2006.04.21

脚のあるヘビの化石発見-ヘビはやはり陸上で進化したのか

YomiuriONLINEより「蛇に足、9300万年前の化石…アルゼンチンで発見

アルゼンチンなどの研究チームが、パタゴニア地方の9300万年前の白亜紀後期の地層から、後ろ脚のあるヘビ化石を見つけた。20日付の英科学誌ネイチャーで発表した。
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ヘビは爬虫類の中にあって,脚を持たないという独特な体の構造をしています。

これは、トカゲ類の脚が退化し、胴体が細長くなったためと考えられていますが、この過程が陸上の岩の割れ目や地中で生息するために起きたのか、海中で泳ぐためだったかをめぐり学説が分かれています。

今回、アルゼンチンとブラジルの研究チームが発見した化石は「ナジャシュ・リオネグリナ」と命名されました。しっかりした後ろ脚に加え、足と背骨をつなぐ“腰”にあたる仙椎も持ち、最も原始的なヘビと考えられます。

この発見のポイントとなるのは、化石が発見された場所がかつて陸上であったと考えられている場所だということです。

後ろ脚のあるヘビ化石はこれまで3種知られていますが、発掘されたのはいずれも生息当時は海だったと考えられる場所で、ヘビの祖先は海を泳いでいたという海洋起源説の根拠となっていました。

しかし、今回発見された化石は、これらの化石よりもより原始的なものと考えられているため、ヘビはトカゲ類が穴の中をはい回るうちに不要な脚を失ったという陸上起源説が有力になりました。

平山廉・早稲田大教授(古脊椎=こせきつい=動物学)の話「ヘビは外耳やまぶたがないなど半地中生活に適応した形跡が多く、陸上起源説は納得できる」
実は、僕の苦手なものの第1は「ヘビ」です。脚のないあの体が動き回る姿には耐えられません。先祖返りしてくれないでしょうか(笑)

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2006.04.14

エチオピアで初期のアウストラロピテクスの化石を発見!-猿人の進化に道筋が見えた

Asahi.comより「人類の進化、440万年前のラミダス猿人から道筋

猿人のアウストラロピテクス属の中で最も古いアナメンシス猿人の化石を、日本や米国などの研究チームがエチオピアで新たに発見した。同じ地域で見つかっていたラミダス猿人から進化したことがわかった。
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化石が発見されたのは、エチオピアの首都アディスアベバの北東約220kmのミドルアワッシュという所。東京大の諏訪元・総合研究博物館教授や米カリフォルニア大バークリー校のティム・ホワイト教授らにより調査が行われてきました。

歯や大腿骨など少なくとも8人分の計30点の化石が発見され、年代測定により約420万年前の化石とわかりました。歯の特徴などから、アウストラロピテクス・アナメンシスと呼ばれる種類と判明。この化石はこれまでケニアでしか発見されていません。

重要なのは付近から約440万年前のアルディピテクス属ラミダス猿人や、約340万年前のアウストラロピテクス属アファール猿人の化石が見つかっていることです。今回の化石の歯をを調べると、臼歯はラミダス猿人より明らかに大きく、アファール猿人と同等であり、歯のエナメル質は厚く、アファール猿人に近く、また、犬歯はラミダス猿人と同じ大きさであることが分かりました。

つまり今回の猿人の歯はラミダス猿人とアファール猿人の中間的な特徴を備えていることになります。

これにより、われわれ現生人類は、ラミダス猿人から約20万年の間に急激に進化し、アウストラロピテクスになったという仮説が提示できることになります。

〈馬場悠男・国立科学博物館人類研究部長の話〉 歯の変化が20万年ほどの間に急激に起きたというのは新しい知見。歯の比較は系統を調べる上で重要で、進化の道筋がラミダス猿人までつながったとみていいだろう。
諏訪先生は精力的に活動されているようです。

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2006.03.24

35億年前にメタン生成菌が−これまでより7億年さかのぼる

Asahi.comより「メタンつくる微生物、35億年前にも存在?

35億年前にメタンをつくる微生物が存在したらしいことを東京工業大の上野雄一郎助手らが突き止め、23日、英科学誌ネイチャーに発表した。これまで考えられていた約28億年前という説を大幅にさかのぼった。
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生命の最も古い痕跡は約388億年前のグリーンランドの堆積岩中のものです。しかし、この生命体については詳しいことは何も分かっていません。

太陽系が誕生したのは約46億年前ですが、それから10億年程度たった当時は太陽の光が弱く、大気中にメタンなどの温室効果ガスが多く存在しなければ、地球全体が凍結していたと考えられています。

そこで注目されるのがメタン生成菌です。メタンガスは、二酸化炭素の約20倍の温暖化効果があり、地球の寒冷な気候を緩和し生物が暮らしやすい環境を作ることに貢献していたと考えられます。

上野助手らは、西オーストラリア・ピルバラの約35億年前の古い地層で、石英に閉じ込められていた気泡の中に生物が作ったメタンがあることを突き止めました。

この石英は、熱水が岩盤を上昇し海底に達した時に溶けていた成分が結晶化してできたものです。炭素には原子量が12と13の2種類の同位体があり、生物は軽い12を取り込みやすいため、炭素と水素でできているメタンの炭素を調べると生物が作ったものかどうかがわかります。

このメタンを調べた結果、海底の熱水中の菌が作ったということがわかりました。

最古のメタン生成菌の痕跡は約28億年前とされてきましたが、これを7億年さかのぼることになります。

初期の微生物が大気と気候に与える影響をさらに解明していきたいと上野さんは話している。

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2005.12.14

歯のないくちばしを持つ最古の現代型鳥類発見!

Asahi.comより「歯のないくちばし持つ最古の鳥 内モンゴルで化石発見

中国・内モンゴル自治区の白亜紀前期(約1億2500万年前)の地層から、くちばしに歯のない鳥の新種化石が見つかった。現在の鳥類の仲間(真鳥類)の化石としては最古だ。
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鳥類は木にはいのぼっていた爬虫類から進化したといわれています。爬虫類のうろこは進化して鳥の羽毛となりましたが、鳥の脚にはいまでもうろこが残っています。

ただ、詳しい起源については今でも論争が続いており、鳥類は獣脚類とよばれる恐竜のグループから進化したという説や、恐竜が出てくるはるか以前の三畳紀の祖竜類から進化したという説などがあります。

 今回発見された化石には逆立った「とさか」など羽毛の跡がはっきり残っています。長い脚と細長い翼を持ち、とがったくちばしには現代の鳥類と同じように歯はありませんでした。こうした特徴から、沼や湿地の浅い水辺を歩きながら魚を捕食し、飛行能力も高かったとみられます。

国立科学博物館の真鍋真主任研究官は「恐竜が絶滅に向かった時期に、水辺に生活圏を広げていったことが鳥類が生き残った要因かもしれない」といっている。
鳥類は恐竜から進化する過程で歯を失い、くちばしを持つようになりました。今回発見されたくちばしに歯のない鳥の化石は、鳥類の起源解明にとって重要な発見となるかもしれません。

<参考>「始祖鳥は実は恐竜だった?

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2005.12.03

始祖鳥は実は恐竜だった?

Asahi.comより「始祖鳥、実は恐竜だった? ドイツの化石調査

始祖鳥が「鳥」の名を返上? 長く最古の鳥とされてきた始祖鳥が、実は鳥ではなく恐竜だった可能性が強まった。
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始祖鳥は最古の鳥類とされる動物です。ジュラ紀後期の地層などから、化石が発見されています。全長は40センチ程度で前肢が翼となり、全身が羽毛に覆われている点から鳥類とされています。ただ、あごに歯があることや前肢につめのある3本の指があること、尾が長いことなど爬虫類に似た特徴も兼ね備えており、鳥類の直接の祖先ではないともいわれています。

今回、ドイツとアメリカの研究チームは個人が収集していた始祖鳥類の骨格標本を入手しました。ドイツの石灰岩の堆積物から出土したことはわかっていますが、正確な発見地は不明です。

始祖鳥の化石としては10例目のこの化石は骨格の大部分が、羽毛や尾羽の痕跡などとともに残っており、従来の化石では不明確だった脚の構造が確認できました。

詳しく調べたところ、脚の親指はドロマエオサウルス類などの羽毛を持つ獣脚類恐竜と同様に前向きに伸びていました。鳥類の足は、木の枝をつかめるよう、親指だけが逆向きになっています。しかしこの化石にはそのような特徴がなく、木の枝に止まるのに適した形にはなっていなかったとのことです。

さらに、足の人さし指には、発達した爪と広範囲に動かせる関節があり、大きな爪を持つ足の第2指を攻撃に使ったベロキラプトルなどの敏しょうな小型肉食恐竜の特徴と一致することもわかりました。口の裏側や胸、足首などの骨の形も、獣脚類と共通の特徴が見られたようです。

国立科学博物館の真鍋真主任研究官は「始祖鳥と恐竜の脚の構造に差がなかったとすれば、始祖鳥を恐竜に分類しても違和感はない。何が最初の鳥類とされるべきなのか、今後の研究が待たれる」といっている。
恐竜が鳥類に近いという見方もできますが。

<参考>「始祖鳥はやっぱり飛べた

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2005.12.02

体長1.6mのサソリの足跡を発見

YomiuriONLINEより「人間大の巨大サソリ、英北部で足跡化石を発見

3億3000万年前に生きていた巨大な節足動物ウミサソリの足跡化石を、英シェフィールド大の研究者がイギリス北部で見つけ、1日付の英科学誌ネイチャーで発表した。
ウミサソリは古生代に生息した節足動物です。デボン紀に最も栄え、体長は1m程度とされています。中には2mにも達するものもいて、主に水中で生活していました。

このウミサソリの足跡は陸上で発見されました。張り出したがけの表面に、長さ6mにわたって残っていたとのことです。足跡の大きさから、体長1.6m、幅1mのウミサソリがゆっくりと曲がりながら歩いた跡と見られています。

3対の足がつけた跡のほか、真ん中には尾をひきずった跡もはっきり残っていました。尾が地面についているため、水中で浮いている状態ではなく、水から出て歩行していた跡とみられます。

また、尾の先のあとまではっきりと残っていることから、ウミサソリは陸上では素早く動くことはできなかったと考えられます。

千葉県立中央博物館の加藤久佳・研究員の話「大型のウミサソリが水辺を歩いた跡の化石だろう。このような大型の種類でも水中と陸上の両生のものがいた可能性が高まった。歩き方を復元するうえで重要な証拠になる」
ウミサソリは現在のサソリの祖先であるとの説もありますが、はっきりとは分かっていません。

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2005.11.19

草食恐竜は本当に「草」を食べていた

Yahoo!NEWSより「「草」を食べていた恐竜 ふんの中から化石発見」(共同通信)

インド中央部の白亜紀後期(約6500万年前)の地層で発見された恐竜のふんの化石からイネ科の草の痕跡が見つかった。地球上で草が繁栄したのは恐竜が絶滅した後とされ、一般に「草食恐竜」と呼ばれているものの実態は、木の葉や枝などを食べていた植物食恐竜とみられていた。草食恐竜が実際に草を食べていたことを示す発見だ。
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最も初期の爬虫類は全て肉食でした。その後、進化とともに歯や消化器官を適応させて草食恐竜が現れたといわれています。

しかし、それらも「草食恐竜」と呼ばれてはいますが、「草」というものがあらわれたのが中生代の末だと考えられており、実際は「草」を食べたのでなく、木の葉や枝、根や幹の皮などを食べていたのではないかと思われていました。

今回、研究チームは、草に由来するシリカ小片を、約6,500万年前(白亜紀後期)にインドに生息していた竜脚類恐竜の化石化した糞(糞石)中から回収しました。

その化石は複数のイネ科植物に由来するものだと考えられているようです。化石の量からみて、草が主食ではなかったようですが、白亜紀後期までのイネ科植物の多様性はこれまで考えられていた以上に豊かであった可能性がでてきました。

インドのバーバル・サーニ古植物学研究所などのチームが、18日付の米科学誌サイエンスに発表した。
当時の初期哺乳類もこのような草を食べていたのかもしれません。

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2005.10.19

マンモスの絶滅の原因は超新星爆発?

AstroArtsより「マンモスを絶滅に追いやったのは超新星爆発だった!?

4万1千年前の超新星爆発によって、1万3千年前にマンモスが絶滅したかもしれない。このような研究結果をアメリカ・カリフォルニア大学のバークレー研究所などの研究グループが発表した。
マンモス約500万年にアフリカで現代のゾウの祖先は大きく3つに分かれました。アフリカゾウの仲間、インドゾウの仲間、そしてマンモスです。しかしこのうちマンモスだけが約4万−数千年前に絶滅してしまいました。

原因ははっきりと分かっていませんが、気候の変動による植物相の変化やヒトの狩猟による乱獲、伝染病などの説が有力です。

しかし、ここでカリフォルニア大の研究グループにより、「超新星爆発」が原因だとする新たな説が発表されました。

その証拠としてあげられているのが、1万3000年前の北アメリカの9ヶ所の遺跡から発見された磁性を帯びた小さな金属球です。この金属球に含まれる金属は、地球上では珍しいものでした。これは超新星爆発により生じた彗星が1万3000年前に北アメリカを襲ったことによるものではないかと研究チームは考えています。

これらの遺跡から発掘された石器に放射性同位元素の「カリウム40」が多く含まれていたことも、この仮説の裏付けと研究チームは考えています。カリウム40はとりわけ超新星爆発で多く作られ、時間とともに崩壊します。太陽系にはあまり残っていない元素です。

マンモスがなぜ絶滅したのか、決定的な説はないし、「超新星爆発の影響」という説明も、複数の「状況証拠」のみで、非常に有力とは言い難い。しかし、もし本当だとしたら、さすがの大きなマンモスも、超新星爆発のワンツーパンチの前にはたまらずノックアウトされたというわけだ。
研究チームは他にも4万1000年前、3万4千年前などの地層から超新星爆発の痕跡を発見しています。

マンモスの絶滅につながるかはともかく超新星爆発の残骸が地球を襲ったことは確かかもしれません。

<参考>「マンモスのルーツが明らかに−ミトコンドリアDNAを全解読」・「マンモスの絶滅は寒冷化のせい−ゴンとドテチンのせいではありません(笑)

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2005.09.13

ネアンデルタール人と現生人類はやはり隣で暮らしていた?

CNNより「ネアンデルタール人と現生人類は欧州で共存と 英科学者ら

約3万年前に死滅したとされるネアンデルタール人と、初期の現生人類は一時期、同じ場所で共存していた――。英科学者らがこのほど、フランス中部に残る遺跡の研究から、こんな結論を導き出した。考古学者らの間では、ネアンデルタール人の滅亡と現生人類誕生の時期をめぐり、長年にわたって激しい論争が続いている。
ネアンデルタール人は約20万年前に出現し、3万年前に滅亡したとされています。現生人類であるホモ・サピエンスの先祖であるという説もありましたが、DNA解析などで現在はほぼ否定されています。

謎なのは、なぜネアンデルタール人が滅亡したかという点です。より高度な文明をもつホモ・サピエンスに駆逐されたという説や、ホモ・サピエンスと混血してホモ・サピエンスの中に吸収されてしまったという説などがありますが、どれも明確な証拠は見つかっていません。

そこで重要になるのがネアンデルタール人と現生人類に接触があったかどうかです。

ケンブリッジ大のポール・メラー氏らは、フランス中部シャテルペロンにある洞窟から出土した石器などを分析。その結果、初期の現生人類のものとされるオーリニャック文化の石器の層の上下に、それぞれネアンデルタール人の道具類の層があったことが分かたとのことです。さらに、周辺から出土した人骨の年代を放射性炭素で測定したところ、約3万8000年前に、両者がこの場所で共存していたとの裏付けが得られたと発表しました。

同氏らのチームは「この時代にネアンデルタール人と現生人類が接触したとみられ、混血した可能性もある」と主張している。
われわれホモ・サピエンスもいつかネアンデルタール人のような末路をたどるのでしょうか。

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2005.07.30

最古の恐竜の赤ちゃん発見

毎日新聞より「恐竜赤ちゃん:世界最古の卵から発見 首が真っすぐ 南ア

南アフリカのジュラ紀前期(1億9700万年前)の地層から、世界最古の卵に入った恐竜の赤ちゃん化石が見つかった。セイスモサウルスなど巨大な四足歩行した恐竜「竜脚類」の祖先にあたる「マッソスポンディルス」(全長約5メートル)の赤ちゃんとみられる。カナダ・トロント大などの研究チームが29日付の米科学誌「サイエンス」に発表した。
最古の恐竜の赤ちゃんこの恐竜は、初期の恐竜で古竜脚類に属する「マッソスポンディルス」。中型の草食恐竜で成体の大きさは5m前後。長い尾と首、小さな頭をもち二足歩行も可能です。

発見された卵の化石は6個あり、体を丸めるように中に入った赤ちゃんの全身骨格が確認されました。卵の大きさは6cm、赤ちゃんの頭は約2cm、尾を除いた全長は約8cmでした。

マッソスポンディルスのように二足歩行をする恐竜の首はS字状に曲がっていますが、赤ちゃんの首はまっすぐだったとのこと。その後進化した竜脚類はまっすぐな首を持っているため、赤ちゃんの骨格の特徴がその後の進化で受け継がれていったと考えることもできます。

真鍋真・国立科学博物館主任研究官は「これまで見つかった卵に入った恐竜の赤ちゃん化石は、白亜紀後期(9500万〜6500万年前)のものだった。首が真っすぐという特徴が、巨大恐竜を生んだ竜脚類への進化につながったとすれば面白い」と話している。
でも6cmとは思ったよりも小さい卵でしたね。

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