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2005.12.02

水チャンネルの構造をとらえる!

Yahoo!NEWSより「水チャンネルの構造解明 白内障解明に手掛かり」(共同通信)

細胞の間で水の出入りを調節しているチャンネル(通り道)の一種、アクアポリン0の立体構造を藤吉好則京都大教授(構造生理学)と米ハーバード大が解析し英科学誌ネイチャーに1日発表、立体構造の画像は表紙に掲載された。
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生物の細胞にとって最も大切な物質は水ですが、細胞への水の出入りには特別な出入り口が用意されています。これを水チャンネルといいます。

アクアポリンと名付けられた細胞膜に存在するタンパク質が水チャンネルを構成しています。このチャンネルは水の移動が必要なときには開き、移動が必要でなくなれば閉じる仕組みになっています。

水チャンネルが開く場合には、アクアポリンにリン酸基が導入されて、水が通過できる構造へと変化します。一方、リン酸基が取り除かれると、チャンネルが閉じて水が通過できなくなります。

水チャンネルを発見したピーター・アグリ博士は2003年のノーベル化学賞を受賞しています。

この水チャンネルのうちアクアポリン0は、目のレンズを形成する細胞にある膜タンパク質です。今回の研究では、アクアポリン0の立体構造が解明されました。

藤吉教授らは独自に開発した電子顕微鏡を使って液体エタンで急速凍結し、マイナス270度近い極低温にしたアクアポリン0を観察。電子線を当てた結果、0.19nmの精密さで、膜の脂質とそこに埋まったたんぱく分子の並びを観察できたとのことです。脂質がアクアポリン0を取り囲んでいる様子や、水の分子だけを通す仕組みも確認できたようです。

水チャネルがイオンを通さずに水分子だけを高速で通せるのは、チャネルの穴の中で水分子同士の水素結合が切られるためと考えられていました。今回、実際に水素結合が断ち切られた水分子を確認できました。

 またアクアポリン0が細胞膜の脂質と結びつくことで穴が狭まり、水分子が通りにくくなることも見つけたとのこと。レンズの形の維持に役立っているのではないかと研究チームでは考えています。

アクアポリン0は、目のレンズ(水晶体)を形成する細胞にある膜タンパク質。レンズが白濁する白内障の発生メカニズム解明に役立つという。
白内障は水晶体の細胞同士の接着力が弱まったり、水分の通りが悪くなったりして起こるのではないかという説があり、アクアポリン0の構造がわかれば、白内障の発症の仕組みが明らかになる可能性もあります。

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