頭をふくらませて身を守るオタマジャクシ
YomiuriONLINEより「頭は2倍、動き少なく…これがオタマジャクシ式防御法」
小さな生き物が外敵から身を守るには、隠れる、逃げる、毒を持つなどさまざまな方法があるが、北海道などに生息するエゾアカガエルのオタマジャクシは、頭の部分を約2倍の体積に膨らませ、捕食者のエゾサンショウウオに丸のみされないよう防御していることが、北海道大学の西村欣也助教授(行動生態学)らの研究でわかった。
エゾアカガエルは北海道などの森林や草原に分布しているカエルです。かつては、ヨーロッパアカガエルの同一亜種とされ、その後、チョウセンヤマアカガエルと同一種であるとされましたが、現在では独立種であるとわかっています。
このエゾアカガエルとエゾサンショウウオは、ともに雪解けのころ水たまりなどに卵を産みます。そのため、オタマジャクシはサンショウウオの幼生と一緒に暮らさねばなりません。
研究チームがこのような状況を実験的に再現したところ、オタマジャクシは動きを減らして目立たないようにするだけでなく、3−7日の間に、表面の皮膚を膨らませて頭胴部の体積を約2倍にすることが確認できたとのこと。
また、サンショウウオを取り除くと、頭胴部の大きさは元に戻りました。孵化の時期がずれ、オタマジャクシがサンショウウオに比べ十分に大きいときは、一緒にしても頭胴部はあまり大きくならなかったとのことです。
逆に、捕食者のエゾサンショウウオの幼生はオタマジャクシを捕まえやすいよう、あごを大きく発達させます。さらに、オタマジャクシもサンショウウオも捕食するオオルリボシヤンマのヤゴを一緒にすると、今度はともにヤゴから逃げるため尾びれが大きくなり、頭胴部やあごはあまり大きくならなかったようです。
西村さんは「何が刺激になって頭胴部の大きさなどを変化させているのか、そのメカニズムを明らかにしていきたい」と話している。環境に応じて体を変化させる仕組みにはまだまだ未解明な部分が多いようです。
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