幹細胞の移植で腎不全の治療に光!
Asahi.comより「幹細胞移植で、マウスの腎不全を治療 東大グループ」
腎臓の様々な細胞や組織のもとになる幹細胞を腎不全のマウスに移植して治療することに、菱川慶一・東京大助教授(腎臓内科)らのグループが成功した。20日付の米科学誌ジャーナル・オブ・セルバイオロジーに発表した。研究では腎臓内の血管などに分化する腎臓の体性幹細胞の遺伝子をマウスで特定。この幹細胞が腎臓の間質(糸球体や尿細管以外の部分)に多数あることを確認しました。
この体性幹細胞1万個を急性腎不全のマウスの腎臓に、1匹あたり約1万個を移植したところ、7日後には血液検査などのデータがほぼ正常値に戻りました。幹細胞が腎臓を修復したと考えられます。
また腎臓摘出をした患者の腎臓を調べると、ヒトにも腎臓の体性幹細胞があることを確認。これを増殖させ本人に戻す手法が確立されれば腎不全の画期的な治療法になります。
現在、慢性腎不全により人工透析を受けている患者は24万人ほどいるといわれていますが、あまりにも生活に負担の大きな透析をしなくて良くなればこんないいニュースはありません。
菱川さんは「腎臓の幹細胞には様々な細胞に分化する能力だけでなく、組織を修復する能力もあることが分かった。患者の腎臓の幹細胞を体外で増殖させて戻したり、薬で幹細胞を活性化したりすることができれば、腎不全患者の治療につながる」といっている。このような技術は一刻も早く開発して欲しいですね。
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