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2005.03.25

メンデルの法則に修正の余地が?

WiredNEWSより「メンデルの法則を覆す研究結果、米国の科学者チームが発表

150年間、科学において不動の地位を保ってきた遺伝法則に疑問を投げかける研究結果が発表された。パーデュー大学の分子生物学者たちによると、植物は、親の世代が遺伝的な欠陥を持っていたとしても、正常に発達するために祖父母かそれ以前の世代から受け継いだ別の遺伝情報を選択することがあるという。
シロイヌナズナ1866年にオーストリアの修道士であるグレゴール・ヨハン・メンデルはよく知られている「メンデルの法則」についての論文を発表しました。発表当時は注目されず、メンデルの死後、1900年に再発見されて初めて評価されたメンデルの法則ですが、今では遺伝学の基礎として高校や中学の教科書にも載っています。

アブラナ科の植物であるシロイヌナズナはメンデルの法則を見事に無視しました。

パーデュー大学の実験によると、花が癒着して開かなくなるという突然変異遺伝子を2つ持つ両親から生じた子の世代のうち10%が奇形の花でなく、祖父母あるいはそれ以前の世代と同じような正常な白い花をつけました。

メンデルの法則に従えば、このような両親から生じた子の世代は全て奇形の花をつけるはずです。それが祖父母などのように正常な花をつけたということは両親から受け継いだ遺伝子の他に祖父母の遺伝子のコピーをどこかに保持していなくてはいけません。

この遺伝子情報がどこに保持されているかということはまだ判明していません。考えられる仮説としては、DNAのどこかに祖父母の遺伝子情報を保持している、又はRNAに遺伝子情報を保持しているなどがあげられています。現状では祖父母の遺伝子情報をDNAに保持しているとは考えにくいようです。

また、何がきっかけで本来失われているはずの古い世代の遺伝子情報を発現するのかについても分かってはいません。

正常な遺伝子の鋳型がどこに保存されており、何がその発現のきっかけとなるかを突きとめるには、もっと多くの遺伝子を対象としたさらなる研究が必要だろうと、プルート準教授は述べた。
この現象がシロイヌナズナに限ったものなのかもこれから調べて行く必要はあると思いますが、ヒトでも病原性の突然変異を両親から受け継ぎながら軽い徴候しか示さないケースも報告されています。ヒトでも同じようなことがあるのかもしれません。

遺伝子のメカニズムは思っているよりも複雑なのかもしれません。

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