2006.03.25

100年で海面が6m上昇する?

Asahi.comより「今世紀末、氷河融解で海面数メートル上昇

地球温暖化でグリーンランドなどの気温が上昇、21世紀末に、現在より海面が数メートル高かった13万年前と同じ状況になると、米アリゾナ大や米国立大気研究センター(NCAR)などのグループが予測した。
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「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、今後100年間で数10cmの海面上昇が温暖化のために起こると推定してます。今回の報告はそれをはるかに上回るレベルで海面上昇が起こるのではないかと警告しています。

研究チームは、北極周辺の夏の日射が現在より強かった約13万年前の時代に注目。過去の堆積物分析などから、地球が温暖だった当時の気候や海面の高さを推定しました。

さらに、コンピューターを使った気候や氷床のモデルと組み合わせ、氷の融解が海面上昇に与える影響を予測しました。

その結果、今世紀末には地球の温度は現在より少なくとも2.3度は上昇すると予測。これにより氷が溶け、海面が2−3m上昇すると結論づけました。さらに、この海面上昇で極地の氷床が大幅に縮小、流出し、現在に比べ海面が6メートルほど高かった当時と同様の気候になるとの結論を導き出したとのことです。

しかし、阿部彩子・東京大学気候システム研究センター助教授は「13万年前の海面上昇に何年かかったかは不明なので、今後100年間で当時と同じような海面上昇が起こるかどうかはわからない」と話している。
確実性のある予測ではないかもしれませんが、氷床の現象による氷河地震が増加しているとの報告もあります。

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2005.12.09

毎年ひどくなるヴェネチアの冠水−100年後には水没の危機

YomiuriONLINEより「地盤沈下、温暖化で海面上昇…ベネチアが水没の危機に

世界遺産にも指定されている「水の都」イタリアのベネチアが、今月も高潮の影響で水浸しになった。歴史的建造物に囲まれたサンマルコ広場は3日の満潮時から冠水が始まり、一時は広場全体が水浸しになった。7日には水はほとんど引いたが、満潮時に強い季節風が吹けば、広場が再び水没する可能性は高い。
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イタリア屈指の観光地ヴェネチアは干潟の上に造られた人工の島です。いまから約1500年前ローマ帝国が衰亡しはじめたころ、人々がこの安全な中州のような潟地帯に住み着いたのがはじまりです。町は117の島々からなり150の運河を400の橋が結んでいます。

しかし、この美しい町も最近では地盤沈下に加え、地球温暖化による海面上昇で水位が上昇、年平均40回も冠水に見舞われているとのこと。

20世紀初頭には年数回ほどだった冠水ですが、この100年間に地盤が約13cm沈下し、海面は逆に約10cm上昇、冠水回数も年々増えているようです。100年後には街の大部分が水没するとの予測もあります。

国会では可動式水門で外海からの水を止めたり、地下に水を注入するなどの対策が議論されています。

このうち、可動式水門による対策は「モーゼ計画」と呼ばれ、幅20mの水門79基を建設する壮大なプロジェクトです。すでに2割の工事が終わっていますが、反対運動もまた起こっています。

計画名の「モーゼ」はイタリア語の「電気機械実験モジュール」の略で、海水を割って海底を渡った旧約聖書の預言者の名にちなむもの。だが、「水没する都」の救世主になるかどうかは、まだ分からない。
市街地の浸水が頻繁なため、一般的な住居では1階部分は水につかることを前提にして利用されているのが現状です。

外敵から身を守るためにあえて水上に作られた都市ですが、それが苦しみのもとにもなっているのはなんとも言い難いものがあります。

ちなみに、ヴェネチアには下水道はないそうです。

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2005.11.26

大気中の二酸化炭素濃度は過去65万で今が最高

Yahoo!NEWSより「65万年間で今の濃度が最高 大気中のCO2」(共同通信)

南極で採取した氷柱を使って昔の大気中の2酸化炭素(CO2)濃度をスイス・ベルン大などのチームが分析、現在のCO2濃度は約65万年前までさかのぼっても過去最高であることが分かった。25日付の米科学誌サイエンスに発表した。
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南極の氷床は、降り積もった雪が過去数十万年にわたって堆積し、氷化したものです。氷床の中には過去の大気成分が含まれており、気候と環境の変動を研究する上で極めて有用な試料になります。

これまでの研究で、過去44万年の大気の成分分析は行われています。現在の大気中の二酸化炭素濃度は、その報告でも過去最高でしたが、今回の報告でさらに21万年さかのぼっても最高であることが判明しました。

研究チームは南極東部の「ドームC」と呼ばれる地点で深さ約3200mまで掘削。採取した氷柱を分析しました。

過去39万年−65万年までの大気中の二酸化炭素濃度を調べると、180―290ppmと判明。現在の二酸化炭素濃度が約380ppmで、これらの時代の2倍近い濃度となっています。

また、現在の二酸化炭素濃度の上昇率も、これらの時代の最高上昇率よりさらに27%高くなっていることも判明しました。

今回の結果は、気候変動予測の精度アップにも役立つという。
氷柱の大気分析はここ10年ほどで急速に進歩しました。まだまださかのぼれそうです。

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2005.10.04

温暖化でサンマがシシャモになってしまう?

Yahoo!NEWSより「温暖化でサンマが小ぶりに 漁場も日本から遠ざかる?」(共同通信)

秋の味覚、サンマの体長が地球温暖化の影響で今世紀末には10センチも小さくなってしまうとの研究結果を、山中康裕・北大大学院地球環境科学研究院助教授が2日までにまとめた。
サンマ温暖化で海水温が上昇すると、冬でも海の表層の温度が下がりにくくなります。このため栄養塩類に富む下層の海水と十分に混じり合えなくなり、この栄養塩類を必要とする植物プランクトンが春の大増殖期に減少。この影響で動物プランクトンも減少します。

一方、サンマは主に春先にかけて日本の太平洋沖合で孵化し、6月頃まで稚魚、幼魚として過ごします。しかしこの時期にエサの動物プランクトンを十分に摂取できないことで、成長速度が鈍化。遊泳力がつかず、夏にエサが豊富な千島列島まで北上できないため、計算によれば体長は30cmから20cmに10cmも小型化してしまうとのことです。

海水温上昇の影響で植物プランクトンの増殖規模が小さくなるためで、小型化で泳ぐ力も落ち、回遊路が日本近海から離れて漁場が遠くなる可能性もあるという。
小型化のため黒潮に流されてしまうかもとのことですが、高くて小さなサンマしか食べられなくなるのでしょうか。

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2005.09.30

二酸化炭素濃度が上がればサンゴが溶ける?

Asahi.comより「CO2増加で海水酸性化、サンゴ溶解も 研究チーム予測

大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が現在のペースで増すと、海水の酸性度が上がって、50年後にはプランクトンやサンゴが溶け出し、生息海域が減り始めることを日米欧など8カ国の研究チームが予測した。29日発行の英科学誌ネイチャーに発表した。海の生態系全体に深刻な影響を与える恐れがあるという。
珊瑚礁現在の海水はほぼpH8.1程度の弱アルカリ性に保たれています。しかし、大気中に放出される二酸化炭素のうち3分の1は海水に溶け込みます。大気中の二酸化炭素濃度が増すと、海水に溶け込む二酸化炭素の量が増え、海水のpHが酸性に近づくことが考えられます。

研究チームは二酸化炭素の濃度分布について、各国の計算モデルのうち最も確かと思われる予測をもとに、海域ごとの酸性度の上昇をシミュレーションしました。

その予測によれば、これまでと同様の経済活動が続き、二酸化炭素濃度が毎年1%ずつ上がることになっています。

その結果、大気中の二酸化炭素濃度が600ppmを超えると、海水のpHが0.2−0.3下がり、サンゴやプランクトンの炭酸カルシウムでできた殻や骨格が溶け出し、生存が危ぶまれることがわかりました。

現在の二酸化炭素濃度は約370ppmで、予測では2060年頃に600ppmに達するとされています。

さらに、計算で予測された2100年の海水を人工的に作り、翼足類のウキビシガイを飼育したところ、48時間で殻が溶け出しました。

研究に参加した海洋研究開発機構の山中康裕サブリーダーは「海洋生物への影響は気候変動よりはるかに短期間で起きるとわかった。その仕組みは明確で、予測の不確かさは気候変動より小さい。いずれ排出削減の議論に大きく影響するだろう」と話している。
二酸化炭素濃度が上昇すれば、海の生物が大打撃を受けることは間違いなさそうです。

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2005.09.17

温暖化によりハリケーンは凶暴化している?

Yahoo!NEWSより「温暖化で台風の威力アップ=太平洋西部で顕著な傾向−米科学誌」(時事通信)

海水の表面温度が上昇したため、台風やハリケーンなどがより強力になっている可能性が強いとの研究を米ジョージア工科大学のウェブスター教授らがまとめた。
ハリケーン研究チームは、1975年−2004年までの間に太平洋、大西洋、インド洋などの各海域で発生した台風、ハリケーン、サイクロンの発生頻度や持続日数、強さなどを調べました。

その結果、発生した数や頻度には年による増減はみられるものの、ほぼ同じ状態が保たれていることを確認。しかし、規模に関しては米国の分類で「カテゴリー5」(最大瞬間風速69メートル以上)や「カテゴリー4」(同58メートル以上)の強力な台風、ハリケーンが増え、すべての海域で発生比率が大幅に上がっていることが分かりました。

日本などに被害をもたらす太平洋西部で発生した強力台風(カテゴリー4以上)は、75年−89年では85個(25%)でしたが、90年−04年の最近15年間では116個(41%)に達しています。他の全海域でもカテゴリー4以上の比率は上がっており、“凶暴化”が全地球的な傾向であることがわかりました。

このような傾向と地球温暖化の関連を証明するまでにはいたっていませんが、研究チームは地球温暖化による熱が大気の対流にエネルギーを与え、嵐を発生させるというメカニズムがあることから、温暖化が嵐の規模を増大させているのではないかと推論しています。

ハリケーン「カトリーナ」で甚大な被害を受けた米国では、「地球温暖化の影響」との指摘が出ているが、今回の研究はこの主張に根拠を与えるものとなる。論文は16日付の米科学誌サイエンスに掲載される。
これで米国も温暖化対策に必死になるでしょうか。

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2005.09.09

土の中の炭素が失われている?−温暖化の新たな原因か

Yahoo!NEWSより「土壌中の炭素、減少続く 温暖化が原因と英研究者」(共同通信)

過去25年間に、土の中にある炭素の量が減少を続けており、これまで考えられていたより広い範囲の土地から二酸化炭素(CO2)が大気中に出ている可能性が高いとの分析結果を、英国立土壌研究所などの研究者が8日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
土壌クランフィールド大学の研究チームはイングランドとウェールズの様々な種類の土壌6,000ヶ所から1978年と2003年の間に2回サンプルを採取し、土の中の有機炭素の量を測定しました。

この結果、研究チームは英国全体で毎年1300万トンの炭素が失われていると推定しました。

この原因ははっきりとはしませんが、地球の温暖化で土壌中の有機物を分解する微生物の活動が活発になったためだと研究チームは考えています。この場合、微生物が放出した二酸化炭素により温暖化がさらに加速することも考えられます。

グループは「調査をしたのは英国の土だけだが、同様のことが温帯の広い範囲で起こっているのではないか」と指摘しており、今後、詳しい調査が必要になりそうだ。
研究チームが調査したのは地表から15cmの土壌だけであることなどを理由として反対意見もまだまだあるようですが、もしこの推論が正しければ、思わぬところに温暖化の伏兵がいることになります。

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2005.08.03

土が10cmしかなくても屋上で3mの木が育つ!

Yahoo!NEWSより「土壌10センチで3メートルの木が育つ 関電と大ガス」(共同通信)

関西電力と大阪ガスは2日、都市部の気温を下げる効果があるとされる屋上緑化で、約10センチの深さの土壌でも、高さ2−3メートルの木を育てることができる技術を開発した、と発表した。
屋上緑化ヒートアイランド現象の緩和やビルの省エネなどを目的とした屋上緑化が近年注目されています。しかし、ビルには荷重制限があるため土壌を薄くしないとビルに荷重がかかりすぎてしまします。

薄い土壌では植物が十分に根をはることができず植物は夏場の乾燥や高温に耐えられず枯れてしまいます。かといってビルの荷重補強工事は費用がかかることから、屋上緑化はいまひとつ普及していません。行っている場合でも、乾燥に強く薄い土壌でも十分生育できるサボテンに似た多肉植物であるセダムを用いた緑化が主となっています。

今回、両社はお互いが保有する共生微生物(外生菌根菌、VA菌根菌)を利用し薄い土壌でも木などの植物を生育できる方法を開発しました。

これは木などが十分に根をはれない状況でも共生微生物が土壌からの水分や養分の吸収を助けることで可能になっています。

関電は「これまでの屋上緑化で課題だった大量の土が不要になる。今回の開発で、多様な植物を容易に植えることができる」と強調した。両社が森林の再生事業で培ったバイオ技術を活用し、約4年前から共同研究していた。今後、新しい屋上緑化の手法として事業展開する。
セダム緑化に比べ1.5倍のヒートアイランド緩和効果があることも確認されたようです。

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2005.07.23

6月の世界はこれまでで最も暑かった!

Asahi.comより「6月の世界の地上気温、過去最高に 平年比0.64度高

気象庁は22日、今年6月の世界の月平均地上気温(陸上のみ)が、平年より0.64度高く、統計が残る1880年以降で最も高かったと発表した。これまでの最高は、98年のプラス0.62度だった。
これは世界1100ヶ所の陸上の観測点のデータを気象庁が独自に解析した速報値です。

この発表によれば、6月は平年値に比べ0.64℃気温が高く、1998年6月に記録した0.62℃を上回り過去最高となったとのこと。

今年5月の平均気温も歴代3位、4月も歴代2位と高い水準にあり、今年は今後も高めで推移しそうです。

日本は平年に比べ1.36℃高く、過去4番目の記録でした。

気温がかなり高かったのは、日本からインド東部、ヨーロッパ西部や北米東部、南米北部。特にインド東部などアジア南部やイタリアなどヨーロッパ西部では、熱波に見舞われ死者も出ました。

各地の平年(71年〜00年の30年平均値)との差を比較したデータで、平年値は10年ごとに変わる。6月の世界の月平均地上気温は、長期的には100年に0.6度の割合で上昇。二酸化炭素などの増加に伴う地球温暖化の影響に、数年〜数十年周期の自然変動が重なったとみられる。
7月もとても暑いんですが・・・。暑がりの僕は温暖化などどこ吹く風、クーラーの虜になってしまっています(笑)

<参考>「今日は世界最高気温を記録した日」・「ブドウの収穫時期で昔の気温が分かる−ワインが飲みたくなりました(笑)

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2005.07.22

温暖化で黒潮の温度が3度上昇?−サンマが食べられなくなるかも

毎日新聞より「黒潮:海水温が温暖化で3度上昇、今世紀末

このまま温室効果ガスの排出が続くと、今世紀末には地球温暖化によって日本付近の黒潮の流れが現在より約30%も速くなり、海水温も最大で約3度上昇するとの予測を、独立行政法人・海洋研究開発機構が21日、発表した。泳ぐ力の弱い稚魚が遠方に流されてしまう可能性があるなど、水産資源に影響する恐れがある。近く、米地球物理学速報誌に掲載される。
黒潮日本南岸を東方に流れる黒潮は、世界でも有数の強い海流であり、その流路が水産資源に与える影響や、大気海洋相互作用を通じた気候への影響が大きいことが知られています。しかし、地球温暖化による黒潮の変化に関して、これまではほとんど研究が行われてきませんでした。

この研究では海洋研究開発機構のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を使い、約80年後に二酸化炭素濃度が現在の2倍となり温暖化が進んだ場合に、日本近海の黒潮がどうなるかを予測。これは温暖化対策をほとんどとらないという場合にあたります。

その結果、温暖化が進むと偏西風が強まるため、黒潮の流速が現在の3割増の秒速約1.3mになることが判明。また海水の表面温度も多くの海域で2℃以上上昇し、関東近海など一部では約3℃も上昇することも分かりました。

その結果、サンマなど小型魚の稚魚が太平洋沖に流されて漁獲量が減少することが予測されます。

この結果について、中央水産研究所の谷津明彦・資源動態研究室長(水産資源学)は「魚の種類によってはプラスになることもあるが、一般的には温暖化による急激な変化は生態系全体にとってマイナスで、海洋資源への悪影響が懸念される」と話している。
温暖化の対策も進んでいませんし、これが現実のものとなる可能性も十分に残されています。サンマは僕の好物なんですが・・・。

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