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2004.10.23

慣性系の引きずりを確認−これすごいことだと思うんですが

長年の夢がかないました。

YomiuriONLINEより「アインシュタイン予言通り、「慣性系の引きずり」確認

物理学者アインシュタインの一般相対性理論をもとに1918年に予言されていた「慣性系の引きずり」という現象が、米航空宇宙局(NASA)の人工衛星2基を使った観測で確認された。NASAなどの国際チームが21日発表した。斬新すぎてノーベル賞を逃した大理論を裏付ける、新たな証拠が見つかった。

一般相対性理論から導き出せる現象のうちまだ実証されていなかったものが「慣性系の引きずり(frame gragging)」といわれる現象です。

ニュートン力学では大質量の物体が回転していようがしていまいが、その回りに存在する物体に与える重力の影響は変わりません。自転する大質量の回りを回転する人工衛星などが落下するときも、その動線にそってまっすぐ落下するはずです。

ところが、相対性理論によると物体は重力源に対してまっすぐには落ちていかず、重力源の回転に引きずられるように渦巻き状に落ちていきます。単純に言えば、蜂蜜の中心で物体が回転しているときに回りの蜂蜜が物体の自転に引きずられるようなもの。

これを観測しようという試みは1961年に提案されましたが、地球のように質量の大きくない物体のまわりではその影響も小さく検出があまりにも困難なため今まで成功していませんでした。

 国際チームは、レーザー測定装置を搭載した2基の衛星で、93年から昨年まで、精度数ミリの観測を実施。両衛星が年に約2メートルずつ、地球の自転方向へ余分に引っ張られていることを確認した。観測結果は誤差を含むものの、予想された値と99%合致するという。

最初に提案されてから40年以上たってようやく観測に成功しました。悲願達成ですね。

すでに相対性理論と量子論をどう統合するかが焦点となっているにもかかわらず、まだ測定できない現象があったというのが相対性理論の凄さなのかもしれません。

でもNASAは、この現象を測定するためにグラビティ・プローブBという衛星を今年の4月に打ち上げたはず。今回はその結果ではありません。グラビティ・プローブBの立場はどうなるんでしょう(笑)


追記 専門家の間では重力のデータ精度が悪く結果の信頼度も低いという意見が多いようです。結局はグラビティ・プローブBの観測待ちというところでしょうか。

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Comments

すごい!!

Posted by: 小市民 | 2004.10.23 at 02:26 AM

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