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2004.10.30

鑑真は失明していなかった

鑑真が失明してまで来日したという話が間違ってたといわれるとちょっと悲しいような(笑)

奈良新聞より「[鑑真] 来日時、失明していなかった-定説に新見解【奈良博室長】

 30日に開幕する第56回正倉院展で28年ぶりに公開される正倉院塵芥(じんかい)文書第35巻の「鑑真奉請経巻状」が鑑真の自筆であり、当時鑑真は完全に失明していなかったのではないかとの新見解を、奈良国立博物館の西山厚資料室長が正倉院展図録の中で明らかにしている。同書状の細部の書跡を精査した上で導き出した結論で、今後の同文書の研究に論議を投げかけそうだ。

鑑真奉請経巻状
正倉院文書とは正倉院に御物として伝わる奈良時代の古文書で、正集45巻、続集50巻、塵芥集39巻などからなっています。戸籍計帳などの公文書や官公庁の往復書簡などが収められている奈良時代の根本史料です。

その中の鑑真奉請経巻状は鑑真が東大寺の良弁にあてて華厳経など経典の借用を願い出た書状で来日から1ヶ月後に書かれたものです。これまでは目が不自由な鑑真が弟子に書かせたと思われていました。

西山室長は、書状が記された状況を、(1)だれかが代筆した(2)目が見えないまま自ら書いた(3)弱いながら視力が残っていて自分で書いた―との3つの仮説を消去法で考察した。まず(2)の場合、書けないことはないとしつつも、四行目の「大品経一部」の「部」の訂正部分に着目。最初に書いた文字の上をきちんとなぞるような訂正は、目が見えない人には無理だと断言する。次に(1)では、現存する弟子たちの筆跡の中に一致するものがない▽三行目の「華厳経」を「厳経」と略している▽最終行の鑑真の署名が草書で簡単に記されている―との点を指摘。「弟子が代筆したなら略書はしないだろうし、崇敬する鑑真の名を思い入れ少なく軽い調子で書くことは考えにくい」とし、代筆の可能性の低さを強調する。

とてもユニークな推論ですがあんがいもっともかもしれません。来日の失敗で失明したといわれていますが原因は定かでなく、来日できない神経性のストレスなどでは失明につながるとは考えにくいでしょう。

でも、できのよい伝奇小説みたいで面白いですね。歴史というのはやっぱり推理小説と通じる物があるのでしょうか。

<参考>奈良国立博物館

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