ディープインパクト第2弾!-今度は月で水さがし
Asahi.comより「月に衝突させ、水の存在探る NASAが08年打ち上げ」
米航空宇宙局(NASA)は10日、月の南極にロケットの燃えがらと小型の人工衛星を相次いで衝突させ、飛び散った物質を観測して水の存在を確かめる計画を発表した。

NASAは昨年7月、テンペル第1彗星に探査機の子機をぶつけて噴出物を調査する計画に成功しています。今回発表された計画は、この計画の「月版」となります。
計画では、探査機「ルナリコネッサンス」と小型衛星「LCROSS」をロケットで一緒に打ち上げ、まずルナリコネッサンスを月の周回軌道に投入。これで燃料を使い切ったロケットを月の近くで「LCROSS」から分離し、南極付近の水の存在の可能性があると見られる場所に衝突させます。
「LCROSS」は、15分後に立ち上る砂煙の中へ突っ込み、水の有無を搭載機器で調べた後、自らもクレーターにぶつかり、第2の砂煙を上げます。
この様子は、ルナリコネッサンスや地球上で観測します。
この計画は、米国が2018年を目標に月へ飛行士を送り込む計画の一環として実施するものです。もともと、ルナリコネッサンスによる探査計画があったところに、衝突実験が相乗りした形となります。
酸素やエネルギー源として利用できる水の存在を確認するのが最も重要な目的となります。総予算は約8000万ドル(約94億円)とのこと。
ロケットの質量は約2トン。その後に突っ込む「LCROSS」の質量も700kgと重いため、衝突の際に舞い上がる飛散物は地球からでも天体望遠鏡などで観測できるようです。
打ち上げは08年10月の予定。
米国のブッシュ大統領が04年に発表した新宇宙戦略によると、08年までに複数の無人月面探査機を打ち上げ、早ければ15年にも月面へ飛行士を送る。その後、長期滞在用の活動拠点をつくり、火星などの探査を目指すという。砂煙は高さ約50kmまで上がると予想されており、そこそこの性能の天体望遠鏡があれば観測できるかもしれません。
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