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2005.07.16

活性酸素は老化には関係ない?−どうなる健康食品業界(笑)

Yahoo!NEWSより「老化に活性酸素関与せず 日米チーム、従来の説否定」(共同通信)

老化の有力な原因の一つとされてきた「活性酸素」が、実は老化に関与していなかったとの研究結果を、東大食品工学研究室の染谷慎一(そめや・しんいち)特任教員らと米ウィスコンシン大、フロリダ大のチームがまとめた。チームはさらに、細胞内小器官「ミトコンドリア」にあるDNAの損傷蓄積が老化の一因となるメカニズムを解明。15日付の米科学誌サイエンスに発表した。
生きていくのに欠かせない酸素。ところがこの酸素はちょっとしたきっかけで「活性酸素」に変化します。活性酸素は仏遺伝子をもった不安定な物質です。スーパーオキシドや一重項酸素、過酸化水素、ヒドロキシラジカルなどが活性酸素といわれていますが、これらは体内の細胞を酸化させ、正常な働きを失わせます。

老化もこの活性酸素が原因ではないかと考えられてきました。老化のメカニズムははっきりとは分かっておらず無数の理論があります。しかしその理論の多くで活性酸素が何らかの要因となって働いているとされています。

活性酸素を特に多く産生するのは「ミトコンドリア」です。呼吸によりATPをつくり出すミトコンドリアは多くの活性酸素を作り出すため活性酸素による損傷を受ける割合も大きいと考えられています。

この研究ではミトコンドリアの突然変異の蓄積が老化の中心メカニズムであり、そこに活性酸素は関係ないのではないかという結論を示しています。

研究チームはDNAの複製時のミスを修復することができないマウスを観察。これらのマウスは平均して普通のマウスの3分の1の寿命しかありませんでした。9ヶ月目には老化の兆候が見られ、DNAなどを調べたところ、ミトコンドリアDNAの変異は増加していたにもかかわらず、活性酸素による酸化性ストレスはみられなかったとのこと。

つまりミトコンドリアDNAの突然変異が老化の主原因であり活性酸素は関係ないのではないかとのことです。

活性酸素は、体を酸化させ、遺伝子や細胞膜を傷付ける有害物質とされる。従来、活性酸素がミトコンドリアを攻撃して老化を促すと考えられていた。その働きを抑える抗酸化効果をうたった健康補助食品などが市場をにぎわせている。
これだけ市場規模が大きくなった健康食品市場ですが、これが本当だとすれば・・・。

<参考>「紫外線によるDNAの修復のメカニズムを解明−皮膚ガンの予防クリームができるかも」・「寿命を延ばす遺伝子発見」・「食べるだけで疲労回復する米

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Comments

ちゃんと論文読んでから発言してくださいね。
活性酸素が老化に関係しないとは一言も言ってないし、それを示唆するデータもありませんから…。

Posted by: 通りすがり | 2005.08.06 at 01:06 AM

2005年7月に、「老化に活性酸素関与せず」との説が報道されました。

米・科学誌「サイエンス」に掲載された東京大学大学院食品工学研究室の染谷慎一特任教員と米ウィスコンシン大、フロリダ大等の共同チームによる「ミトコンドリアDNA変異とアポトーシスの哺乳類老化機構への関与」と題する論文によるもの。
それについて京都府立医科大学の吉川敏一教授(日本フリーラジカル学会理事長)が本紙の取材に答えて「内容の一部だけを異常に拡大解釈した情報が一人歩きしている」と疑問を投げかけた。

吉川教授はさらに、「英語の原文を読むと、一般的な老化にまで活性酸素が関与しないとは書いていないし、早老症の解明には有意義な実験系だと思われる。報道が的確にあの論文を紹介していない」とも語っている。

そして一年以上経過した今、「老化に活性酸素関与せず」を裏付ける学説も他から出ていませんし、その話自体も取り上げられていません。
発表当時は、世の通説をひっくり返す新しい学説であると盛んに報道されたものです。

これではあたかも奇をてらった説で、名を上げようと試みたのではと勘繰られます。
残念ながら染谷慎一氏の名は、まったくメディアにも登場しません。
下手をすると学会から総スカンを食らっているかもしれません。

ドラッグトピックス2005年8月29日号
http://yakugakuseishokun.com/news.asp?ncode=68

東京大学の記者発表
ミトコンドリアDNA変異とアポトーシスの哺乳類老化機構への関与
この中で次のように明確に書かれています。
「これらの結果は活性酸素種レベルの増加・酸化ストレスの増加が、老化機構へ関与しないことを示唆し、これまで有力な老化機構とされてきた“フリーラジカル障害による老化説”を否定することを示唆しています。」
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_170712_j.html

Posted by: 空歩く人 | 2006.11.24 at 07:39 AM

研究データによって、実は違ったってことはよくあることではないでしょうか。昔は常識のようにされていたことが、今は、もう違うというように、時代とともに変わっていくものですよね。今後、老化の研究がどうなっていくのか楽しみです^^

Posted by: ささ | 2009.06.14 at 09:08 PM

コエンザイムQ10で老人性難聴予防?東大などメカ解明
 年を取るにつれて耳が遠くなる「老人性難聴」は、耳の奥の「内耳」にある感覚器の細胞が遺伝子の働きで死滅して起きることを、東京大などがマウスの実験で明らかにし、米科学アカデミー紀要に発表した。

 抗酸化物質で遺伝子の働きを抑えると、発症しないことも突き止めた。哺乳(ほにゅう)類の耳の仕組みは共通しており、人の難聴予防につながると期待される。

 染谷慎一・東大特任助教らは、損傷を受けた細胞を自殺に導くBakという遺伝子に着目。マウスのBakを働かないようにすると、人間の50歳に相当する生後15か月でも聴力がほとんど低下しないことを確認した。

 Bakの働きを抑えられるか調べるため、17種類の抗酸化物質を餌に混ぜてマウスに与えたところ、栄養補助食品(サプリメント)として市販されているコエンザイムQ10など3種類が難聴予防に効果があることが分かった。

 一方、人間の成人にとっては1日20ミリ・グラムにあたる量のコエンザイムQ10を生後4か月からマウスに与え続けると、生後15か月の時点で、同じ月齢のマウスが45デシベル以上の音しか聞き取れないのに対し、12デシベルの小さい音を聞き取れることも確認した。
(2009年11月14日21時08分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20091114-OYT1T00926.htm

Posted by: 空歩く人 | 2009.11.15 at 09:26 AM

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