳)の絵は明るくて平面的。息子(4歳)の絵は寒色系が多くて人物画より車やわけのわからない立体構造がならんでいます(笑)。まったく同じように育ててきたのに男の子と女の子ってこんなに違うんだなと感心しきりです。
毎日新聞より「色彩感覚:乳幼児期の体験で獲得 サル実験で先天性説覆す」
生まれつき備わっているとされてきた色彩感覚が、実は乳幼児期の体験で獲得されることを、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の研究チームがサルを使った実験で突き止めた。27日付の米科学誌カレント・バイオロジーに発表した。研究チームは「人間にも当てはまる。室内にばかりいるなど乳幼児期に偏った体験をすると、色彩感覚が鈍くなる可能性もある」と指摘している。
人間などはリンゴが夕焼けに照らされていても、蛍光灯の下でも「赤い」と判断できますがこの判断できる感覚が生まれつきのものでなく後天的に獲得されたものだというのがこの研究の結論になっています。目に入る光の波長成分が変化してもリンゴは赤く、バナナは黄色く知覚できる。この色の恒常性はもともと生得的なものといわれていたようです。
同研究所の杉田陽一・研究グループ長らはこれを確認するため、ニホンザル4匹を、生後2週目から1年間、物の濃淡しか分からない単色光の下で育てた。その後、指示された見本とは少し色彩が違う色をサルに選ばせる実験をした。白色光の下では、単色光サルと通常サルとで正解率に差はなかったが、光を色付きにして実験すると、単色光サルの正解率が大幅に劣る結果になった。
単色光下で育てたサルは訓練しても見分けることは難しかったようです。幼児期にこれらの神経網が形成されないと無理ということでしょうか。
人間の目は数百万色を見分けることができるといわれていますが、これも幼児体験が重要だということであれば人工色でなく自然が作り上げた色を多く見せた方がいいのかな。ま、わが子は気にせず育てることにしましょう(笑)
ちなみに霊長類で色を見分けることができるのはヒトとサルだけです。霊長類が夜行性から進化した証拠でしょうか。
<参考>産業技術総合研究所
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.07.24
息子(4歳)は左利きのようです。僕も左利きでしたがいつの間にか右利きになってました。直したつもりはないんだけど。
UK Todayより「右手をしゃぶる胎児は将来右利きに――子供の利き手は、妊娠15週目ですでに分かる!?」
胎児がどちらの手をしゃぶっているかを観察することで、その子供が将来右利きになるか、左利きになるかがほぼ分かり、妊娠15週目ですでに判断が可能であるという調査研究報告が、英国の大衆紙「デイリー・メール」によって伝えられた。
クイーンズ大学の心理学部が1000人の胎児を対象に行った調査では胎内で右手をしゃぶっていた子ども全員が10−12歳の段階で右利きになっていて、左手をしゃぶっていた子どもの3分の2が左利きだったそうです。
細かいことですが、数学を教えていると左利きの生徒は計算間違いなどをしやすいように思います。あくまで勝手な推論ですけど。左手で計算した場合、どうしても手で書いた式や計算結果が隠れるのが原因じゃないかと。すごく適当な推論なのでつっこまないで下さい(笑)。サンプルも少ないです。
調査チームを率いたピーター・ヘッパー教授は、この調査結果により、利き手がどちらになるかは生まれる前から決まっていると結論。利き手が定まるまでは脳がある程度発達しなければならず、生後3〜4年しなければ決まらないとしていた従来の説に異論を唱える結果となった。
ヒトの大多数がなぜ右利きなのかはまだ分かっていないようです。右利き、左利きというよりは両方使えた方が便利なんだけどなぁ。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.07.04
やっぱり朝はシジミのみそ汁。江戸時代は早朝のシジミ売りの声で一日が始まりました。シジミは日本の食卓と切りはなせないものです。
河北新報より「シジミの国籍を遺伝子で識別 仙台・かき研が手法確立」
カキなど貝類研究を行っている財団法人かき研究所(仙台市)は、酵素を支配する遺伝子の分析によって、国内産と中国産のシジミを識別する手法を確立した。東北でも、産地偽装工作として青森県の小川原湖に中国産シジミが大量投棄される問題が起きており、偽装防止に威力を発揮するだけではなく、消費者の食の安全を守る観点からも効果が期待できそうだ。
食の安全というほどのことではないような気がしますが。開発したのは産地情報などを配信しているアイフィッシュ株式会社、東北大などのグループ。
国内産と外国産は見た目では区別がつかないそうです。遺伝子の違いで見分けるとのこと。
シジミの産地でも外国産が繁殖して国産のヤマトシジミやセタシジミ、マシジミなどに混じってしまっているようです。価格はキロあたり国産が600−900円、外国産が150円−230円と大きく違いがあるようです。安いシジミは外国産なんですね。
国産だと思って買って実は外国産というのもいやだしな。味にはうるさくないので違いは分かりませんが(笑)。
検査料が1回20万円というのは業者の人にとってどうなんでしょう。
<参考>アイフィッシュ株式会社・シジミがストレスで大量死(サイト内リンク)
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.06.28
わが家では妻が寒がりで、僕と娘(4歳)、息子(3歳)は暑がりです。暑い夜はフトンの上で寝ているのは妻だけで、残りの3人は涼しいところを探してさまよってます。僕は目覚めるとたいていフローリングの上(笑)。
Asahi.comより「働きバチの多様性、「室温調整」に一役 豪チームが発表」
ミツバチの巣にいる働きバチの父親が20〜30匹とたくさんいることが、暑がりと寒がりの働きバチを生み出し巣の中の温度を一定に保つのに貢献していることが分かった。オーストラリア・シドニー大学の研究チームが米科学誌サイエンス電子版に発表した。
働きバチはよく雄と勘違いされますが、雌です。女王蜂は一日に2000個の卵を産みますがそのうち特別な場所に産まれた卵のみが女王として育てられ、残りは働きバチとなります。
雄の役目はたった一つ、女王蜂と交尾することです。
ミツバチの子は35度前後でないとうまく成長しない。働きバチは、暑くなると羽ばたきをして熱気を外に出し、寒くなると体を寄せ合って発熱し、温度を調整する。
巣の周囲の気温を26度から40度に徐々に上げると、通常の巣では羽ばたきを始める時期が異なり、巣の温度変化はなだらかで35度から上下0.5度の範囲内だった。
一方、人工授精で生まれた遺伝情報が均一な働きバチの巣の温度変化は35度から上下1度の幅があったそうです。
生命というのは知れば知るほどによくできてますね。わが家の遺伝的多様性も種の保存に役立ってるのだろうか(笑)。
<参考>ミツバチの生態についてはナルミのサイト・ミツバチの蜂の巣の構造は鹿島のサイトに詳しくのっています
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.06.22
娘(4歳)はこの歳にしておしゃれに目覚めてまして、口紅を塗ったり、マニキュアをつけたりしてますが、豚の足も光るようです。
Yahoo!NEWSより「体細胞クローンで蛍光豚誕生=組み換え技術、医薬品応用に期待−静岡」(時事通信)
静岡県中小家畜試験場は21日、北里大と共同で、クラゲの遺伝子を組み込んだ体細胞クローン豚を作ったと発表した。誕生した豚は紫外線を当てると、ひづめなどが蛍光を発し、組み換えが成功したことが一目で分かる。都道府県の研究機関が遺伝子組み換え家畜を作ったのは初という。
なんでこんな遺伝子を組み込んだんでしょう。おしゃれな豚です(笑)。
バイオ業界では肉の品質向上のための遺伝子組み換えやクローン技術の研究がさかんなようですが、遺伝子操作もしくはクローンによる食品製造の安全性にお墨付きがついていない現状ではそのような食品が流通することは難しいでしょう。
他の遺伝子組み込み動物の実験と同様に、医薬品製造をにらんでいるようです。
今回の実験に使った遺伝子の代わりに、B型肝炎の治療に用いられるインターフェロンを生産する遺伝子などを活用すれば、体内で医薬品を生産する豚を作り出すことも技術的には可能とみられる。
でも何でおしゃれな豚をつくったんでしょう(笑)。
<参考>静岡県中小家畜試験場のサイト
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.06.12
娘(4歳)は歌と踊りが大好きで四六時中歌を歌っていますが、リズム感がいまいちです。息子(3歳)は特に歌や踊りが好きなわけではありません。幼稚園の運動会でダンスの最中に彼だけ砂遊びを始めていました(涙)。しかし、太鼓をたたかせてリズムをとらせるとこれがうまい。リズム感は先天的なものが大きいのでしょうか。
Yahoo!NEWSより「プロのリズム感は別次元 脳のMRIで違い解明」(共同通信)
プロの音楽家は素人と比べ、音楽のリズムを脳のより高次元の部分で感じていることを国立循環器病センター研究所の飯田秀博放射線医学部長らが磁気共鳴画像装置(MRI)を使って解明した。
やはりプロとアマではリズムや音楽的要素を処理している部分が違ったようです。
プロのピアニストと素人に音楽をリズムや音色、音の高さなどを微妙に変化させて違いを聞き分けさせる実験を行いMRIで、脳の活性化する部分を調べたそうです。
その結果、リズムの聞き分けでは、一般人が聴覚を担う側頭部が主に働いたのに対し、プロでは、思考や感情などより高次の働きを担う脳の前部もよく使われていた。
脳の前部というと前頭連合野のことでしょうか。言語処理や視覚情報の処理、特に右半球は情動表現の発現に関係しているといわれている部分です。アマチュアが使っている側頭連合野は視覚・聴覚に関する働きをしている部分。
つまり、ピアニストはリズムの中で感情表現や言語表現を行っているということになるのでしょうか。アマは音を聴覚でしかとらえないけれど、プロは音楽の中でもっと高次元なものを感じ、考えている。これがプロとアマの決定的な差なのでしょうね。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.06.11
子どもたちが通う幼稚園では犬を飼っています。彼はお母さんや子どもたちには決して吠えないのに僕がいくと吠えるんです(涙)。やっぱり幼稚園ではお父さんは異質なんだろうか。もう1年以上通ってるのに・・・(笑)
Asahi.comより「利口な犬は200語分かり、「物に名前」も理解 ドイツ 」
犬は「お座り」「お手」などを理解するだけではなく、基礎的な言語能力を備えている――。ドイツの研究チームが、ある犬を調べたところ、約200語の語彙(ごい)があり、物にはすべて名前があると理解するなど、言語を操る前提となる能力をある程度備えていることが分かった。
犬の知能が高いことは分かっていますが、200語の語彙があり物にはすべて名前があることを理解してるというのは驚きです。その昔ヘレン・ケラーに物には名前があることを理解させるのにサリバン女史がとても苦心したことを考えてもたいしたものです。
「リコ」という犬に隣の部屋においた複数のものの1つをとってくる実験をしたところ9割以上の正解率だとか。
リコが名前を知っている7種類の物に新しい1種類を加え、新しい物を取って来させる実験でも7割の正解率だった。新しい名前を聞き、知っている物以外を取ってくる「消去法」で選んだと考えられる。
この犬が特別なのでしょうか。3歳児に相当する知能レベルらしいです。3歳児の方が語彙数は多いようですが。
うちの息子(3歳)は消去法で知らないものをとってこれるでしょうか。たぶん「そんなものない!」といって帰ってきそう(笑)。
ちなみにこのサイトでは犬や猫のIQが診断できるそうです。正確さは不明ですが。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.06.08
BSEですっかりと株を下げてしまった牛肉ですが、声を大にしていいたい。「僕は牛肉が大好きです」>妻へ(笑)。
Yahoo!NEWSより「牛肉の味決める遺伝子発見 繁殖や肉質判定に応用も」(共同通信)
牛肉の赤身に混じる脂肪「さし」に含まれる酵素を作る遺伝子の型が、肉の味の良しあしに影響を与えていることを、神戸大農学部の辻壮一教授(応用動物遺伝学)らの研究グループが8日までに突き止めた。
遺伝子の型を識別することで、肉質の良い牛を効率良く繁殖させたり、生きた牛の肉質を判別したりすることが可能になるという。
何でも遺伝子、遺伝子とは他のエントリーでも連発してますが、牛肉の脂肪の柔らかさについても遺伝的要因が新たに発見されたということです。考えれば、○○牛というブランドが第一の牛肉ですから環境的な要因よりも遺伝的な要因が大きいことは頷けます。
牛肉の脂肪は、不飽和脂肪酸を多く含むほど柔らかく味がよいのだそうですが、
辻教授らは飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に変化させる酵素に注目。酵素を作る遺伝子を解析した結果、アミノ酸のアラニン(A)とバリン(V)の配列によりAA型、VA型、VV型のいずれかになることが分かった。脂肪中の不飽和脂肪酸の割合を型別に調べたところ、AA型が53・1%と最も高く、VA型51・4%、VV型48・6%だった。
そのうち市場での競りの風景も一変して、牛の体には遺伝子型が焼き印されるようになるのでしょうか(笑)。
この技術、新産業創造機構 TLOひょうごによって特許を出願しているようです。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
UK Todayより「英国人女性の4分の1は「不誠実」――浮気の原因は遺伝子!?」
ロンドンの聖トーマス病院で遺伝疫学の研究をしているティム・スペクター教授が、自著「Your Genes Unzipped」の中で、英国人女性の約4人に1人は「浮気の遺伝子」を持っており、これが女性の浮気を誘発する大きな要因になっていると主張した。
はい。女性の浮気について僕はコメントする気は全くありません。あとの反論が怖い(笑)。
記事によれば英国人の一般女性5000人を調べた結果浮気する確率は23%であったとのこと。最も浮気しやすい年齢は31−40歳。
さらに、双子の女性5000人を調べると双子のうちどちらか一方が浮気をした場合、もう片方も浮気をする確率は55%となり浮気と遺伝子との間には密接な関係があるのではとの論が展開されています。
何でも遺伝子、遺伝子というのもなぁ。どちらかといえば後天的、環境的な要因が大きいんじゃないかと思うんですが。男性の浮気はなんのせい?
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.05.27
Yahoo!NEWSより「遺伝子の83%に違い ヒトとチンパンジーを比較」(共同通信)
理化学研究所ゲノム科学総合研究センターなどのグループがチンパンジーの染色体の塩基配列を精密に解読、ヒトとの間で遺伝子の約83%に違いがあることを突き止め、27日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
知能などで大きな差があるヒトとチンパンジーだが、配列に約1%しか差がないことが大きな謎だった。今回の研究は塩基の欠損や挿入が予想外に多く、それが遺伝子に大きな差を生み出すことを初めて明らかにした成果として注目される。
解読したのはチンパンジーの22番染色体。塩基の置き換えによる差は1.4%しかなかったけれど、塩基の欠損や挿入が6万8000カ所もあったとか。全然違うやん。
ヒトとチンパンジーが分かれたのはわずか500万年前。DNAの塩基配列は1%しか差がないと分かっていたけど、僕の目から見ればどう見てもチンパンジーはヒトと1%しか差がない動物だとは思えません(笑)。
この結果をみてなるほどなぁという思いが強いですね。ヒトゲノムも解読されたことだしこれからゲノム関連の知識の蓄積はますます加速していくことでしょう。そういえば、ヒトゲノムって誰のゲノムを解読したんでしょうか? ちょっと気になる(笑)。
大学でも(今は沈静化してますけど)生物工学関係の学部が一時期どっと新設されました。今まで理系の必須科目は物理と化学というのが定番でしたが、これからの科学を考えるうえではむしろ生物の知識をもった人が増えてこなければいけないんでしょうね。
理化学研究所のサイトはこちら
| Permalink
|
| TrackBack (3)
2004.05.26
最初にこの記事をみて何が言いたいのかよく分からなかった。
news@niftyより「ご飯で学習能力アップ(共同通信)」
ご飯を食べると学習能力が向上し、特に発芽玄米はアルツハイマー病の発症を抑制する効果があるとのマウスを使った研究結果を、名城大薬学部の鵜飼良教授らのグループがまとめ、25日発表した。鵜飼教授は「勉強の能率を高めるためにもご飯を食べることは重要」と指摘。今後はアルツハイマー病の治療薬への応用に向け、発芽玄米の研究を進めたいとしている。
アルツハイマーの発症を発芽玄米がおさえる効果が認められたとのことだけど、これがどうして勉強の効率を高めることになるのかよく分からない。
これはパンを食べずにご飯を食べろということなのだろうか。と思っていたら次の記事で、
Yahoo!NEWSより「発芽玄米、痴呆予防に効果=白米も学習能力高める−名城大グループ
」(時事通信)
白米や発芽玄米が学習能力を高め、特に発芽玄米がアルツハイマー型痴呆の予防効果があることがマウスを使った動物実験で確認されたと、名城大の鵜飼良教授(薬理学)の研究グループが25日、発表した。栄養補助食品会社ファンケル(横浜市)との共同研究で、研究成果は7月1日発行の日本薬学会学術誌に掲載される。
実験では(1)標準的な飼料(2)白米混合の飼料(3)発芽玄米混合の飼料−を与えた3群のマウスに分類。飼料を与え始めてから30日間にわたり学習効果の違いなどを調べた。
その結果、投与開始後15日目から行った直径1.2メートルのプールを使った迷路試験で、初日はゴール到達時間で3群のマウスに違いはほとんどなかった。しかし、摂取19日目には、白米、発芽玄米を摂取した2群は初日に比べ到達時間が平均で67%も短縮。一方、標準飼料のマウスは約40%の短縮にとどまるなど、学習効果で大きな違いが出た。
標準飼料に比べて白米や発芽玄米の方が学習能力が高いという結論。これだけでは白米と発芽玄米の差違が分からない。まさか標準飼料を食べてる人もいないだろうし(笑)。
で、発芽玄米がなんでここにでてくるんでしょう?
googleで検索してみると、そっかぁ。あとはご自分で試してみてください。
google検索「発芽玄米」
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.05.24
いつかこういう案が出るとは思っていたけど、
Yahoo!NEWSより「金メダリストの“卵”発掘へ、一流選手の遺伝子分析」
国立スポーツ科学センター(東京・北区)が、一流スポーツ選手に共通する遺伝子の探索に乗り出す。才能豊かな金メダリストの卵の発掘に生かすのがねらい。文部科学省や日本オリンピック委員会(JOC)にも協力を求める。
トップ選手の運動能力や筋肉量には、努力のほかに、生まれつき備わった「素質」が関係していると考えられている。この素質の実体を遺伝子レベルで明らかにしようという試みだ。プライバシー侵害や差別につながる懸念もあるため、倫理面での対応も検討しながら進める。
計画の柱は、〈1〉運動能力とかかわりの深い遺伝子配列(遺伝子多型という)の発見〈2〉日本人金メダリストの遺伝子データベースの構築――の2つ。
スポーツに素質が関係あるのはあきらかで、ならば遺伝子を調べようとなるのは当然の帰結でしょう。記事によれば、センターが競技団体に対してアンケートを実施したところ「導入すべき」という意見が7割をこえたとのこと。
競技団体にアンケートをとればそうなるでしょう。勝つことが全てだから。
国立スポーツ科学センターのサイトには、「我が国の国際競技力向上のためにスポーツ医学・科学・情報の拠点としてトップアスリートをサポートします」とのフレーズが。
世界で戦うにはここまでしなければいけないのかと思うと、ちょっと違うような気が。
なんでもかんでも遺伝子なんでしょうか。きっと僕が結婚記念日忘れるのも遺伝子なんだ(笑)
| Permalink
|
| TrackBack (1)
2004.05.21
僕はギャンブルはしません。理由は「はまるのが分かってるから」(笑)。唯一するのは「自分より弱い相手との麻雀」だけ(笑)。
Yahoo!NEWSより「ギャンブルに後悔は大事 脳の機能が勝負に影響」
ギャンブルに勝てないのは、脳の「後悔」を感じる場所がうまく機能していないため―フランスの国立科学研究センターなどの研究グループがこんな研究結果をまとめ、20日付の米科学誌サイエンスに発表した。
脳の額近くにあり、意思決定や物事への心配に関係するとみられる「眼窩(がんか)前頭皮質」という領域に注目。ここに障害がある人と健康な人に、実際に金をかけてルーレットのようなゲームをしてもらって調べた結果、障害がある人は「後悔」を示す感情が極めて弱く、負けも大きなマイナスになったという。
後悔する人の方がいいようです。カッと熱くなるタイプはダメだというのは納得。ギャンブラーといわれる人たちは冷静な人が多いですし。負けて後悔して次のために分析するということでしょうか。眼窩前頭皮質のはたらきが不十分だとギャンブルで身を持ち崩しちゃうということなのかな。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
2004.04.09
Yahoo! NEWS より「アユムが本格学習始める 「天才」チンパンジーの子」
京都大学霊長類研究所(愛知県犬山市)の雌のチンパンジー「アイ」(27歳)の子で雄の「アユム」(3歳11カ月)が4月から、母親に続き本格的な学習を始めた。人間なら6歳程度で、“小学校入学”気分で新スタートを切った。
天才チンパンジー「アイ」の話は一時期ずいぶんとメディアをにぎわせたが、とうとうその子も本格的な学習デビューらしい。非常に人間に近い動物だけに、「アユム」も相当高い学習能力を示すんだろうと思う。
わずか生後10カ月で、アイに寄り添いながら、色を識別する課題で正解したこともあり、今後、親子間での知識伝達の研究が注目される。
親子間での知識伝達の研究が進めば、人類の進化の研究にも多大な寄与となる。少しずつだけど、こんな研究が進んでいるのを耳にするのは楽しい。
でも、霊長類研究所って愛知県にあったんだ。知らなかった。
| Permalink
|
| TrackBack (0)