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2004.12.30

ES細胞にかわる切り札になるか−mGS細胞

Asahi.comより「精巣から「万能細胞」発見 再生医療の新たな切り札?

さまざまな細胞になる能力をもつ「万能細胞」が精巣の中にあることを、京都大の篠原隆司教授(生殖生物学)らのグループが突き止めた。再生医療への応用が研究されている胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と同じ機能を持ち、受精卵から作るES細胞と比べ倫理問題が少ないという。29日発行の米科学誌セルに発表した。
幹細胞は、組織や臓器のもととなる細胞です。細胞は成長すると完全に分化してしまい、胃なら胃、肝臓なら肝臓というように特定の臓器の細胞にしか分裂しなくなります。

ところが幹細胞は様々な細胞に分化する能力を持っているため、幹細胞から体の各部の細胞をつくり出すことができ、再生医療などに使用することができます。

幹細胞は骨髄や血液、目の角膜、肝臓、皮膚などで見つかっています。最近では脳や心臓など幹細胞が存在しないのではないかといわれていた場所でも発見されています。これらの幹細胞の中で最も利用価値が高いといわれていたのが胚性幹細胞(ES細胞)です。この細胞は受精後5−7日の受精卵から取り出す細胞で、ほとんどどの種類の組織にも分化できる能力を持つため万能細胞といわれています。

しかし、胚性幹細胞を作成する場合受精卵を破壊しなければいけない(つまり赤ちゃんを殺すのと同じ)という倫理的な側面が問題になっています。

この報告ではES細胞と同じような働きをする万能細胞が精巣の中に発見されたとのこと。この細胞は「多能性生殖幹細胞(mGS細胞)」と命名されました。

ES細胞は胎児になる前の細胞を利用するが、mGS細胞は生まれたあとの精巣を使うので、倫理的な問題は少ないという。
どこまでES細胞と同じ能力を持つのかは分かりませんが、再生医療の進歩を待ち望んでいる多くの病気の人にとっても今年を締めくくるにふさわしい朗報になるでしょうか。

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Tracked on 2004.12.30 at 07:53 PM

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