2006.04.21

細胞の自食作用低下がアルツハイマーの原因になる?-自食作用は細胞のゴミ掃除

Asahi.comより「細胞「自食」は体のゴミ処理 国内2チームが証明

生物が飢えると細胞が自分の一部を食べる自食作用(オートファジー)というしくみが、細胞内の異常なたんぱく質を分解するゴミ処理装置としても働くことを、東京都臨床医学総合研究所などの2チームがそれぞれマウスで証明した。
細胞を飢餓状態においたとき、細胞は自分自身のたんぱく質をアミノ酸に分解し、栄養とすることで飢えをしのぎます。これを自食作用といいます。植物からほ乳類まで幅広い生物にみられる現象ですが、栄養状態にかかわらず日常的にもわずかだが起きており、その理由は謎とされてきました。

特に、他の器官から常に栄養が補給される脳内の神経細胞での役割は詳しく分かっていませんでした。

研究チームは、自食作用が働かないマウスを遺伝子操作でつくり、その機能を詳しく調査。その結果、マウスの細胞には、神経疾患の原因となる古いたんぱく質や異常な構造をしたたんぱく質がたまるようになったとのことです。

また、神経細胞でだけ自食作用を働かなくしたマウスは、生後1カ月になると歩行障害を起こし、大脳や小脳の細胞死が目立つなど神経疾患と同様の症状を示しました。

アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経性疾患は従来、「ユビキチン・プロテアソーム系」と呼ばれる特定たんぱく質の個別処理機能の異常が原因とされていましたが、この機能が正常でも、自食作用の低下により発症に至ることが初めて示されました。

大隅良典・基礎生物学研究所教授(分子細胞生物学)の話 オートファジーのしくみや役割にはなぞが多かった。神経変性疾患との関連がマウスでわかったのは重要な成果だ。その制御のしくみが解明されると、神経疾患の治療や老化の予防につながるだろう。
自食作用を高めることで、神経疾患の治療を行うという新たな手法が考えられます。

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2006.04.19

躁鬱病の原因はやはりミトコンドリアか?-躁鬱病のマウスを作成

毎日新聞より「そううつ病マウス:理研チームが作成 治療法、新薬開発に

理化学研究所脳科学総合研究センターの研究チームが、人間のそううつ病に似た症状を示すマウスを作り出すことに成功した。そううつ病のモデル動物はこれまでなく、このマウスを実験に使えば、病気の治療法や新薬の開発に役立つという。米専門誌の電子版に18日付で発表した。
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躁鬱病は、精神分裂病とならぶ2大精神疾患の1つで、躁状態と鬱状態が交互に表れる病気です。鬱状態から急に躁状態になることもあり、一晩のうちに躁転することもあります。鬱病とは違って100人に1人位しかかからない病気ですが、再発率が高いので、生涯にわたる予防療法が必要となります。

躁鬱病の原因は、神経伝達物質の伝達機構に異常が生じるのではとの仮説が有力視されていますが、はっきりと分かっているわけではありません。また、躁鬱病患者にはミトコンドリア変異がみられることもあり、ミトコンドリアと何らかの関わりがあるのではとも考えられています。

研究チームは、遺伝子を改変して、脳の神経細胞のミトコンドリアが徐々に機能障害を引き起こすマウスをつくりました。

その結果、正常なマウスは暗いときに活動し明るくなると活動を止めますが、機能障害マウスは明るくなってもしばらく動き続け、暗くなる前に動き始めるなど、躁鬱病患者の不眠症状に似た異常行動が確認されたということです。

また、このマウスに躁鬱病患者に投与される炭酸リチウムを与えると症状が改善。逆効果とされる「三環系」と呼ばれる抗うつ薬を与えると、症状が悪化しました。

加藤さんは「ミトコンドリア仮説を支持する結果で、モデル動物として利用できる」と話す。
このマウスを研究することで、躁鬱病の研究が進めばいいのですが。

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2006.04.10

富国強兵でE型肝炎もやってきた

YomiuriONLINEより「E型肝炎ウイルス、100年前に土着化…ブタ輸入で

最近になって存在が確認され、ときおり集団感染を引き起こすE型肝炎ウイルスは、すでに約100年前には国内に侵入し、“土着化”していたことが、厚生労働省研究班(主任研究者・三代俊治東芝病院研究部長)の調査研究でわかった。
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E型肝炎は水や食べ物などを通じて感染するウイルス性肝炎です。潜伏期間は数週間で、発熱や吐き気などの症状があります。感染は一過性で発症しない人も多いが、まれに劇症肝炎になることもあります。大部分は完治しますが、妊婦が感染した場合は10%以上の高い致死率を示すといわれています。

もともとアフリカやインド、東南アジアなど衛生状態のよくない国で流行していたため、これらの国への旅行者にのみ見られる輸入感染症だとされてきました。しかし近年、渡航歴のない患者の存在が各国で知られるようになり、同時に豚にも類似のウイルスが存在することが明らかにされ、ブタが感染源の一つではないかと疑われています。

E型肝炎ウイルスは遺伝子の特徴から1-4型があることが知られており、時間の経過とともに変化していきます。この遺伝子の変化を調べることで、ウイルスの歴史、移動、系統関係などがわかります。

この研究では、国内と世界各地で見つかったE型肝炎ウイルスの遺伝子を比較。国内のウイルスは大きく分けて3型と4型の二つのグループが混在し、いずれも約100年前に、起源となるウイルスが国内に侵入したことがわかりました。

富国強兵政策の一環で、軍人の体力をつけるため英国から輸入したブタによって持ち込まれ、肉食文化の普及で全国に拡大したのではないかと研究チームは考えています。

E型肝炎ウイルスの感染経路は、ブタやシカ、イノシシなどの肉の生食によるものと分かってきた。しかし数年前まで日本のE型肝炎のほとんどは、インドなど海外で感染したものと考えられていた。
加熱すれば大丈夫といわれていますので、豚やシカ、イノシシなども生食でなければ大丈夫です。

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2006.02.17

細胞死を押さえる物質発見−神経難病の治療に朗報か

YomiuriONLINEより「細胞死を抑えるたんぱく質発見、神経変性疾患に効果?

病気などで異常になった細胞は「自殺」する仕組みになっているが、この細胞死を遅らせるたんぱく質を、東京医科歯科大と科学技術振興機構のチームが見つけた。
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細胞死には「アポトーシス」や「ネクローシス」などがあります。アポトーシスは生物体を環境に対して最良の状態に保つために積極的に引き起こされる細胞の自殺行動の一種で、例えば、ガン化した細胞のほとんどがアポトーシスにより取り除かれ、その進行が未然に防がれていることが知られています。また、ネクローシスは壊死とも呼ばれ、血行不良や外傷などによる細胞死のことです。

しかし、アルツハイマー病など、2−20年かけて緩慢に進む神経の病気の場合、この細胞死がほとんど働かないことが知られています。

しかし、アルツハイマー病やパーキンソン病といった神経変性疾患の進行を遅らせる可能性が出てきました。

研究チームは、細胞死を抑える未知の働きがあるのではないかと推測。小脳が委縮する特殊な病気とよく似た症状にしたラットを作り、詳しく調べました。その結果、細胞中から、細胞死を遅らせていると見られる「YAPdeltaC(ヤップデルタシー)」と呼ばれる分子を見つることに成功しました。

この物質を作る遺伝子を、神経変性疾患のラットの遺伝子に組み込んだところ、細胞死が大幅に抑制されることが確認されたということです。

同大の岡沢均教授(神経内科学)は「アルツハイマー病などの神経変性疾患に効果のある薬の開発につなげたい」としている。
高齢者社会を迎え、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症などの難治性神経疾患の治療法の開発が急務となっています。今後の研究の発展に期待したいものです。

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2006.01.27

これがインフルエンザウイルスだ!−内部構造の撮影に成功

YomiuriONLINEより「東大、インフルエンザウイルスの内部構造撮影に成功

東大医科学研究所が、毎年流行するA型インフルエンザウイルスの内部構造の直接撮影に成功した。
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この研究を行ったのは、東大医科学研究所の河岡義裕教授、野田岳志・特任助手らの研究チーム。増殖した直後のウイルスを縦横に輪切りにして、電子顕微鏡で内部を観察しました。

インフルエンザA型の遺伝子は、8つに分かれたRNAで構成されています。感染細胞から出てきたウイルスの内部を電子顕微鏡で輪切りにして観察したところ、RNAが、1本を中心にして、その周りに7本が規則的に配置されている様子が確認できました。また、ウイルスが新たに複製される際は、この8本のRNAが1セットになって取り込まれていることも確認できました。

画像では、タンパク質に巻き付いたRNAは、それぞれの長さが少しずつ異なっていたとのことです。

世界初の成果で、26日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。
新型インフルエンザの恐怖が蔓延する中、治療薬の開発につなげることができれば最高なのですが。

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2006.01.13

ホタテの貝殻から水虫治療薬−個人輸入もできます(笑)

Yahoo!NEWSより「水虫、ホタテ貝殻で撃退 八戸工大など治療薬開発」(河北新報)

ベンチャーで新素材メーカーのチャフローズコーポレーション(横浜市、笹谷広治社長)は、八戸工大(青森県八戸市)と共同でホタテ貝殻を原料とした水虫治療薬を開発した。今月下旬にも市販薬として米国で発売する。
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この薬の商品名は「MOIYA(モイヤ)」。日本語の「もーいや」から命名したようです。米国では昨秋、市販薬として承認されました。1月下旬から1本9ドル50セントで販売するとのこと。

この会社はホタテの貝殻の粉末を使ったシックハウスにならない壁を製造している会社です。この会社の社員が作業の間は水虫の足がかゆくなくなるのに気づいたことが開発のきっかけとか。

研究の結果、ホタテ貝殻を粉砕し、105―1050度で特殊焼成したセラミックス粉末の成分の酸化カルシウムなどに、有害化学物質の軽減機能と抗菌機能があることが分かりました。

水虫薬はセラミックス粉末を蒸留水に溶かしもの。米国内で行った治験の結果では、約7割に改善傾向があることが分かったそうです。

笹谷社長は「天然素材で副作用がなく、患者にとって安心だ」と説明。小山教授は「ホタテ貝殻の有害化学物質軽減機能の詳細を3月に学会で発表したい」と話した。
日本人の5人に1人は水虫といわれています。また、身を取った後のホタテ貝殻は青森県だけで年間約5万トンもゴミとして排出されています。一挙両得です。

ちなみに個人輸入もできるようです(笑)

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2006.01.11

タバコが原因の肺気腫予防にはトマトジュース?

Yahoo!NEWSより「愛煙家にはトマトジュース?=マウスで肺気腫防止−順天堂大とカゴメ」(時事通信)

たばこを長年吸い続けた状態にしたマウスに、飲み水にトマトジュースを半分混ぜて与えると、肺胞が壊れて息切れが起きる肺気腫(しゅ)の発症を防ぐ効果があることを、順天堂大医学部とカゴメ総合研究所の共同研究チームが9日までに確認した。
0601112
肺気腫は、肺を構成している肺胞が徐々に壊れていき、肺がスカスカになってしかも膨らんだままでしぼまなくなった状態になる病気です。息切れ、呼吸困難を伴い、、咳、痰、むくみ、頭痛のほか、バチ状指やチアノーゼが現れることもあります。

肺気腫の原因はまずタバコであることがほとんどです。

この研究では、肺気腫の発症をトマトジュースが防ぐのではないかとのことです。

これはトマトに含まれるリコピンという色素の作用でないかと研究チームは推測しています。

リコピンは、トマト等に含まれるカロチンの一種です。力□チンといえばβカロチンが有名ですが、リコピンの抗酸化作用はβ力□チンの約2倍あるともいわれています。そのため、がんや動脈硬化の予防効果も期待されます。

また、最近の研究ではアトピー性皮膚炎に対する効果も確認されています。

研究チームは今後、肺気腫や慢性気管支炎の患者にも効果があるか調べる方針。
タバコを吸ったらトマトジュースですか。それよりも吸わないのが肝心かも(笑)

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2005.12.22

インクジェットで人工骨を作る

YomiuriONLINEより「インクジェット技術で人工骨、2007年にも実用化

紙にインクを吹き付けるインクジェット方式の印刷技術を応用して、短時間で精密な人工骨を作ることに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や東大病院、医療ベンチャーなどの共同研究グループが成功した。
0512221これまで人工骨は素材を焼き固めて外側から削っていたため、内部加工が難しいという問題がありました。

今回開発された方法では、プリンタに使用されるインクジェットと全く同じ原理を使い、インクの代わりに、人工骨の成分であるリン酸カルシウム粉末と接着剤を、厚さ0.1mmの薄い層として重ね立体構造を作ります。

人工骨の構造データは、患者の骨の欠損部周辺のCT画像をコンピューター処理して作り、人工骨作成機に取り込みます。

数cmから数十cmまでの骨を成形できるということです。

移植した周辺の骨となじみやすくするため、人工骨に直径2mmの穴を開けて成形することもできます。患者の骨の組織が穴に入り込み、人工骨は徐々に吸収されます。

頭部に骨腫瘍を患った家畜病院動物患者のウェルシュ・コーギーの骨腫瘍を取り除き、この人工骨を移植する置換手術を行なった他、13頭のビーグルなどでも移植を実施。これらの動物実験で副作用は確認されておらず、同大の倫理委員会で承認されれば年明けには臨床試験に入るということです。

国内には対象となる患者として、口蓋(がい)裂2400人、骨腫瘍(しゅよう)2000人、外傷性の患者4万人ほどが毎年いるという。
インクジェットで骨まで作れるのですね。

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鳥インフルエンザウイルスを99.99%死滅させる新素材開発

毎日新聞より「鳥インフルエンザ:ウイルスの感染力弱める新素材

鳥取大農学部の大槻公一教授(獣医微生物学)らの研究グループは21日、鳥インフルエンザウイルスの感染力を瞬時に弱める新素材(厚さ約0.5ミリ)の開発に成功したと発表した。
この新素材は鳥取大学の大槻教授のグループとダイワボウ、用瀬電機によって開発されました。

用瀬電機と鳥取大学は2年前、天然鉱物「ドロマイト」を特殊加工して鳥インフルエンザウイルスなどを殺滅できる抗ウイルス材を開発。これを用いたマスクなどをすでに開発していました。

今回、ダイワボウがこの抗ウイルス材を使って特殊加工し、従来の製品より抗ウイルス効果の即効性と持続性がより高い不織布の開発に成功したということです。

鳥取大学農学部獣医学科の実験では、不織布に付着した鳥インフルエンザウイルスが1分間で99.9%殺滅でき、さらに30日後も効果が持続しました。

来年以降、新素材を使ったマスクや作業着などで商品化を目指す。
これまでの抗ウイルス材はウイルスをブロックするだけでしたが、この新素材はウイルスを破壊して感染を防ぐ点が画期的といえます。

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2005.11.29

アルツハイマー治療にまた一歩

毎日新聞より「アルツハイマー病:原因たんぱく質の生成抑止 京都薬科大など、化合物開発

アルツハイマー病の原因と考えられているたんぱく質が出来るのを止め、根本的な病気の治療に役立つ可能性のある化学物質を京都薬科大、東京大、理化学研究所の共同研究グループが作り出すことに成功した。
0511291
アルツハイマー病は、体の細胞膜にあるアミロイド前駆体タンパク質(APP)を、分解酵素が切断し出来上がったアミロイドβペプチド(Aβペプチド)という物質が脳内に大量に蓄積して起きると考えられています。

症状を軽くする薬はありますが、根本的な治療薬は存在しません。

京都薬大の木曽良明教授らの研究グループは、βセクレターゼという酵素の遺伝子が欠損したマウスでは、アミロイドがほとんどできない点に着目。この酵素が機能する中心部分に結合し働かなくする化合物として、KMI−429といわれる化合物を設計し合成。
 
 家族性アルツハイマー病遺伝子を発現させたマウスと普通のマウスで、脳の海馬にこの化合物を注射すると、いずれも3時間後には生成されるアミロイドが約4割減少しました。また、既に蓄積しているAβペプチドの排出も進んだということです。

マウスでの実験で有効性が確認され、治療薬への実用化が期待出来るという。28日から大阪市で始まる日本薬学会で発表する。
これからの高齢化社会に向けて期待したい結果です。

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大動脈瘤が薬で治るようになる?

Asahi.comより「大動脈瘤の縮小に成功 発症仕組み解明し新薬に道

血管の一部が風船のように膨らみ、破裂して大出血を引き起こす大動脈瘤(りゅう)を縮小することに、山口大医学部の松崎益徳教授(分子脈管病態学)のグループがマウスを使った実験で成功した。27日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表する。
大動脈瘤は、国内では年間5万人前後の患者が発生していると推定されています。手術での死亡率は2−4%とされていますが、破裂した場合は50%前後に跳ね上がります。

大動脈瘤は、心臓から体内へ血液を送る大動脈の血管壁がもろくなり、その個所が血圧に押されて膨らむことでおこります。もろくなる原因は血管壁の成分であるコラーゲンなどが、免疫細胞マクロファージの分泌する分解酵素によって過剰に分解されるためだとされていますが、詳しい仕組みは分かっていませんでした。

研究チームは細胞内で情報を伝達する役割を担う酵素の一つ、JNKに注目。通常はJNKは細胞が傷ついたときなどに限って活性化しますが、大動脈瘤のできた血管壁では常に活性化していることが分かりました。

そこで、大動脈瘤ができたマウスに、JNKの働きを抑制する試薬を注射したところ、太さが1.5―2倍になっていたマウスの血管が注射後にはほぼ元通りの太さに戻ったとのことです。

これはJNKのはたらきで分解酵素が減少し、コラーゲンの過剰分解が収まって、血管壁が修復され、膨らんだ血管が元に戻ったと考えられるようです。

松崎教授は「実用化に向けて、より安全性の高い薬を開発したい」としている。
大動脈瘤も薬で治癒できる可能性がでてきました。

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2005.11.09

ミトコンドリア病の母子遺伝を核移植で防ぐ!

omiuriONLINEより「ミトコンドリア病、核移植で阻止…筑波大研究グループ

心疾患などを引き起こす遺伝性のミトコンドリア病の発症を核移植によって防ぐことに、筑波大の林純一教授らの研究グループが成功した。
ミトコンドリアはヒトの全ての細胞内に存在し、細胞内の生命活動に必要なエネルギーを供給する役割をはたしている器官です。このミトコンドリアの機能の低下や異常が起きて様々な臓器に障害が出現してしまった状態をミトコンドリア病といいます。

正確な統計はありませんが、全国で数万人の患者がいるといわれています。

この病気の主な原因はミトコンドリア遺伝子の変異です。変異の種類にもよりますが、卵子に含まれるミトコンドリアを通じ、母から子へ遺伝することがわかっています。

研究グループは、この病気のマウスの受精卵から核を取り出し、あらかじめ核を取り除いておいた別の健康な卵子に移植。39個の「核移植卵」から11匹のマウスが誕生。寿命まで発病が抑えられることを確認したということです。

成果は7日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
ミトコンドリア病のように認知度の低い難病でもしっかりと研究は進んでいます。

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2005.11.08

免疫反応のスタートポイントを特定

YomiuriONLINEより「異物侵入でセンサー作動、すぐに免疫反応…理研が解明

異物の侵入から体を守る免疫反応が、従来考えられていたよりも早い段階で始まることを、理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの斉藤隆・副センター長らが突き止めた。
免疫反応は、異物(抗原)を食べて分解する細胞(抗原提示細胞)が、リンパ球の一種であるT細胞に抗原の情報を伝え、T細胞が活性化することで進みます。

このとき、抗原提示細胞とT細胞は接着し、その接着面に、「免疫シナプス」という構造をつくり情報を受け渡しすることは知られています。免疫シナプスの中心には、抗原を認識する受容体が集まっており、これまでは免疫シナプスの中心こそが抗原を認識し細胞が活性化される場であると考えられてきました。
 
しかし、免疫シナプスの形成には10〜15分の時間が必要なのに対して、細胞の活性化が、わずか1〜2分で開始されるという事との間に、説明のつかないギャップが存在していました。

今回の研究ではガラス平面上に人工の細胞膜を作り、その上に抗原提示細胞が発現するT細胞の認識や活性化に重要な細胞表面分子を、細胞表面の上と同様に動くことができるような状態でのせました。この人工細胞膜上にT細胞をのせ、接着面で起きる現象を感度の高いレーザー顕微鏡で観察しました。

その結果、抗原提示細胞と接触したT細胞の表面に、50−200個の分子が集まった小さな塊(ミクロクラスター)が無数に発生することを突き止めました。塊には、抗原を認識するセンサーと、センサーからの信号を細胞内に伝える分子が含まれており、これらがすぐに働いて免疫反応が始まるということです。

研究グループは「花粉症など免疫の過剰な働きを抑える新薬の開発につながる」と期待、米科学誌「ネイチャー・イミュノロジー」電子版に6日、発表する。
アトピー性皮膚炎やスギ花粉症などのアレルギー疾患などの自己免疫疾患が大きな問題となっています。免疫系の研究はどんどんと先に進んでほしいものです。

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2005.10.29

ウシの腎臓をサルに移植−急性拒絶反応はおきず

SankeiWebより「「異種移植」に成功 世界初、ウシ腎臓をサルに

ウシの腎臓をサルに移植する「異種移植」に、国内の研究チームが世界で初めて成功したことが27日、分かった。サルは、ほかの動物の臓器を移植すると、激しい拒絶反応が出て、臓器が機能せず、壊死(えし)してしまう。今回の研究では、移植した腎臓が機能したことが確認された。人でも激しい拒絶反応は起こり、人の異種移植への応用が期待される。
臓器移植の最大の問題は,移植に必要な臓器の不足です。異種移植とは人やサル、ウシなど違う種の動物の細胞や臓器を、ほかの種の体内へ移植することで、1992年には米国で、ヒヒの肝臓を人に移植し、患者は2ヶ月間生存したという例があります。

異種移植の最大の問題点は拒絶反応にあります。ヒトおよびサル以外の動物は「アルファガラクトース(αGal)」と呼ばれる異種抗原を持っています。一方、ヒトとサルはこの抗原に反応する抗体を持っているため、それらの動物の臓器をヒトやサルに移植すると旧姓拒絶反応が起きてしまいます。

今回、獨協医大の研究チームはαGalをつくり出す酵素の遺伝子を欠いたウシをつくり出しました。このウシは発育後間もなく死亡しましたが、死後に腎臓を摘出。カニクイザルに移植する手術を実施しました。

その結果、通常起こるはずの急性拒絶反応はおきず、尿もでたため腎臓が移植手術後も機能していることが明らかになりました。

ただ残念なことに、このサルも翌日死亡してしまいました。これは腎臓を摘出後、搬送に丸一日以上かかったため腎臓が痛んでいたのはないかと研究チームはみています。

沢田助教授は「今後はサルに移植する実験を繰り返し、どのような副作用が起きるかも検証していく必要がある。人への応用に向け、研究を進めていきたいが、早くても5年以上はかかるだろう」と話している。
もし異種間の臓器移植が行われるようになればずいぶん多くの人が助かることでしょう。

ただ、異種間の移植には未知の感染症が広がる可能性が指摘されています。この問題がクリアになるには長い時間が必要ではないでしょうか。

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風邪の予防は水でうがい!−うがい薬に予防効果なし?

Yahoo!NEWSより「水でうがい、風邪4割減 薬効果確認できず」(共同通信)

水でうがいすると、しない場合に比べ風邪になるのを4割近く抑える効果があるとの調査結果を京都大の川村孝教授(内科学)と里村一成助教授(公衆衛生学)らがまとめ、28日発表した。
うがいの効果を無作為で選んだ集団の比較で調べたのは世界で初めてということです。

調査では18歳から65歳の男女384人を、1日3回以上水でうがいするグループ、同様にヨード液でうがいするグループ、うがいをしないグループの3つに無作為で分け、冬(2003年12月から2004年3月)に風邪をひいたかどうかを調べました。

その結果、1ヶ月の発症率はうがいをしない人の26%に対し、水うがいは17%と低くなりました。年齢構成などを考慮して補正すると発症率は水でうがいをした人の方がしない人に比べて約4割低くかったとのことです。

一方、ヨード液でうがいをした人の発症率は24%で、うがいをしなかった人との差が認められませんでした。

水道水に含まれる微量の塩素の殺菌効果や、口をすすぎ病原体を吐き出した可能性が考えられるという。
うがい薬によるうがいが予防効果がないとは驚きです。風邪をひいた後の消毒効果はあるのかもしれませんが。

でも1日3回のうがいはちょっと面倒くさい(笑)

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2005.10.22

薬用石鹸の殺菌効果は普通の石鹸と変わらない?

YomiuriONLINEより「「抗菌」せっけん、効果は「普通」…米FDA

米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は20日、「抗菌」をうたうせっけんや洗浄剤などの商品に、普通のせっけんを上回る感染症予防効果はないとする見解をまとめた。
手洗い抗菌性の石鹸や食器洗剤は多くの種類が発売されています。しかし、FDAの諮問委員会のメンバーは投票により賛成11、反対1で抗菌石鹸や洗剤が通常の石鹸にくらべても何らメリットを認められないと結論づけました。

細菌などが起こす感染症は、通常のせっけんと水による手洗いでかなり予防できるが、抗菌商品にそれを凌駕(りょうが)する特別な効果があるとは確認できなかったということです。

FDAの諮問委員会は石鹸業界に対し、抗菌石鹸が有効であるというデータを提出するように求めましたが、有効性の認められるデータが提出されなかったということで、引き続きデータの提出を求めていく考えを示しています。

また、細菌の活動を抑える目的で抗菌商品に含まれる「トリクロサン」などの化学物質について、「耐性を持つ細菌を生み出す恐れがある」と警告、安易な利用を戒めている。抗菌商品は日本でも人気があり、トリクロサンも「殺菌成分」として多くの商品に含まれている。
日本で売られている薬用石鹸などもトリクロサンを含んでいるものが多いですが、さて・・・。

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早めに引退した方が早死にする?

Exciteニュースより「早めの退職、長生きにつながらず=米研究者チーム

早めの退職と長生きの間には相関関係がないとする調査研究を、米国の研究者チームがブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌のオンライン版で発表した。
早めにリタイアして、悠々自適の生活を送る方が長生きするという印象がありますが、それとは逆の研究結果です。

研究チームはシェル石油の元従業員たち3500人を最高26年間に渡って追跡しました。

その結果、55才で引退した人は平均して72才まで生きました。しかし、60才で引退した人は平均76才、65才で引退した人は平均80才まで生きたとのことです。

55才で引退した人と65才で引退した人の間には経済的な格差がありますが、それを考慮しても55才で引退した人の方が早死にする傾向は明らかだったようです。

同研究者チームの1人であるシャン・ツァイ氏は、「55歳または60歳で退職したグループが長生きする確率は、65歳で退職したグループと比べて決して良くはなかった。むしろ、退職時の年齢が上がるほど死亡率は低くなるという結果が出ており、それは高所得層でも低所得層でも同じだった」と指摘した。
早めに引退できるものならしたいんですが、こういう結果を見ればどっちがいいんでしょうか(笑)

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2005.09.30

帝王切開で生まれた赤ちゃんの方が早く虫歯になる?

日経Healthより「帝王切開で生まれた赤ちゃんは早く虫歯になる

誕生後の赤ちゃんにいつ虫歯をつくるミュータンス菌が増えるかを調べると、自然分娩で生まれた赤ちゃんよりも、帝王切開で生まれた赤ちゃんの方が早い時期にに増えることがわかった。
ミュータンス菌人の口の中にはミュータンス菌などの虫歯の原因となる菌がいます。このミュータンス菌は口の中に付着した砂糖を食べて不溶性のグルカンという物質に変えます。このグルカンがいわゆるプラーク(歯垢)といわれるものです。プラークの中で糖分やでんぶんが分解されると酸が発生し、歯の表面を溶かします。これが虫歯です。

ところが生まれたばかりの赤ちゃんの口にはミュータンス菌は存在しません。ミュータンス菌は乳歯が生える頃に、離乳食を与える際などに周囲の大人の唾液を通して感染します。

ニューヨーク大の研究者らは156人の赤ちゃんを4年間に渡って追跡しました。

その結果、自然分娩ではミュータンス菌の出現は29ヶ月後が平均でしたが、帝王切開で生まれた赤ちゃんの場合、生後17ヶ月頃に出現することがわかりました。

米国での研究で、「歯科研究ジャーナル」(Journal of Dental Research )に報告された。
さてこれはどうしてでしょう。

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2005.09.15

紫外線によく当たる喫煙女性は肌年齢が10歳老ける!?

毎日新聞より「喫煙者:お肌、5歳老化 ビタミンC破壊で?メラニン増加 ポーラが女性30万人調査

たばこを吸う女性は吸わない女性に比べ、5歳以上も肌が“老化”している−−ポーラ化粧品本舗(東京都品川区)が、20〜70代の約30万人の女性の肌状態と喫煙の関係を調べ、こんな結果が出た。喫煙が肌に及ぼす影響をこれほど大規模に調べた例は、世界でも少ない。喫煙は美肌を目指す人にとって、やはり大敵のようだ。
喫煙この調査は去年6月から今年5月にかけて、日本全国の訪問販売先や店頭などで行われました。喫煙状況を尋ねると同時に、皮膚表面の角質層を採取。

肌年齢は細胞中のメラニンの量によくあらわれます。メラニン量は加齢とともに増えますが、状態がよい肌はメラニンの量が少なく、分布も均一になっています。一方、状態の悪い肌はメラニン量が多く、細胞によるばらつきも大きくなります。

ポーラ社は採取した細胞中のメラニンを染色して300倍に拡大し、含有量を3段階で数値化。この結果を、喫煙者と非喫煙者に分けて年齢別に集計したところ、年齢別の平均メラニン量は、吸い始めて間もない20歳では大差ないのですが、以後は全年齢で喫煙者の方が1−2割程度多く、ほぼ5歳上の非喫煙者のメラニン量に相当していたとの結果になりました。

さらに、紫外線によく当たる生活をしている場合、紫外線によく当たりタバコも吸う人と、あまり当たらずタバコを吸わない人では肌年齢の差は10歳以上に広がったとのこと。

原因について同社は「メラニンの生成や着色を抑えるビタミンCが、喫煙によって破壊されるためと考えられる」と分析。「肌の潤いを示す保水力も喫煙者の方が少なかった。一般に『喫煙は肌に悪い』と言われてきたことを、データで立証できたのではないか。肌の衰えが気になる喫煙者は、まずはたばこを控えた方が良い」と話している。
この調査で最もタバコを吸っていたのは20代の女性だったとのことですが、将来が・・・。

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2005.09.11

SARSはコウモリが起源?−新たな説発表

毎日新聞より「SARS:コウモリが起源? 香港大研究チームが解明

新型肺炎(SARS)の原因となる「SARSコロナウイルス」と非常に近縁なコロナウイルスを、中国に生息する野生のコウモリが保有していることを香港大の研究チームが10日までに突き止めた。
キクガシラコウモリSARSはこれまでハクビシンが感染源ではないかとされてきましたが、新たな感染ルートの可能性が指摘されました。

香港大の研究チームは、広東省の市場にいたハクビシンからはSARSコロナウイルスが高い割合で検出されたのに対し、飼育場では検出率が低いことなどに疑問を持ち、ハクビシンと接触する可能性があるネズミやコウモリなど、香港郊外に生息する野生動物を多数捕獲して調べました。

その結果、野生のキクガシラコウモリの40%から、SARSウイルスに非常によく似たコロナウイルスを検出したとのこと。

このウイルスの遺伝子を調べたところ、ヒトが感染するSARSウイルスと非常に近い関係にあることもわかりました。

これをふまえてチームはハクビシンは発生源ではなく、単にウイルスを媒介していただけだと指摘。

コウモリがどのように感染したか、コウモリからハクビシンに広がったのかどうかについては断定できないとしたが、中国ではコウモリのふんが漢方薬になったり、肉が珍味として食用になることから、チームは「注意すべきだ」と呼び掛けている。
なんでも食べるのも考えものかも・・・。

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2005.07.29

熊野古道を歩くとストレスが解消される

Yahoo!NEWSより「熊野古道でストレス解消 歩く前後でホルモン量変化」(共同通信)

「語り部」とともに熊野古道を歩くとストレスが解消される―。世界遺産をめぐるこんな調査結果を、和歌山県や和歌山健康センターなどが28日までにまとめた。
熊野古道2004年に紀伊山地の霊場と参詣道は世界遺産として登録されました。その一つである熊野古道は伊勢や吉野、高野山から熊野三山に参るための路です。古くから「蟻の熊野詣」といわれるほどに多くの人々が通ってきました。

標高があまり高くなく、森林があり、起伏もおだやかで道には高いクッション性があるなど、ウォーキングのコースとして適した道です。この道を地元の語り部とともに歴史について語り自然をながめながら歩くことが脳の前頭連合野の活性につながるのではという予測からこの研究は行われました。

研究では昨年11月から今年2月にかけ、20―70代の男女延べ約120人が、案内人の語り部とともに3.4―7.1キロのコースを歩き実験。歩く前後での生理的状態や精神的な状態などを測定しました。

その結果。ストレスの指標となる唾液中のホルモン、コルチゾールは歩いた後は約7割に減少しました。一方、和歌山市内を8キロ歩いた前後では変化はなかったとのこと。また、唾液中の免疫グロブリンAを調べると、和歌山市から参加、熊野古道に移動した人は1.7倍になり、熊野古道を歩いた後も1.3倍を維持、免疫力が強まっていたという結果に。

県は、語り部と話しながら歩いたことが“癒やし”効果を高めたと分析。語り部に、健康への知識を習得してもらうよう研修を始めた。
一度行ってみたいと思いつつ、まだ機会がありません。一度ゆっくり歩いて見たいとは思ってますが。

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2005.07.27

パーキンソン病の患者の脳内では不思議なことが起こっている?

YomiuriONLINEより「パーキンソン病に道か、ドーパミン作る神経細胞を確認

脳の一部が変性し、そこで作られる神経伝達物質のドーパミンが減ることで起こるパーキンソン病の患者に、一方でドーパミンを作る特異な若い神経細胞が存在していることを、順天堂大医学部脳神経内科の望月秀樹講師らが突き止めた。
パーキンソン病は中脳の黒質といわれる部分の神経細胞が変性することで発症します。特定疾患(いわゆる難病)に認定されており、ふるえや歩行障害を特徴とします。

中脳の黒質といわれる部分の神経細胞が変性することが原因で、この神経細胞に含まれるドーパミンという化学物質が不足するためにこのような症状が生じます。しかしなぜ黒質の神経細胞だけが変性するのかは分かっていません。

この研究ではパーキンソン病の患者や同じ症状を示すマウスの黒質には、神経細胞のもととなる幹細胞がないことを確認。その代わりに、黒質の一部に神経細胞になる一歩手前の若い細胞が存在し、この細胞から少量のドーパミンが作られていることをつきとめました。

望月講師は、「若い神経細胞がなぜ患者でだけ増えるのかよく分からないが、ドーパミンを生産できる細胞を特別に増やすことができれば、病気治療につながる可能性がある」と話している。
またしても難病パーキンソンに弱いけれども光が差し込みました。

<参考>「パーキンソン病の治療薬でギャンブル中毒に」・「ES細胞でパーキンソン治療」・「脳神経の再生に成功−脳梗塞からの復帰に光 その先は・・・


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2005.07.16

活性酸素は老化には関係ない?−どうなる健康食品業界(笑)

Yahoo!NEWSより「老化に活性酸素関与せず 日米チーム、従来の説否定」(共同通信)

老化の有力な原因の一つとされてきた「活性酸素」が、実は老化に関与していなかったとの研究結果を、東大食品工学研究室の染谷慎一(そめや・しんいち)特任教員らと米ウィスコンシン大、フロリダ大のチームがまとめた。チームはさらに、細胞内小器官「ミトコンドリア」にあるDNAの損傷蓄積が老化の一因となるメカニズムを解明。15日付の米科学誌サイエンスに発表した。
生きていくのに欠かせない酸素。ところがこの酸素はちょっとしたきっかけで「活性酸素」に変化します。活性酸素は仏遺伝子をもった不安定な物質です。スーパーオキシドや一重項酸素、過酸化水素、ヒドロキシラジカルなどが活性酸素といわれていますが、これらは体内の細胞を酸化させ、正常な働きを失わせます。

老化もこの活性酸素が原因ではないかと考えられてきました。老化のメカニズムははっきりとは分かっておらず無数の理論があります。しかしその理論の多くで活性酸素が何らかの要因となって働いているとされています。

活性酸素を特に多く産生するのは「ミトコンドリア」です。呼吸によりATPをつくり出すミトコンドリアは多くの活性酸素を作り出すため活性酸素による損傷を受ける割合も大きいと考えられています。

この研究ではミトコンドリアの突然変異の蓄積が老化の中心メカニズムであり、そこに活性酸素は関係ないのではないかという結論を示しています。

研究チームはDNAの複製時のミスを修復することができないマウスを観察。これらのマウスは平均して普通のマウスの3分の1の寿命しかありませんでした。9ヶ月目には老化の兆候が見られ、DNAなどを調べたところ、ミトコンドリアDNAの変異は増加していたにもかかわらず、活性酸素による酸化性ストレスはみられなかったとのこと。

つまりミトコンドリアDNAの突然変異が老化の主原因であり活性酸素は関係ないのではないかとのことです。

活性酸素は、体を酸化させ、遺伝子や細胞膜を傷付ける有害物質とされる。従来、活性酸素がミトコンドリアを攻撃して老化を促すと考えられていた。その働きを抑える抗酸化効果をうたった健康補助食品などが市場をにぎわせている。
これだけ市場規模が大きくなった健康食品市場ですが、これが本当だとすれば・・・。

<参考>「紫外線によるDNAの修復のメカニズムを解明−皮膚ガンの予防クリームができるかも」・「寿命を延ばす遺伝子発見」・「食べるだけで疲労回復する米

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2005.07.14

パーキンソン病の治療薬でギャンブル中毒に

BioTodayより「パーキンソン病患者の病的賭博と治療の関係

治療過程において、それまで賭博など全くしなかったのに急に賭博にのめりこんでしまうという病的賭博を発現するパーキンソン病患者がいます。通常診療で同定した病的賭博を呈するパーキンソン病患者11人について、病的賭博と薬剤の関係を考察した報告がArch Neurol誌に発表されています。
ギャンブル脳内の神経伝達物質であるドーパミンの欠乏が原因でおこるパーキンソン病は脳が出す運動の指令がうまく伝わらず、スムーズに動けなくなってしまう病気です。難病、いわゆる特定疾患に認定されていますが患者数は人口10万人につき80−100人程度で、決して珍しい病気ではありません。

治療にはドーパミンの分泌を促す薬剤が使用されます。

このパーキンソン病の治療薬によりギャンブル中毒の症状を引き起こすことがあることは数年前からいわれていました。

この研究では、パーキンソン病と診断された患者でギャンブル中毒の症状を呈している11人を詳しく調べました。そのうち4人はそれまで一切ギャンブルを行わない人でした。

その結果、これらの患者がギャンブル中毒になったのはドパミンアゴニストといわれるドーパミン分泌薬の投与開始後3ヶ月以内または用量を増量中でした。服用をやめれば症状は治まったとのこと。

また、11人中9人はD3受容体を刺激するプラミペキソールを服用していました。これまでに発表された報告でも、17人中10人(68%)がプラミペキソールを服用していました。このことから、D3受容体刺激が病的賭博に関連しているのではないかと考えられました。
今年の5月にはパーキンソン病の治療薬の影響でギャンブルをやめられなくなったとして、オンタリオの男性がファイザーなどの製薬会社2社をあいてに訴訟をおこしていますね。

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2005.07.12

キャッチャーは人差し指に注意!

米国週間健康ニュースより「キャッチャーの手に非可逆性の外傷

メジャー、マイナーリーグを問わず、典型的なプロ野球の試合では、キャッチャーは時速145kmを超えるボールを約150球受け止める。試合前の練習を併せると、受け止めるボール数は1日300球に上る。キャッチャーの手はこのように繰り返し強打されることによって、特に人差し指に長期にわたって非可逆性の障害を引き起こすことが研究で明らかになり、医学誌「Bone & Joint Surgery」7月号に掲載された。
キャッチャーこれまでの研究結果ではキャッチャーが最も恐れるのは手のひらの動脈に生じる凝血でした。しかし、近年の良質なグローブの発達により、キャッチャーが受けるダメージの部位が変わってきているようです。

米ウェイク・フォレスト大学医学部整形外科教授のAndrew Koman博士らはマイナーリーグの現役プロ野球選手36名(キャッチャー9名、内野手7名、外野手5名、ピッチャー15名)を対象に手の状態などを調べました。超音波による検査やアレンテストなどの検査を行い、手袋をはめた手と投げる方の手、打者と打撃をしない投手、そしてそれぞれの守備位置などにより結果を比較。

その結果、手に疼痛やしびれ、脱力感、チクチク感など何らかの症状を報告したのは全体で11名(36%)。そのうちキャッチャーに症状が認められる傾向が強く、44%がボールを受ける方の手に脱力感を感じると報告したとのこと。

同じように手の脱力感を報告したのはピッチャー7%、内野手または外野手では17%でした。

キャッチャーが受けるダメージの多くは人差し指に見られたということです。

進行すると今は何ともなくても年をとるにしたがい手の機能や神経などに影響が及ぶ可能性があります。

Koman博士は、指ではなく手掌の外傷が予測されていたため、この所見は驚きであったという。人差し指をグローブの外に出していることが損傷の原因ではないかとした上で、「この試験結果がきっかけとなり、人差し指に及ぶ影響が着目され、キャッチャーが人差し指を保護する一助となることが期待される」と述べている。
これを保護するようなミットの開発が進めばいいのですが。

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2005.07.08

ダイオキシンは子宮内膜症と無関係−大量摂取では分かりませんが

Asahi.comより「ダイオキシン濃度と子宮内膜症、日常摂取なら「無関係」

子宮内膜症と日常の生活で摂取するダイオキシンには関連が見られなかったとする研究結果が、厚生労働省の研究班から出た。この病気は若い女性の間で増えていると指摘され、危険因子の一つとしてダイオキシンなど内分泌撹乱(かくらん)化学物質が疑われてきた。
子宮内膜症は、子宮以外の卵巣や膀胱、腸などで子宮の内膜細胞が成長・増殖する病気です。おもな特徴として月経痛や不妊症があります。

現在少なくとも成人女性の10%が子宮内膜症だと推定されています。

この病気の原因はよく分かっていません。ただ1992年にアカゲザルに対するダイオキシン投与実験の結果、子宮内膜症が発生したという報告のあと、この病気とダイオキシンの関係が注目され始めました。女性の生理用品にダイオキシンが含まれると問題になったこともあります。

この研究では58人の子宮内膜症の女性とそうでない81人の女性の血液を比較。ダイオキシン類の濃度の中央値は患者で血中の脂質1gあたり19.4pg、そうでない女性はそれよりも高く21.58pgでした。

ポリ塩化ビフェニール(PCB)をあわせても、患者の方が濃度が低かったとのこと。

さらに濃度の高さごとに4つのグループに分けて、月経周期などの影響を取り除いて発症率を計算すると、統計上は差がある結果ではなかったものの濃度が高いほど低くなる傾向が見られたそうです。

同医大柏病院産婦人科の佐々木寛診療部長は「大量摂取の影響は不明で、さらに詳しく調べる必要がある」と話す。
定量的な判断が難しいダイオキシンに関する研究ですが、通常の生活を送る限りは問題ないようです。

<参考>「ダイオキシンを分解する細菌発見

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2005.07.03

HIVに対する抵抗力を強める遺伝子群を発見

YomiuriONLINEより「HIV感染防ぐ遺伝子発見、強い免疫反応…日伊チーム

エイズウイルス(HIV)が体に侵入した時、強い免疫反応を起こして感染を予防する遺伝子群があることを、近畿大医学部の宮沢正顯(まさあき)教授(免疫学)とイタリア・ミラノ大の研究グループが突き止め、英医学誌に発表した。
HIVに対して強い免疫を持つ人がいることは知られています。ウィルスに感染した後、数ヶ月でAIDSを発症する人がいる反面、数十年間も発症しない人もいます。

これらは遺伝子の差であるといわれています。例えば、CCL3L1という遺伝子を人より多く持つ人はHIVへの抵抗力が強いという報告もあります。

この研究では、HIVに対し強い免疫反応をすイタリア人のHIV感染抵抗者と、抵抗者と4年以上性交渉をしてきたHIV感染者のカップル計42組84人、同じ地方に住む非感染者の市民47人の遺伝子を調べ、それぞれの違いを比較しました。

その結果、HIVに対して強い抵抗力を持つ人は22番染色体にある複数の遺伝子に、特定のDNA配列を持つ人の割合が高いことが分かりました。このうち一つの遺伝子は感染抵抗者の3人に1人が持ち、感染抵抗者でない人の4.2倍に上ったとのこと。

22番目の染色体には、免疫細胞の働きを調節する複数の遺伝子がある。宮沢教授は「HIVが体に侵入しようとした時にいち早く反応して細胞への侵入をストップするか、感染した細胞を早い時期にたたく遺伝子があるため、感染しないと考えられる」と話す。
エイズ治療薬の開発につながるといいですが。

<参考>「新型のHIV?−潜伏期間短く、薬剤耐性をもつウィルスの可能性

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2005.07.02

歯周病菌が難病の原因になる

Asahi.comより「歯周病菌が血管の病気の原因に バージャー病と関連

手や足の血管が詰まる難病、バージャー病が歯周病菌と関連していることを東京医科歯科大の岩井武尚教授(血管外科)や石川烈教授(歯周病学)らが突き止めた。予防や悪化防止にもつながる成果という。米国の血管外科専門誌の7月号に発表する。
国内に1万人の患者がいるとされるバージャー病(またはビュルガー病)は手足の末梢血管に閉塞をきたす病気です。その結果、手足がしびれたり血行不良を起こし、最悪のケースでは手足の切断手術を行わなくてはいけません。

喫煙歴のある男性が患者のほとんどであるため、喫煙がなんらかの関係があるとされていますがはっきりとした原因は分かっていません。特定疾患、いわゆる難病認定をされています。

この研究ではバージャー病の男性患者14人から、血栓ができた足の動脈片と歯垢、唾液を採取し歯周病菌があるかどうかを調べました。その結果、13人で動脈片と歯垢、唾液に含まれる歯周病菌のDNAが一致。健康男性ではいずれも歯周病菌は検出されませんでした。

またマウスを使った実験では歯周病菌が血管内に血のかたまりを作ることも分かりました。

これらの結果から岩井教授らは、口の歯周病菌が血管の中に入り、バージャー病の発症や悪化に関係するとみている。バージャー病は喫煙者に多く、喫煙は歯周病を悪化させる。歯周病を抑えることや禁煙が、この病気の予防や悪化防止につながるという。
なんだか歯周病菌は万病のもとのように思われてきましたね。

<参考>「歯周病がアルツハイマーの原因になる」・「口臭の成分に発ガン性」・「歯周病が早産をまねく

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2005.06.24

大豆は妊娠を妨げる?−日本の少子化は大豆のせいなんですか(笑)

Yahoo!NEWSより「大豆は妊娠妨げる?=精子を衰弱させる働き−英専門家」(時事通信)

妊娠を計画している女性は、大豆製品を食べるのを控えるべきだ−。22日付の英紙ガーディアンなどは、英専門家がこのほど、デンマークで開かれた出生に関する学会でこのような研究結果を発表したと報じた。大豆に多く含まれるゲニスティンという物質に、妊娠を妨げる働きがあるという。
大豆発表したのはロンドン大キングズ・カレッジのリン・フレーザー教授。大豆に含まれるゲニステインという物質が問題だとのこと。

ゲニステインは大豆に多く含まれる植物性エストロゲンです。以前から妊娠に対して何らかの悪影響を及ぼすのではないかともいわれていました。妊娠中に多量に摂取すると、胎児の性器形成に影響を与えるという報告もあります。

この研究ではあらかじめ採取したヒトの精子とゲニステインの化合物を使って実験を行いました。精子をゲニステインと接触させたとたんに急激な化学反応をおこしました。マウスで行った実験では非常に高濃度のゲニステインを必要としましたが、ヒトでははるかに低濃度で反応が起こりました。

女性の子宮にゲニステインが含まれていた場合、受精が阻害される可能も十分にあります。

このことから同教授は、ゲニスティンには卵子に到達しようとする精子の衰弱を早める作用があると結論付けた。
しかし、大豆製品を多くとっているはずの日本人で特に他国よりも出生に影響があるという話は聞きませんし、どうなんでしょうか。もしかして日本の少子化は大豆のせい(笑)

一方、大豆のゲニステインは循環器病やある種のがん、骨密度の低下改善などに効用があるともいわれています。さて・・・。

<参考>「卵巣を腕に移植−不妊治療

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2005.06.23

歯周病がアルツハイマーの原因になる

BioTodayより「歯周病はアルツハイマー病のもと

一方がアルツハイマー病またはその他の痴呆疾患を発現し、もう一方は痴呆を発現していない双子109組を対象にした調査で、痴呆疾患を発現した双子の片割れは発現しなかった片割れに比べて中年までに歯周病を患った割合が4倍高いという結果となりました。
成人の80%以上が罹患するといわれている歯周病がアルツハイマーのリスクを高めるという研究結果が発表されました。

研究チームは双子のうちの1人がアルツハイマー病になった双子を調査。その結果、中年までに歯周病を患った場合、患わなかった場合に比べアルツハイマー発病のリスクは4倍になりました。

アルツハイマーには遺伝的影響もあるといわれていますが、それ以外の環境要因も大きいようです。また、歯周病はアルツハイマー以外の病気のリスクも増やす可能性も指摘されています。

歯周病は歯垢(プラーク)の中の細菌が歯周組織に炎症を起こす病気です。炎症のために歯の根の周囲の骨が吸収され、進行すると歯が抜け落ちることになります。

University of Southern CaliforniaのMargaret Gatz等がAlzheimer's Association International Conference on Prevention of Dementiaで発表した研究成果です。
なぜこのような結果になるかはまだ分かっていません。歯が弱くなり噛むことが少なくなることは原因になるのでしょうか。

<参考>「カレーでアルツハイマー予防」・「お茶でアルツハイマー予防−カレーのおともはお茶です」・「リンゴがアルツハイマーを防ぐ−丸かじりして下さい」・「老年性アルツハイマーの原因遺伝子変異がわかった

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2005.06.16

肥満と喫煙はテロメアを短くする!−早く老けこむことになるのか?

UKTodayより「「肥満」と「喫煙」は10年老化を早める!

喫煙が老化を促進させることはよく知られているが、肥満で中年の喫煙者は同年齢の肥満ではない非喫煙者に比べて、生物学的な老化が10年も早まっているという研究結果が報告された。
喫煙英セント・トーマス病院の研究チームが18−76歳の女性1,122人を対象に調査を実施。喫煙や肥満とDNAの関係を調べました。

染色体の末端にはテロメアといわれる遺伝子領域があります。このテロメアは細胞分裂を繰り返すと短くなり、テロメアが短くなると細胞分裂は停止します。老化した動物ではテロメアが短くなることが報告されており、このテロメアの長さが老化の原因ではないかとの説があります。

今回の調査ではこのテロメアの長さを調べました。すると喫煙者では平均4.6年分、肥満の人は平均9年分だけこのテロメアが短くなっていたとのこと。

研究を主導したティム・スペクター教授は、肥満や喫煙が体内のストレスを増進させ、その蓄積によりテロメアが短くなっているのではと考えています。

今回の研究により、肥満と喫煙が蝕むのは体の一部ではなく、その人すべてであることが強調され、この傾向は女性だけでなく男性にも共通するものと警告されているという。
テロメアと寿命との関係はまだ明らかになったわけではありませんが、肥満や喫煙がテロメアを短くしているのは事実のようです。

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腹腔鏡手術の技術認定審査、第一線医師の半数が不合格!

YomiuriONLINEより「腹腔鏡手術、半数が不合格…一線の医師対象に初テスト

がんの手術などで、患者の体への負担が少ない腹腔(ふっくう)鏡手術の経験を積んだ医師を対象に、日本内視鏡外科学会が初めて行った技術認定審査で、消化器・一般外科領域の全体の合格率が53%にとどまり、約半数が不合格になったことが14日わかった。
腹腔鏡はいわゆる内視鏡の一種で、開腹せずに腹腔鏡で腹腔内の様子をスクリーンに映し出し、この画面を見ながら特殊な器具を使って手術を行います。

近年は手術法も進歩して、胆嚢切除や早期胃がん、早期大腸がんなどの手術にも用いられています。開腹せずに直径1cm程度の穴を開けるだけですむため傷の治りは早い反面、手術そのものの難易度は高くなります。

今回の技術認定審査の受験者は日本外科学会など他学会の専門医資格をもつ第一線の医師。胆嚢摘出で50件以上、大腸や胃などの切除で20件以上の腹腔鏡手