現代のコン・ティキ号−ヘイエルダールの孫です
こどもの頃に読んでワクワクした本といえば「コンチキ号漂流記(探検記)」でしょうか。思わず筏を作って近所の川を漂流しました。もちろん10mほどで沈(笑)
CNNより「「コンチキ号」の航海、孫らのチームが再現へ」
60年近く前、ノルウェーの人類学者トール・ヘイエルダール氏がバルサ材のいかだ「コンチキ号」で太平洋へこぎ出した冒険の旅を、同氏の孫らが再現することになった。今回はインターネット通信など新たな技術を取り入れながら、環境保護を訴えるという。
イースター島などポリネシアの人々が南米から渡ってきたという説を実証すべくバルサ材で作った筏「コン・ティキ号」でペルーから太平洋に乗り出したのがトール・ヘイエルダールです。1947年のことでした。
101日間7000kmの航海の末、ツアモツ諸島で座礁し近くの島に上陸しました。彼が書いた漂流記は世界中で読み継がれています。
原始的ないかだの構造もそのまま再現するが、一方で当時はなかった技術も導入される。キャビンの屋根に太陽発電用のパネルを取り付け、人工衛星を経由してインターネットに接続。旅の記録を時々刻々と更新する。GPS(全地球測位システム)で現在位置を確認することもできる。
今回の公開のねらいは当時と同じコースをたどりながら環境変化のデータを収集することだそうです。バックアップしているのはノルウェイ環境省。
ヘイエルダールの航海は結局ポリネシア南米発生説の裏付けとなることはできず、今では東南アジアからモンゴロイドが島づたいに渡ってきたというのが定説になっています。ヘイエルダールの間違いはこれらの文明がすべてエジプト起源であるとの思いこみにあるようです。
ただ、こりないヘイエルダールはその後も葦舟ラー号での大西洋横断やシュメール型の葦舟でのアジアからアフリカへの航海の可能性などに挑んでます。2002年に亡くなりました。
ヘイエルダールの最大の功績は人類学に世間の注目を集め発展をうながしたことじゃないでしょうか。同じ意味で今回の航海にも期待したいですね。
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